Viva Technology 2022とCollision 2022の参加レポート💫
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これまでアメリカ・オースティンで開催されたSXSWを始めとし、Tech Open AirやWeb Summitなど海外テックカンファレンスでのピッチや出展を行い、現地でのプレゼンスを発揮してきました。
今回はフランス・パリで行われたViva Technologyへの視察、カナダ・トロントで行われたCollisionでの出展・ピッチを経て、日本企業の海外進出の際にお役に立てる情報があればと思い、レポートを残させていただきます。
※ 以下Viva Technologyの現地の様子も動画でお届けしています。
Viva Technologyとは
フランス・パリで例年開催されるViva Technology(ビバテクノロジー、通称 VivaTech)は今年で6回目を迎えました。フレンチテックの勢いを象徴とする、CESやSXSWと並ぶ欧州最大級のテックカンファレンスとなっています。
Viva Technologyは他の展示会と異なり、大企業とのオープンイノベーションをメインテーマとしています。そのため、スタートアップ企業の新しい技術と大企業がコラボレーションした製品やサービスの展示を多く見ることができます。また、大企業との協業だけでなく、各国ごとにスタートアップ、ベンチャー企業を支援するブースを出しているため、国ごとの特色が多く見られます。
Collisionとは
「技術のオリンピック」とも称されたことのある、Collision(コリジョン)は、カナダ・トロントのEnercare Centreで開催されている世界最大級のテックカンファレンスです。毎年秋にリスボンで開催されるWeb Summit(ウェブサミット)や香港で開催されるRISEの北米版としても注目を集めています。
開催当初は米国にて開催されていましたが、2019年よりカナダ政府の誘致のもと、トロントにて開催しています。オンライン、オフライン含めおよそ35,000人の参加者、1,250社のスタートアップ企業、850人の投資家が集まります。
参加/出展方法
毎年、出展に関しては、各イベントの約4ヶ月程前からチケットの販売が始まります。前年に出展やチケット購入をしている場合にはイベント終了後即翌年の案内が事前に届きます。1年前に事前登録をしておくと50%オフでチケット購入が可能となっています。
また、JETROによるスタートアップ支援の出展サポートプログラムなどもイベントによって申し込みでき、サポートを受けられる場合があります。
Viva Technologyの出展方法
イベントの観覧のために参加する場合と出展する場合の2種類があります。
出展者としてブースを得る方法としては、以下の2つがあります。
Startup Challengesへの参加
Startup Challengesは、Viva Technologyがひらいているスタートアップと業界のリーダーや企業、エコシステム、機関投資家をつなぐオープンイノベーションの仕組みです。専用のプラットフォームで、パートナー企業が募集している1つまたは複数のチャレンジに応募し、選ばれると、VivaTechでパートナーのLabに無料で出展することができます。Labをひらいているパートナーの知名度やビジネスチャンスの恩恵を受けることができるため、スタートアップにとって注目のチャレンジとなります。
各国のパビリオン(ジャパンパビリオンなど)への出展もこちらに含まれます。通常のブースの購入
Labを通さずに出展したい場合には、独自にブースを購入し、出展することもできます(申し込み時期によっても異なりますが、約€3,500〜出展可能となっています。)
Collisionの出展方法
スタートアップ企業の出展はBeta, Alpha、Growthの3種類に分かれています。WebサイトよりAlphaへの申し込みが可能となっていますが、事務局とのオンラインでのコールを通して、資金調達額やフェーズによって、BetaやGrowthのブースに割り当てられます。
各社にカスタマーサクセスの担当の方がついてくれるので、何か質問があった際なども素早く回答を得ることができます。
Viva Technology2022まとめ
出展企業や雰囲気について
まずマップです。出入り口近辺の壁や床に大きくマップが貼られています。
一番大きく目に入ったのはLVMHのブースです。LVMHが持つ様々なラグジュアリーブランドのLabが展開されていました。
また、GoogleやMetaなどの巨大テックカンパニーも一般的に認識されているカテゴリ以外の各社が協業しているビジネスについて展示を行っていました。
やはりフランスのスタートアップ企業が圧倒的に多く、英語が飛び交うなかで、フランス語も多く聞こえてきました。
そして、毎年恒例のフレンチテックを代表する赤ピンクのニワトリのロゴです。フランス以外にもアフリカテックやスイステック、アルメニアなど各国のブースが並んでいます。各国の特徴を見るのも、毎年見応えがあります。
また、中サイズの講演ブースや大きい出展ブース内での講演も定期的に行われていました。
Collision 2022まとめ
出展企業や雰囲気について
VivaTechとは打って変わって、テックの雰囲気がより強まります。基調講演のステージも5箇所あり、とても広いホールです。Collisionでは天井にブースナンバーが書かれた旗が吊るしてあります。
Collisionは毎日出展しているスタートアップが入れ替わるため、初日を除く3日間は特に歩き回ることが増えます。
また、大きいステージとは別で15分単位からの講演も頻繁に行われています。今回私たちはBetaのブースと小さいステージのひとつ ” Startup Showcase ” で行われる2分間のショートピッチに参加しました。
隣のブースや裏側のブースで出展している企業とはすぐにお互いのビジネスの話を聞きあったりとすぐに仲良くなれます。
CollisionやWeb Summitは、運営会社がイベント会社ではなくソフトウェア会社と言われているほど、内部のテクノロジーにも力を入れているため、アプリケーションの操作性やデジタルに関するエクスペリエンスは非常に勉強になります。繋がりたい相手との繋がり申請やアプリでのメッセージのやりとりなど、とても便利なアプリです。また、気になるスピーチ/イベントのカレンダースケジュールや開催される場所のマッピングなども可能となっているため、スケジュール管理も容易に可能となっています。
私たちも実際にCollisionやWeb Summitのアプリを通じて毎年800以上の参加者と繋がることができており、ビジネスパートナー探しや濃厚リードの獲得に非常に効果的です。
Collisionは環境への配慮のため、ステッカーやチラシなどのサステナブルではない配布物の持ち込みを禁止していました。持ち込んでいるいくつかの企業が止められている気配はなかったものの、多くの会社はパソコンや機材、アプリのみでビジネスの紹介を行うといった様子が見られました。
基調講演ではやはりWeb3.0やNFT、DAOについて取り上げられていることが多かったように感じました。
実際に現地に行って感じたこと/まとめ
日本でも行われることが少なくなっている、オフラインの展示会ですが、様々な文化やテクノロジーが入り混じる空間でした。
あちらこちらに「これなんだろう?」と興味を引くものがとても多くあります。各企業のブース設計や見せ方も本当に様々ですごく勉強になります。各企業のブランドカラーを利用していたり、ブランドの世界観が伝わるブースも多くありました。
まだまだCOVID-19の影響もあり(パリもカナダも会場内でマスクをしている人はほぼいませんでしたが)、中々海外への渡航が厳しいこともあるかと思いますが、海外進出を目指す日本のスタートアップや新規事業にとって、直接多くの海外企業やビジネスパートナーと出会える機会はとても貴重です。JETROの支援なども頼るといいかもしれません。
もし、海外進出におけるブランディング、海外でのピッチなどでご相談されたい方はいつでもZeBrandへお問い合わせください。もちろん、出展に関することでも大歓迎です!
その他便利情報
パリではnavigoという地下鉄や路面電車のパス(SuicaやPasmoのようなもの)を購入しておくと便利です。路線(ゾーンと呼ばれている)によって金額が変わる1週間乗り放題のパスや回数券など様々な種類があるので、滞在期間に合わせて購入されることをお勧めします。イベント期間は帰りの時間などチケット売り場がとても並ぶので、事前に購入されるとよいでしょう。
トロントではPrestoというパス(こちらもSuicaやPasmoのようなもの)があります。カード発行に$6かかりますが、定期的にチャージし、電車やバスに乗る際にタッチして乗車します。こちらも到着時に購入しておくと便利です。バスや電車の乗車料金は一律$3.25で、60分以内の乗り換えは自由のため、非常に便利です。地下鉄もありますが、赤い路面電車(ストリートカー)がとてもかっこいいです。