【読む雑談】#13 お金を稼ぐために嫌なことはしたくない(5/6)
雑談ラジオ # 13 独立元年から振り返ろう企画:牧貴士編をテキストでお届け。因みにほんのり関西弁。
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【読む雑談】# 13 申し訳ないのと、とはいえ稼がなあかんのと。(4/6)
(前回終盤のあらすじ:牧さん、2010年5月頃、競馬の有料サイトを閉鎖することになる。)
牧
まあなんとかかんとか、死にそうになりながら、2009年シーズンが終わったときに、「すいませんけどこれで終わります」といってやめました。
で、収入が0になるじゃないですか、そこで。これ死んじゃうので。
その前の年に、日本一のマーケッターと言われる神田昌典さんが「全脳思考」のファシリテーション養成講座を一緒に作るっていう募集をしていて、応募して受かったんです。そこで0期生として12人くらいで講座を作って、全脳思考を使ったファシリテーションの資格みたいなものを取らせてもらって。これを起業支援に役立てようと思っていました。
2009年末くらいに、そこの中で出会った一人と起業スクールをやりましょうとなったんです。
彼は元々ウエディングのカメラマンあがりで、webデザインもできて、コピーライティングもできて、サイトも作れる。彼は一人で結構何でもできるので、そこに僕の起業マインドを足したらどうかなって。マインドとスキルを身に付けたら、一人で一通り起業できるようになるんじゃないかと考えたんです。
それで、競馬の会員制サイト辞めた前後くらいに、一人で起業することを目指す半年間の起業スクールを始めました。
受講料半年50万で、12人。二人で分けて、年2回やれば600万くらい稼げるみたいな感じで考えてたんですよ。
そこに生徒さん集めるためには事前のセミナーっているじゃないですか。3,000円くらいのセミナーをして、そのバックエンドでスクールを売るっていうのを毎週やってたんです。恵比寿とか渋谷とか、会議室借りて。
きな臭いですね。今振り返ると。
松本
ちょっとそんな感じがしますね。
牧
やりたかったことは、最小単位でできるようになる、それを教えるスクール。競馬の流れからして、一人で何でもやれるようになったほうがいいと思って。
松本
うん、それはすごくいいですね。
牧
一応アメブロで発信している効果もあって、生徒さんも入ってくれました。
そこから巣立って今もやってる子たちもいるんで、それはそれでやってよかったな。
2期目の生徒を募集し始めてたとき、2011年3月震災が起きました。
それが子供が生まれて半年くらいときやったんで放射能が心配で、滋賀に帰ろうと2011年の9月に引っ越しました。でもまだ2期が続いてたので、2週間に1回の授業のために東京に通うのが2011年末まで続いてました。
やっぱり通いながらやるのは大変やから、2期までやって終わりというふうになって。2012年明けてまた仕事がなくなって。
滋賀でも同じような企業支援しようかなと思ったんですけど、ニーズが全然ないんですよ。起業する人が全然いない。
松本
なさそう。
牧
どうしようかなと思って、なんやかんや動いてるときに、知り合いの人で警備会社を経営してる方がいて。その人のところの経営企画を手伝いながら、警備員のバイトもしました。
松本
バイトをまたしてたんですか。すごいですね。
牧
これ、僕のいいところでもあり悪いとこでもあるんですが、お金を稼ぐために嫌なことはしたくないんですよ。手っ取り早く稼げる方法が多分あったと思うんですけど。
起業スクールも、きな臭いなと思いながら、もっと安く提供すればもっと受けられる人も多いし、でもそれじゃ食っていけないからやってたんです。いいものは提供できてるつもりでした。競馬の情報商材よりは、起業スクールのほうがいいコンテンツを確実に提供できてる、って自信を持ってた。でも滋賀に来てまたそれをやるのもなぁって。稼ぐために何かをするくらいやったら、バイトでもなんでもして生きながらえるほうがいいやと思って。
それで、日中は警備会社の経営企画手伝いながら、深夜夜勤の警備のバイトをしてました。
すごく簡単に言うと、結局そこから2年半くらい働くんですよ。次の一手が見いだせず。滋賀でやりたいことも見つからず。
松本
長いですね。
牧
めっちゃ時間かかるんです(笑)。
松本
(笑)。その間何をしてたんですか。
牧
警備員って何がいいかって、夜の深夜って暇なんですよ。
メモ帳持ってペン持って、何しようかなって、ポットキャストとかラジオとか色んなもの聞いてインプットしまくって、何しようかなって考えてた時期でした。
結局何するか思い付かなかったんですけど。
警備員も、最初の冷蔵庫の仕分けバイトと一緒で、工事が早く終わっても給料1日分貰えるんです。2、3時間で終わって1万ちょっと貰えることもあって、割がよかった。
でも睡眠時間がこの2年間、平日が3時間以下、週に1回土曜日だけ8時間寝れる、っていう生活でした。
その当時が一番家にいなかったですね。ずーっと仕事してました。昼終わってご飯食べてお風呂入る1時間だけ家に帰って、また夜勤に戻る。
松本
ようやりますね。
牧
2度とできないです。
松本
その時30歳くらいですか?
牧
そうですね、31から34ですね。
松本
体力ありすぎでしょう。
牧
ようやってました。夜勤が終わったらそのまま車の中で寝て、昼間の勤務を始めるみたいな。つらいです。
松本
ようやりましたね。
牧
まぁ、とはいえ、そういう環境を使ってどう成長できるかっていうのが僕のモチベーションでもありました。
警備会社っておじいちゃんたちばっかりなんで、どう言ったらこの人が動いてくれるかみたいな、人心掌握じゃないですけど、人に気持ちよく動いてもらうためのスキルはそこで学んだ気がします。
(6/6へつづく)
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