凡事徹底が隙を無くす
中日新聞朝刊のコラムを読んで思い出したのが、ブロークンウィンドウ論です。
ユダヤ人はこのベンチを使うなという掲示がある日登場したという。よそにすわればいいと受け流していると、このプールに入るな、ドイツ人とは遊ぶななどと続いた。小さなことのように思えたが、気付けば、だれかを排除してもいいという考えが広がっていた。「無関心でいると、ある日またアウシュビッツが空から落ちてくる」と締めくくった。「歴史的なうそに無関心でいないでほしい」とも。現代の空気に似たものを感じているのではないか。
小さなことを「まぁいいや」と見逃していると、それが次第に大きな問題になっていくものなのです。なので、小さいことであっても、それを正すのに、あるいは実行するのに少しばかり労力を必要とするのであったとしても、細かにパチ当てするのが大事なわけです。コツコツやるという点では、凡事徹底に通じるものと思います。
高いポジションにいない人が影響力を行使したい場合、この理屈を逆に当てはめれば、小さな変化を埋め込んでいくのが良い策略とも言えます。