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新仮説【3系統説】とは?「古墳人」DNAが6割!NHK「日本人とは何者なのか」の学び#3

日本人とは何者なのか - フロンティア - NHK」を観た学び(チャプター3)をシェアしていきます。前回はこちら。
チャプター3では、これまでの定説である二重構造モデルを覆す、3系統説(新たな仮説)について深く掘り下げています。


弥生時代の特徴

  1. 鳥取・青谷上寺地遺跡

    • 百体以上の人骨が出土。刀や鏃(やじり)も見つかる。

    • DNA解析で、さまざまな地域から人が移動・交流していたことが判明。

    • 争いや戦乱があった証拠。渡来人の影響も。

  2. 二重構造説

    • 縄文人と、大陸から稲作や金属器を持ち込んだ弥生人の混血による日本人形成を説明する説。


3系統説(新たな仮説)

  1. 現代日本人のDNA

    • 縄文人・弥生人のDNAの割合はそれほど高くない。

    • 古墳時代の「古墳人」DNAが約6割を占める。

    • 現代日本人は、縄文・弥生・古墳人の三重構造による形成が考えられる。

  2. 古墳時代の影響

    • 文化的進展:文字、機織り、製鉄などが普及。

    • 中国の戦乱から逃れた人々が渡来し、現地人と融合した可能性が高い。


日本人のDNAルーツ

  1. 弥生時代のDNA

    • 北東アジア起源:主に中国、モンゴル、ロシア南東部など。

  2. 古墳時代のDNA

    • 東アジア起源:

      • 中国南東部、ラオス、ベトナム、インド東北部に関連。

    • 非常に広範囲の集団が融合し、三重構造モデルが形成された。


日本人形成の仮説

  1. 多様性のある祖先

    • 弥生・縄文・古墳時代を経て、アジア各地の人々が融合。

    • 言語が異なる人々が日常的に共存していた。

    • 外見や文化も多様で、ユーラシア大陸全体が日本人のルーツに関与。

  2. 日本人の多様性の背景

    • 初期は縄文・弥生という単純な二元論で説明されていたが、

      • より複雑で多様な融合過程があったことが明らかに。

    • 現代の日本人は、広範囲な祖先の影響を受けて形成された。


重要な結論

  • 日本人の基盤が形成された時代

    • 縄文人の孤立性

    • 弥生人の渡来と農耕文化の導入

    • 古墳時代の融合と発展

    • 最終的に、三重構造モデルによって現在の日本人の基盤ができた。

  • 日本人の多様性とつながり

    • 日本列島のDNAには、アジア各地からの影響が色濃く反映されている。

    • ユーラシア大陸全体をルーツとし、「多様な祖先」が現代の日本人を形作っている。


感想

ドキュメンタリーの最後に、教授が仰っていた言葉が非常に印象的でした。「ユーラシア大陸全体が祖先のプールみたいな状態。そう考えると、みんな親戚。」

私たち人類は共通のゲノム(99.9%以上)を共有しています。本来、わずか0.1%の違いを根拠に優越はつけられないはず。
結局、人種なんてものは幻想に過ぎない。私たち日本人とは、ユーラシア大陸全体の混血児なんだと。

自らのアイデンティティがアップデートされました。独特な進化を遂げた縄文の遺伝子を受け継ぎつつ、大陸の人たちと先祖で繋がっているのではないかという喜び。
私たちの多様性に気づきみな親戚だと思えば、国際関係や社会課題への見方も変わりそうですね。

今回のドキュメンタリーでは、著名な人類学研究者が多数出演しており、彼らの書籍を読んでみるのも面白そうですね!

★出演された研究者の書籍(Amazon)

★出演された研究者の論文

・覚張隆史助教(金沢大学):3系統説を提唱。

★参考ドキュメンタリー

★WEB記事(3系統説に関して)

★WEB記事(人間のDNAは、99.9%共通に関して)


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