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アクションエンタメ×家族の再生物語。Netflix「忍びの家」感想

想像以上に面白かった。

本作は、現代の日本を舞台に過去のとある任務をきっかけに忍びであることを捨てた最後の忍び一家・俵(たわら)家が、国家を揺るがす危機と対峙していくと、いうストーリー。

本作は、主演の賀来賢人がNetflixに持ち込んだ企画から始まっているという。
自分で企画考えちゃうの凄いですよね。スタローンみたい。

スタローンに限らず、ハリウッドの売れてる俳優は監督やプロデューサーを兼ねることも多いし、日本の映像作品もそういう段階まで上がってきたのかもしれない。

世界観や発想が『THE 日本』なのが最大の魅力

本作最大の魅力は、日本以外ではどう頑張っても作れなさそうな内容であること。

まず、ベースにある『忍者モノ』というジャンル。この時点で、他国ではちょっと真似しづらいですよね。
ただ、これだけではまだちょっと弱い。
アメリカにも『カラテ・キッド』がありますし、中国や韓国等アジア勢も模倣した作品を出してきそうじゃないですか。

本作は、忍者アクションだけに止まらずホームドラマの要素を組み込んでいます。これが素晴らしい。

全編通してアクションのレベルかなり高いんですが、その一本槍ではなくホームドラマを組み合わせることでより日本文化を感じさせる仕上がりになっています。

そして、この作品を演出した監督がデイヴ・ボイル。彼のタッチがまた良い味出しているんです。

調べたところ、元々日本映画が大好きな監督みたいですね。
日本文化をよく理解しているのに、カメラワークや演出の雰囲気にどこか異国情緒を感じる。この匙加減がちょうど良かったです。


ハイレベルな殺陣とキャスト陣に注目

主演×プロデュースの賀来賢人を始め、豪華キャストが集結。

賀来賢人演じる主人公の晴(はる)の父である壮一を演じる江口洋介、アクションも立ち振る舞いもカッコ良いのに時々能天気なのがカワイイ。

晴の母である陽子を演じる木村多江はくノ一顔ですよね。
いつ老けるんだこの人。本作では一人の出番も多かったですね。
木村多江と蒔田彩珠の女性陣はアクション的にはちょっと男性陣に劣るけど、キャラに合ってましたね。

あと、宮本信子演じる最強のおばあちゃんが好き。
もうどこが良いとかじゃなくて存在が好き。

山田孝之の悪役としての超然とした立ち振る舞いもお見事。
やっぱ、悪役が良いと全体がグッと締まるよね。
あんまりアクションないのは残念でしたが。久々に百獣の王を観たかった(違う作品)。

高良健吾はカッコ良いし演技上手いし、アクションもさすが。
ラストバトルは間違いなく本作ベストバウト。

全体的に、殺陣はレベル高いし分量が丁度良かったですね。
良い殺陣も見せられすぎると食傷気味になってくるんですけど、本作は『もうちょっと見たい!』ぐらいで戦闘シーンが終わるのでうまいな、と。笑


男ウケしそうな世界観は好みが分かれそう

僕は楽しめたんですが、本作はどことなく男子ウケする要素が多い気がしますね。
特に、クセのある演出や忍びという見方によっては設定が女性は抵抗ある人多いかも。

このハードルを越えると、後半にいけばいくほど面白いんですけどね。
賀来賢人と吉岡里穂演じるヒロインの恋模様も割と良い感じだし。
…でも、忍者の許されざる恋っていうヒロイックさも男性ウケしかしなさそうなんだよなあ。笑

完全に続編がある感じで終わったので、是非ともヒットしてもらって続きを観たいんですが。ランキングの推移観るとちょっと厳しいのかな。
まかり間違って世界でヒットしてくれれば良いんだけど。

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