見出し画像

イタリア旅④~フィレンツェ編~part.1

イタリア旅行4日目(7/11)。
この日は朝からバスに乗り、フィレンツェの街を一望できるミケランジェロ広場へ。途中、バスの車窓をボーっと眺めていたらふいに入り込んできた光景。あの有名な、フィレンツェといえばで思い浮かべるオレンジ色の丸屋根。ずっと本や資料集や、テレビ番組などで見て知っていて、いつか、いつか行きたいな~……と思いを募らせていた都市、フィレンツェ。そんな場所に、ついに…!ついに来てしまったんだという想いに胸が熱くなる。ブルネレスキが考案して作ったといわれる、クーポラが見えた瞬間の感動は生涯忘れることはないと思う。

夢にまで見たフィレンツェの街が目の前に
方角的にあれはボーボリ庭園かと思ったけど、後で調べたらその手前のバルディニ庭園だった説がある(たぶん)
ダビデ像

さあいよいよ、フィレンツェの街へ!
私は今にでも街の中心部へ行って散策したい気持ちに駆られたのだが、今は団体ツアー中。そう思うようにはいかず…。一行がまず目指したのは革専門店。何やら伝統ある且つ日本人の店員もいるお店で、私はメディチ家の紋章が付いているのに惹かれて、まんまと25ユーロもするクソ高いゴミ箱を買ってしまった…。(なお、今現在そのゴミ箱は単なる飾りとして床に置かれており、実際は未だに百均のゴミ箱を愛用しているのであった…)。


まあそんな余談は置いといて、本題に入ります。(?)
ついに…ついに来てしまったよ……

ウフィツィ美術館
また会いましたね?!レオナルドさん!!(ミラノぶり)
は!!初めまして!!ジョットさん!!!
ウフィツィ美術館のチケット

正直、かつて役所だった入り口前のこの場所で、もう少しじっくりウフィツィに来たんだ…!という感慨に浸りたかったのだが、そんな悠長に浸っている暇はなく。。。ガイドさんに誘われて空港のような荷物検査場を通り、一行は美術館の中へ。

(ここからしばらく大量の絵とそれらを観た感想がつづきます…※感想はあくまでも個人の見解です)

ジョットの聖母子
まずこの金地の圧倒的な明るさ。陰影による人物の立体感。表情からわかる個性。聖母が座っている椅子と聖母子と周りにいる人たちの遠近感。。。中世からルネサンスへ、その礎となった巨星‟ジョット・ディ・ボンドーネ”の傑作
色彩遠近法がよくわかるパオロ・ウッチェロの『サン・ロマーノの戦い』(私が一番観たいのはロンドン・ナショナル・ギャラリーにあるものなのだが、)この絵はこの絵で面白かった。オレンジ、白、青、茶色、黒などの限られた色のみを使っているのが特徴的。馬がかわいいんだよな~(笑)
フィリッポ・リッピ作『聖母子と二人の天使』
これはもう正直聖母っつーか、ただの美人な女の人って感じ(笑)まあそれもそのはず、この聖母子はフィリッポ・リッピの実の奥さんと息子をモデルに描かれたといわれている。この天使の無邪気なやんちゃな感じもそこら辺にいる子どもにしか見えない(爆笑)
はい、出ました。本命。サントロ・ボッティチェリ作『プリマヴェーラ』
フィレンツェと言ったらこの作品。ルネサンスと言ったらこの作品。
キリスト教×ギリシャ神話、新プラトン主義、ロレンツォ・ディ・メディチ…
やばすぎる、この衣の透明感。繊細さ。
(それらを熱心に撮る自分…)
美しい。ただただ美しい。細く滑らかな足首。可愛らしい花々。何と言ってもこの細かさとリアルな線描。それとは別にまたしても反射で映ってしまう自分…。
無理好きすぎる(限界オタク)ボッティチェリの描く少年が大好きなんだよね…(危険)だって聖母子の周りにいる天使たちのモデルって、実際ボッティチェリの周りにいたリアルな少年たちなんじゃないの…?(知らんけど)
金の線エグっ?!?!細かすぎる…。あとこの聖母といい少年たちといい、エロいけど下品さはなくむしろ上品で、かつロマンティックみたいなテイストなのやめてほしい。狂う。個人的に右上端から聖母に金色の王冠(光輪?)をかぶせようとしている天使が一番好みです。(聞いてねーよ)
レオナルド・ダ・ヴィンチの受胎告知
この大天使ガブリエルの顔見て?!こんなマリア様に対して有無を言わせぬような表情してたんだ…翼が虹色とかじゃなくてガチの鳥の羽みたいで珍しい…あとさぁ、なんだろう…レオナルドが描く人間(天使)って、人間なようでいて人間じゃないというか…独特な質感をしているよね…あとマリア様のページをめくる指の角度めちゃくちゃ気持ち悪いな…(言いたいこと全部言う)
ヴェロッキオ作『キリストの洗礼』の左端の天使がレオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれたとされている。何と言ってもこのちりぢりの髪の毛ね…細かくて美しい…右側の二人の人物とはまるで違う。
ラファエロについてはよく知らないんだけど、この色使いが独特というか。原色の赤、青が際立っていて、どうしても色に目がいってしまう。。あとこの聖母がまぁ美人(笑)
ミケランジェロ作『聖家族』
この絵については色々と知識を詰め込んできたのだが、シンプルに第一印象としては、やっぱり体の肉感がすげえなっていう(笑)あとこの構図。マリア様が後ろを見て旦那さんのヨセフから幼子イエスを腕で受け取ろうとしている。後ろから前へ。過去(旧約の時代)から未来(新約の時代)へという意味があるらしい。つづいて色彩。服の色にはカンジアンテという技法が使われている。周りの額縁。これはミケランジェロ自身によって作られたものらしい。イエス様と四人の預言者たちが彫られている。絵画と額縁、両方に価値のある芸術作品。
ここはトリブーナという真っ赤な部屋。めちゃくちゃ入りたかったのに、ツアーでは行かず。。。今度ウフィツィに行ったら絶対に行きたい。
ブロンズィーノ作『ルクレツィア・パンチャティキの肖像』
私はてっきりこの人がメディチ家最後の人で、この人によってメディチ家の財宝は守られたんだとばかり思っていたのだが、なんと全く関係ない別の人だったようで…。まあどっちにしろ、私はこういう芯が通ってて意志の強そうな女性が好きなんだよね…右手に本(おそらく時禱書)を持っているところなんかも知的ですごくいい(はいはい))
右から順番に老コジモ、ロレンツォ・ディ・メディチ、コジモ1世
メディチ家を代表するお三方
ブロンズィーノ作、コジモ1世の奥様・エレオノーラとその息子
先ほどのルクレツィアと同様、表情は硬くほぼ真顔で、目が冷たいのはこの時代(1540年代)の特徴である。ところで、この服の模様すごくない?!デザインが凝ってるなぁ…。あとエレオノーラの目も怖いんだけど、息子の目はもっと怖い(笑)完全に死んだ魚の目をしている(笑)
カラヴァッジョのメドゥーサ
グロいのが無理なので、遠目から鑑賞。
カラヴァッジョ作『イサクの犠牲』
旧約聖書の創世記に書かれている物語の一場面。アブラハムが息子イサクに刃物を振り上げた瞬間、神の使いが現れてそれを止めるところを描いたもの。
カラヴァッジョといえばキアロスクーロ、ドラマティックな描写が特徴的。
息子の殺されそうになって悲痛な叫びを上げている感じとか、天使がお父さんの腕をつかんで「あっちにヤギいるじゃん」って言ってる感じとか、本当にリアル。まるでその光景を目の前で見ているかのような錯覚さえ起こす。ちなみに個人的にカラヴァッジョの描く少年も好きなんすよねー。。。(読者:無言)


はい、とまあこんな感じでウフィツィ美術館を満喫したのだが、正直言って全然時間が足りなかった。もっと観たい作品がたくさんあったのに、なにぶんツアーなので時間制限があるため、約1時間程度しか滞在できず。。。
しかしながら、今回は初回なので、まずは一度は目にしたいと思っていたウフィツィ美術館所蔵のイタリア・ルネサンスを代表する王道絵画たちを鑑賞することができて本当によかった。もっと幅広い知識を取り入れたのち、またいつかウフィツィ美術館に行きたい!その時は時間を気にせず、思う存分楽しめたらいいな~。


フィレンツェ編、まさかのウフィツィ美術館だけでとんでもない長さになってしまったので、パートを2つにわけて書こうと思う。次回は、ウフィツィ美術館の前の広場、シニョーリア広場からスタート!

いいなと思ったら応援しよう!