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映画「太陽は動かない」で僕の心は動かなかった
映画「太陽は動かない」を観てきました。
日本には珍しいスパイアクションもので観ていて結構新鮮ではあったんですが、そこまでは胸に響かず。
決して面白くないわけではないけど、なんか「ミッション・インポッシブル」シリーズのダイジェスト版を見せられてる気分というか…
原作読んだことないけど、多分面白いんだろうなーと伝わってきました。
情報を売買する裏組織って中二病っぽいけどやっぱワクワクするし、胸に爆弾埋め込まれてて爆発するって設定も良い。
同じ藤原竜也主演の「バトル・ロワイヤル」を思い出してちょっと感慨深くなってみたり。
後半に明かされるエージェントに選ばれる人間の理由もテーマ性があって面白い。
だから、ストーリーそのものは最後まで飽きることなく観れる。
多分悪いのは脚本なんでしょう。
正直一番面白いのがど頭のシーンなんですよね。
それが映画として致命的な欠陥だと思いました。
「ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション」や「007/スカイフォール」など、スパイアクションでど頭に派手なアクションシーンを入れてくるって結構定石なんですけど、あくまでそれは観客を引きつけていくための導入でなきゃいけない。
この作品はOPのアクションが一番緊迫感あって面白いから、そのあとはゆーっくり盛り下がっていくんですよね。
中盤・後半にも一応見せ場があるけど、ちょっと弱い。
前触れなく回想に入って行く展開も唐突過ぎるし、結構重めのテーマに対して描写が追いついてないから全然感動できない。
オチも多分原作を読んで感情が溜まった状態だと「おー!」ってなるんでしょうけど、映画だけだと「??」でしたね。
エンドロールを見ると原作のクレジットが2作分出てましたが、ひとつにまとめるのはちょっとしんどかったのかな。
あと、この映画だけを観てると藤原竜也と竹内涼真のバディ感が全く感じ取れないのも問題だと思います。
WOWOWのドラマと地続きってことなんだろうけど、にしてももうちょっと2人の関係性を描いてくれないと最後らへんグッとこないよ。
キャスト勢はみんなよかったです。
竹内涼真は役にぴったりだし、列車での肉弾戦もアクションシーンとして白眉。
引きのショットの時はスタイルのよさに惚れ惚れ。
藤原竜也の強いけどギリギリで生きてる感もカッコ良い。
ほんとこの人は大袈裟な演技がハマる。
あと、観てて思ったけどこの人大野智と狩野英孝に似てますね(関係ない)。
個人的MVPは序盤で退場する市原隼人かな。
一方的にやられる役だったけど車にはねられたりバイクに引きずられたり、アクション的には一番辛いことをやっていた気がする。
次点で主人公の少年時代を演じた日向亘。
この作品がデビュー作らしいですが、この子は絶対伸びます。
この記事を書いた時は完全にノーマークだった。
あと、実質的にヒロインだった南沙良ちゃんはめっちゃ可愛いです。
中盤は日向くんとこの子のPV状態だった。
っていうか、普通にこの二人の青春もの観たくなった。
海外ロケでの撮影部分もかなり多く、邦画のスケールを超えていこうという意欲は感じたんですが、そこ止まりという印象。
まだまだ邦画でこのジャンルは難しいのかなーと思いました。