フリーランス美容師になるまで その4
性善説、、
なんて言葉があるが
Kさんを見ていると、それは間違いだと思いたくなる
ある日のこと朝いつものように出勤してお客様の予約表をチェックしていた予約表は相変わらず、休む間もなくお客様で埋め尽くされている
その日も昼飯も食えず、休憩時間なしで12時間働いた、、
もう数ヶ月の間にこの働き方に慣れてしまった自分がいたが
今思えば完全に心をなくしていた、、
その日の締め作業をして、そそくさとKさんは帰っていった
自分はKさんが帰った後、何となくその日の予約表を見返していた、、
「今日もよく乗り切ったなー」
予約表を見て思わずため息のように独り言を言っていた
、、?!
あれ?
何故かその予約表に妙な違和感を感じた、、
その違和感を突き止めるために、予約表を隈なくチェックしてみた
、、、そうすると
Kさんの新規で入ったお客様が、指名のお客様として書き換えられていたのだ!
つまり新規で入った客様も自分の指名売上にして、歩合給を貰おうとしていたのだ、、
もしかしてと思い、、前の日の予約表も確認してみると案の定、予約は書き換えられていた、、
その時の自分の感情は怒りとかではなく、何かの諦めというか、スーっと冷めていくような感覚になったのを覚えている
次の日Nさんと自分が2人営業だったのでNさんにも、この事実を打ち明けた
Nさんも同じように呆れていた
これは社長に言うべきかと話し合ったが、まずは本人に直接聞こうと言う決断になった
本当はもう話すのも嫌だったのだが、、今思えばこの無茶苦茶な環境下のせいで誰かを攻めることでしか自分たちを保てない状態だったのかも知れない
そしてKさんNさん自分と、3人が揃った営業日の朝に
Kさんに予約表について問い詰めた結果、、
その返答はあまりに苦しすぎたのだった、、
つづく・・・