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おあずけシモンコール


カルディのクリスマスエリアにあったホットチョコレート用のチョコ、数分迷いつつも1回見送り、次行ったら無くなっていた。これもまた諸行無常の響きあり。


↓前回の諸行無常


***


本でもタイトルや作者をちゃんと覚えず「ぼんやり覚えている表紙デザインで探せるじゃろ」とやりがちなので、当然このチョコの名も一度も覚えられたためしがなかった。


ほら、あれですよ。一般的な板チョコの何倍も厚くてずっしりしていて、白い包装紙で巻かれているやつ。それでパッケージイラストがヨーロッパを思わせる雰囲気で、ヴィクトリア朝あたりが好きな私には刺さりまくっているんですよ。


いえ、さすがにちゃんと調べました。「シモンコール ホットチョコレート」でございます。


シモンコールはメーカー名で、スペインの老舗らしい。


チョコでパッと思い浮かぶのはベルギーなので、スペインなのか!とちょっとした驚きがあった。しかしゴディバやハーシーチョコレートはアメリカだし、日本にもショコラティエのお店はいくつもある。スペインで作っていてもなんら不思議ではない。


……そんな感じで納得していたのだが、カカオが最初にヨーロッパにやってきたのはスペインだった。大変失礼しました。そうだよね。スペインは「太陽の沈まない国」だもんね。


スペイン人のエルナン・コルテスは、1521年にアステカ帝国を征服します。当時、アステカ帝国内の様子をスペイン本国に伝える際の報告で、「ショコラトル」という不思議な飲み物があることを伝えました。このショコラトルこそが、カカオ豆で作られた飲み物であり、チョコレートの元祖でした。

https://www.meiji.co.jp/hello-chocolate/column/40/



チョコとの関係がとてつもなく深いことが判明したところで、件のシモンコールチョコレートである。


そう、たいして間を開けずに再訪したにもかかわらず、忽然と姿を消していたのだ。置かれていたはずのスペースには焼き菓子が収まっており、まるで最初からその売場だったかのような変貌っぷり。


人気とは聞いているけど、地方だし動きは緩やかでしょう……という考えは甘かったらしい。ぐぬう。


最初に見たときはまさに売場デビューほやほやだったらしく、まだ値札すら出ていなかった。それもあって諦めたところもあるのだが、じゃあ753円とわかっていたら買っていたのかというと、やっぱり諦めていたかもしれない(え?)。


これで4杯作れるため、カフェで飲むことを考えれば断然安い。断念の理由はひとつではなく、比較的もっともらしいものを挙げると「好みに合うかまだわかっていないもの4回分に先行投資する勇気が出ない」になるし、貧乏くさい心情を申し上げるなら「板チョコみたいな見た目で700円はなかなか‥‥‥」となる。


いや、そもそも量が違うとか、飲み物専用の配合になっているとかの背景は承知の上。それでも湧き上がってしまうこの気持ちが案外強力なのだ。


それに、50gで1杯なら明治やロッテの板チョコ1枚と同じ。実際にそういうレシピを見たこともあるし、作ってみたいと何度も思ってきたし、しかし結局作れていない。もちろん、飲み物1杯で板チョコを消費するのが(カロリー的に)怖いから、である。



板チョコホットチョコレートを満足に作れないようでは、シモンコールはまだ早い。




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三谷乃亜
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