
トレド〜日帰りで街歩きが楽しい〜
マドリードから日帰りでトレドへ。
天気も良くて街歩き日和だった。
電車の小噺
マドリードのアトーチャ駅からトレドに向かう。
その日のアトーチャ駅のチケット売り場はとても混んでいた。
おそらくいつでも混雑しているのだろう。
この旅では、フランスあたりからユーレイルパスを使って電車を乗り継いできた。
高速鉄道のチケットを買うときは、スマホのアプリを利用してチケットと座席予約を行う。
フランスとイタリアでは、スマホのみでチケット購入も座席予約も完結することができたが、スペインではそうもいかないらしい。
基本的に窓口に行って座席予約をしなければいけないのだ。
もちろん、たくさんの人々が利用するので大変混雑する。
バルセロナしかりマドリードでも窓口で直接座席予約を行ったが、恐ろしく時間がかかった。
窓口の担当者は、英語が喋れるし、多くの観光客を相手にしてきたプロフェッショナル。
長い順番待ちに耐えれば、購入手続き自体はそれほど難しくない。
ようやくトレド
マドリードから高速鉄道に乗り、30分くらいで到着。
トレドはマドリードに首都が移されるまで首都として栄えたらしい。
トレドは三方をタホ川に囲まれた小高い丘のある町。1561年に首都がマドリッドに移されるまで、首都として数多くの支配者に統治されてきた。イスラム様式とキリスト様式が融合しあった、世界的にも貴重な建築物が数多く見られるほか、町全体は迷路のような細い路地によって結ばれている。
イスラム様式とキリスト様式が融合したとあるが、まさにトレド駅の駅舎でその雰囲気を味わうことができる。
(これから行くことになるモロッコの建築様式に似ている)

細い路地は迷路のよう
この日は快晴で絶好の観光日和。

城塞のような街への入り口・アルカンタラ橋を渡って意気揚々と進んでいく。

これまでバルセロナ、マドリードと街を見てきたが、トレドの雰囲気はそのどれとも違う。


細い路地がたくさんあり、油断していると迷子になってしまいそうになる。
しかし、この迷路のような街の作り、建物、路地がとても面白い。
気づけば街を歩きながら写真を撮り続けていた。







必見!トレド大聖堂

これは必ず見たほうがいいと言わざる得ない。
ローマ時代に城塞都市として築かれたトレドの繁栄を象徴するトレド大聖堂。スペインゴシック様式最高傑作ともいわれる大聖堂です。
入り口正面のチケット売り場で入場券を購入し、大聖堂の中へ。
内部には礼拝堂や大理石の床、ステンドグラスなど、どこを見てもため息が出るような美しい景色が広がり、静謐さがあたりを包む。





中でも最大の見どころと言われている「トランスパレンテ」は圧巻だ。

祭壇画の裏にあるチェリゲーラ様式と呼ばれるスペイン独自のバロック様式で、天使や聖母像がきめ細やかな装飾が施され、祭壇上部の明かりとりが付いた天井から差し込む光がひときわ美しさを鮮やかに映し出します。
真正面から眺めてみるとこの世のものとは思えない美しさがある。
本当に人の手で作られたのだろうか、と思わせるほどの緻密な細工。
ただその圧倒的な存在感に息を呑むばかりだった。

街を一望、サン・イルデフォンソ教会

白を基調とした内部が印象的な教会。

たまたま入ったけれど、何が良いって建物の塔から街の景色を眺められるということだ。

周りの建物が間近に見えるからこれまで行った場所がすぐにわかって楽しい。
街の様子を一通り眺めてトレドに別れを告げた。


あとがき
上記で書いた他にもサント・トメ教会などを見て回り、マドリードに帰る前に適当なレストランで夕食を済ませた。
テーブルでご飯を食べていると、鳥のフンがTシャツの襟付近にクリーンヒット。
たくさん歩いて疲れていたので、本当に勘弁してくれと落胆した。
単純に着替えたい気持ちとTシャツの汚れがすんなり落ちるか心配だったため、ご当地Tシャツを購入。
お土産屋さんのおばさんとジェスチャーを交えながらサイズ合わせをして楽しく買い物ができた。
鳥のフンが当たったことは最悪だったけど、こんな風に楽しい思い出ができたのはよかった。
結果的にこれはこれでいいか、と幸せな気持ちでトレドを後にした。