僕が振ったあの子は、誰かにとって本命だったかもしれなくて
逆に、僕を振った女の子は誰かにとっては遊び相手の一人程度だったかもしれない。
そんなことをふと思った。
モテない僕は、一時期「数打ちゃ当たる」理論の恋愛をしていた。
今考えたら、”恋愛”とさえ呼べないものかもしれない。
街コンやアプリを使って、かわいい子を探して。
同時並行で連絡を取りながらデートする。
今考えると、なんともさもしい行為である。
僕は間違いなくモテない方に入るけど、それでも何人か好意を持ってくれる人はいた。
でも、僕自身がその人たちを好きになれないことが多くて。
やっぱり男は根源的に追いかけたい生き物なのかもしれない。
そんな時は、うまく連絡をフェードアウトしたり。
時にはLINEをブロックすることもあった。
街コン行ったりアプリやったりでタチが良いとは言えないけど、そんなに相手を傷つけてはいなかったと思う。
でも、世の中には僕とは違ってモテるチャラい男達もいる。
彼らには、僕とは比べ物にならない程こういう機会が多いはずだ。
多分そのチャンスをうまく使ってワンナイトしたり、セフレを作ったりするんだろう。
僕にとっての本命のめっちゃ素敵な女の子が、彼らにとっては一夜限りの相手だったりするのかもしれない。
そして、それは逆も然りである。
世の中には、変わった人で僕をタイプと言ってくれる人もいる。
世界中にはこれだけ人がいるわけだから、探せばイケメンでチャラい人よりもチビメガネだけど真面目そうな奴が良いって人も多いんだろう。
僕が振った女の子も、他の男にとっては恋焦がれた相手だったのかもしれない。
そう思うと、他人のことをもっと大切にしないと申し訳なくなってくる。
モテる人も、モテない人も。
一度そういう風に考えると、対人関係への考え方が変わってくるかもしれない。