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[実録]人生初のイタリア旅行 ~あえて言いたい苦労したこと~
11月に人生で初めての海外旅行に行った。
しかもイタリアだ。
これまでの最長フライトは2時間半ほど
しかも高所恐怖症
長時間の拘束が苦手
別に海外に強い関心があるわけでもない
という完全に海外旅行に適さない私だが、
妻の強烈なプレゼンによって頷くしかなく
気付いたらHISのカウンターで申し込みをしていた。
初めての海外旅行がイタリアということで
事前にいろいろなことを調べて臨んだが、
やはり実体験に勝るアドバイスはないと思う。
ということで、今回は初めてのイタリア旅行で
私がなんとか生きて帰ってこれた、苦労した部分をお伝えしたい。
”苦労した”とあえて言ったが、
まずはじめに言いたいのは
イタリア旅行は最高に楽しい思い出になったということ。
これは紛れもない事実。
死ぬまでに一度は行ってみたいけど、行かないだろうなあと思っていた。
まさか本当に行くとは思っていなかったのでとても良い経験になった。
1.スリ問題
イタリアに限らずヨーロッパ旅行での注意点といえば、やはりスリ問題。
特に平和ボケしている日本人なんて格好の餌食である。
今回は海外旅行が初めてということもあり、添乗員さんがついているツアーにした。それでも自由時間が多い比較的自由度の高いパックにした。
ある程度の人数が束になっていればさすがのイタリア人も狙わないだろうという魂胆である。
スイミーよろしく、弱い生物が生き延びていくための術なのだ。
とはいえ団体ツアーなんて見るからに海外慣れしていない感丸出しなわけで、
安全とはいえない。
そこで貴重品はとにかく装備することにした。
装備内容はこんな感じ。
パスポート・クレジット・現金の一部:薄い斜め掛けのポーチに入れ、さらに洋服の下に忍ばせる。パスポートなんて出入国や減税のときしか使用しないので、基本的に腹の中に忍ばせておく。腹巻だと思っても良い。
現金・クレジット:こちらは衣類の上から掛ける斜め掛けポーチに入れていた。財布はできるだけシンプルでお金が入ってなさそうなもので、カバンにくっ付けられるものが良いということだったのでこちらにした。
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あまりお金が入っていなさそうで、チェーンがついているのでポーチとくっ付けることができる。親切なことにマジックテープが付いているので不意に中身が落ちることもない。
おまけにスリをしようとする不届き物を逃さんとする睨みを利かせた鋭い目。完璧としか言いようがない。
スマホ:スマホはケツポケットに入れようものならあっという間にやられる。かといってカバンにしまうとルート探索やクイックペイにも使用するときに不便だ。
ということで、よくおしゃれ女子がやっているスマホ首掛けヒモを購入し、常に首から下げていた。
これは盗まれないということもそうだが、真っ暗になる飛行機の中でも落とす心配がないということで大いに活躍した。
今回のMVPかもしれない。
11月に行ったので季節が冬だったこともあり、これらの身に着けたものはすべてロングコートの内側に装備していたのでスリの心配はまったくなかった。
薄着の季節であればもう少し危機感があったのかもしれない。
2.長時間フライト問題
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飛行機は乗り継ぎにした関係で合計20時間ほどのフライトになった。
成田→ドーハ 約12時間半
ドーハで約4時間の待機
ドーハ→ミラノ 5時間
出発前は完全にこのエコノミー症候群誘発機械に長時間閉じ込められ、エコノミー症候群誘発スケジュールに耐えられないと思っていた。
しかし、思いのほか快適だったと言えた。
過ごし方は他の方とあまり変わらないのでざっくりと。
着圧ソックスを履いた:これはとんでもなく大きかった。効果絶大。絶対にあった方が良い。
空港で本を買った:これ、地味に良かった。ちなみに買ったのは三宅香帆さんの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
アマプラで映画をDLしていった:これは言わずもがな
便器型のネックピロー:これは膨らませる式となやんだが、やはり快適性を重視して布製にした。大正解。
こんなところだ。
基本的に野生動物の本能があるらしい私は飛行機で長時間寝ることができない。
爆睡をかましている妻を横目に
ちゃんと寝られたのは恐らく3時間+1.5時間くらいだろうか。
それ以外は本を読むか、『ハリーポッター』を見るか、大好きな『ウォレスとグルミット』を見ていた。『チキン・ラン』も見た。
ちなみに利用したカタール航空の機内食は美味しかった。
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3.現金問題
イタリアは超絶クレジットカード文化である。
基本的に「支払いは?」と言われたら「クレディト(クレジットカードの意味)」と言ってカードをニッコリと見せれば大抵OKだ。
電車に乗るのもPASMOやsuicaのように、クレジットカードをかざせば改札を通過できる。
まじで日本もこれになってくれ。
私たちは少し余裕を見て240€ほど(約4万円)持って行った。
イタリアでは大きいお金は使えないことがあるようで、
紙幣は最大でも20€を数枚にとどめた。
現金はあまり使用しなかったが、一軒、ローマのパスタ屋でWi-Fiが壊れているという日本では考えにくい理由で現金しか受付られないと言われた店があった。
この時は余裕を持っていてよかったと心底思った。
しかし、現金が絶対的に必要なところがある。
トイレだ。
4.トイレ問題
正直、イタリアにいた間、常にこの問題はついて回った。
私はわりと頻尿なのだ。
長時間のバス移動などがある時は心配性も相まって
頻繁にトイレに行きたくなる。
イタリアには日本のような自由に入れる公衆トイレは非常に少ない。
もはや無いと思っていた方がよい。
ではどうするか。
方法は主に二つ。
①飲食店で注文をしたついでに借りる
②街中の有料トイレを利用する
①ではカフェに入って、飲みたくなくてもコーヒーを注文。
そして一言。
「ポッソ ウザーレ バーニョ?(トイレはお借りできますか?」
こういうと「オー、バーニョ(おー、トイレね」と言った具合だ。
②では、街中に有料トイレがあるのでそれを探して利用する。
お値段は約1.5~2€(日本円で250~340円)
有料トイレにはだいたい番人みたいなおばちゃんがいて、
スマホゲームをしたり電話したりしている。自由すぎるだろ。
最初その辺のおばちゃんがトイレに居座っているのかと思った。
そしてここが困ったところ。
イタリアでは大きすぎる紙幣は露骨に嫌な顔をされて使えないことがあるのだ。
しかしトイレを利用するには1€硬貨が必要。
無駄な買い物をしてお金を崩して、それで必死に1€硬貨をひねり出してトイレを利用するという感じ。
最初は本当にこれが苦痛で、早く日本のトイレに行かせてくれと本気で思った。
しかし途中で気づいたが、トイレに常駐している番人おばちゃんに声をかければ、少しであれば崩してくれる。
これを知ったときは本当に助かった。。。。
声をかけるときは笑顔で、はっきりと、「ハロー」です。
5.イタリア人怖い問題
はっきりと物事を言うイタリア。
飲食店でお客さん相手でもそれは同じで、
しばしば洗礼を受けた。
一つ目はベネチアのとあるお店にて。
とても混雑していた。
注文が決まってからしばらく待ったが店員さんが来る気配がない。
このままでは店員さんが気付かないと思い、
注文をお願いしようと手を挙げた。
すると
「見ればわかるだろ。今忙しいんだから少し待ってろ。」とわりとガチ目にキレられた。ごめんなさい。
どうやら混雑時は呼ぶのではなく、
メニューを閉じて待っているのがマナーらしい。
二つ目は時間潰しのためにコーヒーが飲めるカフェを探していたところ、
店頭にお姉さんが立っているところを見つけて入ろうとしたところ
お姉さん「食事?飲み物?」
私「ドリンク!」
お姉さん「よそに行ってくれ( ◉◞౪◟◉)ノシ」
すみませんでした。無知でした。
その後、客引きをしている兄ちゃんのもとにノコノコと行き
「ドリンクオーケー?」と怯えた表情で聞いた。
兄ちゃんは「チャージ料かかるけどいい?」と言うので
「もちろん」と言って意気揚々と店に入った。
やはり解決するのはお金だった。
6.みそ汁依存症問題
イタリアの食事はおおむね美味しかった。
しかし朝は甘いパンとチーズとハム
昼はパニーニ
夜はパスタ
このルーティーンなのだ。
さすがに日本食が恋しくなった。
パン大好き芸人を名乗っていたが
まだまだ修行が足りなかった。
もし次行く機会があれば、必ずインスタントのみそ汁を持っていく。
ちなみに、
日本に帰国した日
深夜にも関わらず牛丼屋に飛び込み
牛丼豚汁セットを食べた。
世界一旨い牛丼とん汁セットだった。
涙が出そうだった。
ありがとう。松○。
読み返してみると文句ばかりのようにも聞こえるが、
イタリア旅行は本当に良いものだった。
ぜひ、行ったことがない方は行ってみてほしい。
その時にはぜひ
「ポッソ ウザーレ バーニョ」を忘れないように。
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