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煮付けを彷彿とさせる餡 ~かぼちゃパイ食べ比べ③~

(※1,400字程度です)

前回までの①②を合わせて9個。


5個目から4つ集めるのは少し難航した記憶があったので、第3弾は縦横無尽に遠征しないと厳しいかしらと思っていた。

しかし意外や意外。私の住んでいる地域にまだ隠れていたのである。かぼちゃの生産地が近いからか、それとも単純に和菓子屋が多いのか。


なので今回は近隣のみでも構成できたのだが……札幌千秋庵、入れちゃった。昨年秋に買い逃して以来悔しい思いを抱いていたもんだから、食べられて嬉しくなっちゃってさ。



かきわけると、かぼちゃ:いなふね菓子舗


かぼちゃパイ 1個180円


1966年創業。よもぎを使ったお菓子や「ムシパン(蒸しパン)」が人気らしい。しかし私はブレずにかぼちゃパイである。

生地は柔らか系で、小麦の香ばしさが強い。

全体的に餡より生地の存在感が強いが、そこをかきわけかきわけしていくと、ちゃんとかぼちゃを感じられた。ともすれば、白餡の甘味に負けがちなのでこれはかなり嬉しい。

しかし、だからこそ惜しいと思ってしまう。生地がもう少し薄ければ、かぼちゃ餡がもっと輝けるのに……!


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分厚め餡と豆っぽさ:末廣軒


パンプキン 1個170円



1933年創業。北斗市に位置しているのもあってか、新幹線(ハヤブサ)が描かれたもなかも販売されていた。ちょっと惹かれたが、浮気せずにかぼちゃパイである。

袋から出してすぐ鼻腔をくすぐる香ばしさ。
いなふね菓子舗と異なり、ふにっとした生地の直後に餡の甘さがやってきた。全体的に少し小ぶりなものの、餡が分厚めなので物足りなさはなし。かぼちゃより甘さと豆っぽい味。


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サクサク歯切れ◎な生地:菓々子


パイまんじゅう(かぼちゃ) 1個170円


入店すると同時に、自動音声の「いらっしゃいませ」が店内に響き渡ってちょっと驚く。ほどなくして快活なおじいちゃんが登場。予想外の展開にドキドキしつつ、かぼちゃパイは抜かりなく手に取っていく。


歯切れの良い生地。サクッと中まで歯が入るのが心地良い。ポロポロ崩れる所がありつつ、細かすぎる感じでもない。かつ、小麦の甘さも感じられる。ちなみに私の好きな部類である。

餡の甘みは強すぎず、かぼちゃは薄め。しかし、総合的なバランスや個々の美味しさが光っているように感じた。



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甘じょっぱいかぼちゃ煮:札幌千秋庵


ノースマン(かぼちゃ) 1個180円


1921年創業。函館の千秋庵総本家に端を発し、その暖簾分けである小樽千秋庵から独立する形で札幌千秋庵が誕生した。数年前に発売した「生ノースマン」が大当たりし、以降もヒット作を生み出し続けている。ま、私はノースマン(かぼちゃ)一択ですけどね。


先にお伝えするが、これは今までにないタイプである。そして、かなり好き。少なくとも5本の指には入る。


なにかと言うと、餡である。

濃いめの色に違わぬ味の濃さ。しかしそれは他にはなかった、煮物のような甘じょっぱさなのである。かぼちゃの煮物をベースに作ったのでは? と思ってしまうほど。ねっとりさもちょっとあるし。


生地も焼き色に違わぬ強めの香ばしさ。歯切れが良く、ちょっとサクサクしているのも良かった。さすが看板商品である。

↓札幌千秋庵さん公式noteもぜひ


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ちなみに後悔関連で言うと、昨年秋に恵庭の道の駅で見かけていたかぼちゃパイもスルーしまっている。

その旅行では既にかぼちゃスイーツをあれこれ買っていたため、財布の紐が固くなっていたのかもしれない。そうはいっても、次いつ行けるかわかんないんだからさあ!


かぼちゃパイは最優先で確保する。もはやライフワークだから。



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三谷乃亜
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