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Photo by
yuko_spiritoso
恋は、終わってから物語になるのかもしれない
現在進行形にある恋を物語にするのって、個人的には難しいと思う。
恋って、どこか人を狂わせるものだ。
普段はしっかりした常識人でさえ、恋に落ちたら冷静な価値観や判断基準を失ってしまったりする。
昔の恋の話を時々noteに書いているけど、どれも当時だったら書けていないと思う。気持ちの整理がついていなかったり、自分自身の状況を客観視できていなかったり。
時間が経った今だからこそ、当時の状況や気持ちを俯瞰で見ることができる。当時は、冷静に見て文章を書くなんてできなくて。
きっと、自分が主人公であるうちは恋を物語にはできないのだ。
時間が過ぎ去って、悲しみや痛みも遠くなっていった頃。
忘れかけていた頃に、引き出しの奥から引っ張り出した卒業アルバムのように、ゆっくりとページを捲っていかないと全容が見えてこない。
最近は、自分の過去の恋愛の話を書くのが楽しい。
「本当はあの時どうすれば良かったんだろう」
「本当はあの時どう思っていたんだろう」
今改めて考えると、あの頃とは全く違った答えにたどり着いたりする。
それが成長なのか、単なる変化なのかはわからないけど。
でも、確かに自分が変わっていることを実感できる。
もっとも、恋に夢中で右も左もわからなくなっている人の文章を読むのも楽しいものだ。
その時しか感じることのない熱量みたいなものがそこにある気がするから。
…多分、熱量たっぷりの文章はもう僕には書けないのかもしれない。笑