2024年4月期 春ドラマ 花咲舞が黙ってない
日テレ ゴールデン帯 ドラマ
『花咲舞が黙ってない』
主演/今田美桜 山本耕史 上川隆也 菊地凛子他
原作は池井戸潤の同名小説と「不祥事」より。
日テレさんの新ドラマ枠、2時間続けてです、めっちゃ嬉しいなあ。(2本とも当たりドラマだったらですけど、私は『街並み照らすヤツら』も楽しみでしたので嬉しいクールでした)
これは最初、テレビ誌で事前に知って、スルーするつもりでした。今田美桜ちゃんは好きなんです。でも池井戸潤原作の銀行もの、難しそうと勝手に思ってしまいました。
ところが、以前の杏版の花咲舞を家族が見ていて、面白いとすすめられたんで見てみる事にしました。
初回、何だか聞いていたのと違うなあって違和感すごかったんですが(何せ杏版の話ばかり聞いていたので)2回目から先入観抜きで見始めたら、面白い!
思ったよりコミカルなんだけどやり過ぎ感はない。今田美桜ちゃんの元気な舞ちゃんが爽やかで、山本さんも結構協力的で、いいバティです。ずんの飯尾さん、メガネずらす芸とか全然面白いと思ったこと無いんだけど、気弱でちょっとお調子モノの上司の役、なかなかいいです。
銀行ものだから、横領とか経理とか色々ドロドロしていて小難しいと嫌だなと思いましたが、正義の味方、舞ちゃんがぶった切ってくれるので安心です。
腐敗した銀行を変える!的な話全体のテーマはありますが、基本毎回1話完結なのも良いです。
花咲舞は確かに曲がった事はキライで、黙っていられない、清濁併せ呑むなんて絶対無理なコなんですが(某GO HOMEみたいに)出しゃばり感は無いので見ていて小気味いいんです。
菊地凛子さん演じる昇仙峡さん、花咲舞に憧れられたり、失望されたり、敵か味方か最後の方まで微妙な立ち位置でしたが、泥酔して舞ちゃんに遭遇した回、料亭花咲にまで来ちゃうし、寝ちゃうし、笑っちゃいました。
料亭といえば、原作にない料亭花咲のシーンは毎回、コレ絶対オイシイやつ!な、お料理が出てきて、舞ちゃんがパクパク美味しそうに食べるんですよね。ぷち飯テロ要素もあって好きでした。
店主の上川隆也さんと山本さんが変に仲良くなっちゃうのもユーモラスで楽しい展開だと思います。
原作の池井戸潤さんが、わざわざここでのシーンを選んで撮影見学に来たのもわかります。
サプライズもありましたね。私は「半沢直樹」原作もドラマも全く知らないので特にこだわりも無く、劇団ひとりが出てきた時、演技できるの?!とか別の意味で驚きました。
正直、花咲舞がいくら頑張っても銀行変えるのは無理だろうって思っていたんですよ。諦めない姿勢と、目標を持って頑張る舞ちゃんから元気をもらう、それだけでもいいんだと思って見ていました。毎回誰かしら人助けしているしね。
そうしたらまさかの大逆転、昇仙峡さんまで味方につけて、花咲舞ちゃん、やりましたね。
勧善懲悪で、狙い過ぎでない程度にコメディ要素もあって、毎週土曜日が楽しみでした。こういう安心して明るい気持ちで見られるドラマ大好き!
レビューサイトなどでは「杏の花咲舞がよかった」という意見もかなりありましたが、杏版の方って原作「不祥事」だけがベースで、今田美桜版は原作「花咲舞が黙ってない」ベースのようなので、時代ズレ考えても、今田美桜風味のちょっとコミカルな新しい『花咲舞が黙ってない』はこれで正解だったと思います。
前作を見てない方には、好意的なレビュー多かったと思うし、私は今田美桜の『花咲舞が黙ってない』再放送したら絶対見るけど、杏版をTVerとかで見ようとは思わないかな。多分だけど私は杏版だったら、逆に花咲舞、こんなに好きにならなかった気がします。
次は池井戸作品のドラマがあったら、最初見るつもりです(『民王R』は原案だけだから微妙だけど、今のところ一応見てます)
余談ですが、池井戸潤さんや東野圭吾さんとかって、ヒットメーカーだし、実写化にものすごく好意的な原作者ですよね。だから、実写作品とても多い!それにドラマ版はドラマと割り切って、楽しんでくれるから理想的。こういう方だとドラマ側も良いモノを作ろうってテンション上がるし、やりやすいだろうなあ。
テレビ誌のインタビューにも積極的にお答えになって、今田美桜ちゃんに「花咲舞よ、風になれ!」とかエール送っておられましたね。
渋々ドラマ化されるより、大手を振って喜んでくれる原作者のドラマの方が、見る側も気分いいなあと思いました。
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