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これは正真正銘、メロンパンと塩パンのコラボ
メロンパンと塩パン。それぞれ昭和と平成に誕生し、令和の世でもパン屋さんの定番であり続けている。
しかし、この2つが完全に融合しているのを見たのは今日が初めてだった。
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以前ローソンで「じゅわバタ塩メロンパン」が販売されていた。しかしそれはあくまでもメロンパンの亜種であって、塩パンとの掛け合わせという雰囲気ではなかった。念のため公式サイトを見てみたが、「じゅわっと口に広がるバターの香りと塩味がサクサクのクッキー生地と相性抜群。」と、塩パンの文字はない。
しかし、某パン屋さんのそれは違った。私の気のせいではないことを、4つの観点から説明していきたい。
①置き場→塩パンの隣。
仮にこれだけだとしても、結構匂わせてますよね?(そうでもないですよ?)
②形→円でもラグビーボールでもないスティックタイプ。
コンビニでも長方形の複数本入りがあったりするが、パン屋さんで見かけるのは珍しい。
③名前(本命)→「メロン塩パン」。
「塩」を間に入れることによって、メロンパンとも塩パンとも読ませる高等テクニック。クッキー生地で覆われた見た目でメロンパンらしさを出しつつ、名前の配置には塩パンがメインにも感じられる。パンそのものと名称の2方向から、想像力を搔き立てさせてくる。
場所で関係性を推測させ、形で「いつもと違う」感を演出し、掛け言葉を駆使した名前で特徴を示す。この時点で9割方伝えてくれている。
しかし心配性の私は、もっと確実な言葉が欲しい。これまでの推測が早とちりだったとしたら、3つも要素をかき集めている分ショックが大きくなりすぎるから。
ということで、④POPを見てみましょう。こういうとき、POPに説明が書いてあるありがたみをひしひしと感じることよ。
「メロンパンのような塩パンに……」
確定です! これはメロンパンと塩パンの公式コラボです!
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食べる前から「これは勝った(美味しいに違いない)」と言わんばかりのウキウキっぷりだったのだが、やっぱり優勝だった。
特に両端のバターじゅわ感がすごい。さらにメロンパンの服を着ていることで、甘じょっぱいの極致へいざなってくれる。
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中は細い空洞が伸びている。
パンの中の空間は、例えばクリームパンだと寂しい気持ちになる。しかしこれは塩パン。つまりひょっとして、バターを芯にして巻き上げて、それが焼く過程で溶けたってこと? 一時期バズっていたバター揚げを思い出し、背徳感と口の中の幸福に私のボルテージはどんどん上がっていくのだった。
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すんごく美味しかった。もっと広まってもいい。いろんなパン屋さんが考える「メロン塩パン」を食べてみたい。
しかし広まってしまうと、このお店のウリがひとつ減ってしまうことになる。そんなに押し出してる雰囲気はないものの、パン屋間の攻防に発展したら困ってしまう。
食べたくなったらまたここへ行くのが、もっとも平和かもしれない。
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