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『睡眠×読書』寝る前の読書に意外な効果⁉検証チームに聞いてみた!

 私たちZAKONE(ザコネ)は、睡眠業界を盛り上げるために生まれた、企業や個人を繋ぐコミュニティです。こんにちは!ライターの鈴木です。
 今回は、日本出版販売株式会社と東日本電信電話株式会社(NTT東日本)、および株式会社ブレインスリープの共同で行われた「就寝前の読書が睡眠に与える影響」(6/29ニュースリリース)について実際に検証を実施した3名にプロジェクトの裏側をインタビューしてきました!

 本の電子化や若年層の本離れにより紙の本が手に取られる機会が減少している現代で、睡眠を通じて紙の本を手に取ってもらうきっかけを作るために立ち上がったのが本プロジェクト。
検証結果としても寝る前に本を読むことで中途覚醒時間・回数が減少する傾向が見られたとのことで、就寝前の読書と睡眠の相関が見えたようです。

このプロジェクトの具体的な中身を深堀して、今後の取り組みについてもインタビューしてみました!

左から尾形さん(NTT東日本)、村田さん(日本出版販売)、松井さん(ブレインスリープ)

ーーまず、この検証を実施するまでの経緯を教えてください!
尾形(NTT東日本、以下省略)
:始まりは大阪のインキュベーション施設「QUINTBRIDGE」でピッチイベントに登壇したのがキッカケです。そこで日本出版販売株式会社様と出会いました。私も本が好きで、昨今本離れが進んでいる社会課題に対して、本と睡眠で何かできないかと感じていたところでした。

松井(ブレインスリープ、以下省略):私も電子媒体で読む機会が多くて、紙の本を読む機会が激減しました。睡眠は毎日とるものなので、本が睡眠とセットで日常的に読まれるようになれば面白いと感じました。

村田(日本出版販売、以下省略):出版業界・印刷業界全体が抱える課題として、出版不況の中で若者の本離れや地域から書店が失われている現状があります。その中で本を手に取ってもらうきっかけを作りたいと考えていました。そのようなタイミングで尾形さんと出会いこのプロジェクトが走り出しました。

ーー検証前に結果が出るか不安はありましたか?
村田:僕はお二方から、いい結果出ますと聞いていたんですよ。(笑)

尾形・松井:そんなこと一言も言ってないよ!(笑)

尾形:深夜に村上春樹を読んだときに、別世界にトリップしたような、頭がスッキリする感覚があって。感覚的に就寝前の読書は睡眠に効果があるのではないかと思っていました。

松井:尾形さんは体感的に結果が出そうだと思ってたんですね!私は検証する立場なので、統計学上で差が出るかどうかは正直ドキドキでした(笑)。本は趣味・嗜好が出てくるので内容によっても結果が変わるだろうと。特に、私は元々本を読む習慣がある方で検証するのであればある程度結果は出ると考えていましたが、今回は、本を読む習慣が無い方で検証するということで正直「えっ!!!!!!」って感じでした(笑)これは場合によっては結果出ないのでは・・・と不安だったのを覚えています。

村田:弊社としても、実験的な内容というよりは日常に近づけることを意識したので、その点はお二方にかなり相談させてもらいました(笑)

プロジェクト発足当時を振り返る

ーー検証後の被験者の声として印象的なものはありましたでしょうか?
村田:普段と違う行動をしてもらうこともあってか、読書がストレスに感じたという感想もありました。一方、検証期間中にそのストレスも軽減したとの感想もあったので、寝る前の読書を習慣化できれば、紙の本の生きる道になるのではないか、と感じました。

松井:出版業界にとっても、睡眠業界にとっても新しい気づきが得られた検証だったと思います。就寝前の行動がルーティン化されることで睡眠の質が上がる傾向にあるので、就寝前の読書が習慣化することで睡眠の質向上が見込めると思います。

ーー中途覚醒が減ったという結果はどのような方に効果的でしょうか?
松井:「寝つきが悪い」とか「深夜に起きてしまう」という悩みを持っている方に対して、読書習慣をお勧めするアプローチはありそうです。寝る前に“自分自身がリラックスできる行動習慣をつけましょう”という文脈もセットで訴求する必要があると思っています。

村田:睡眠時間を6-7時間を取れている方でさらに睡眠の質を向上したい方も対象ですね。

松井強制的にスマホから離れるためのツールとしても本は有効ですね。

村田:確かに。デジタルデトックス的な側面に対しても、スマホ離れしたい方やSNS疲れしている方にも有効だと思います。

尾形:就寝前に考え事をしてモヤモヤしたり、仕事モードからリラックスモードに上手く切り替えられない方は、本を読むことによって日常から離れてもらうという価値もあると思います。

松井:今はどんな時も仕事ができてしまうので、スマホが手にあるときは仕事モードに入りがちなので、就寝前のナイトルーティンとして読書を取りいれるのはいいですね!


ーー書店さんの感想とかはどのような感じだったのでしょうか?

村田:書店さんからは「普段読書をする習慣のない方が興味を持っていただいて、やってよかった!」などポジティブな感想をもらいました。この感想を聞いて書店への集客施策としても有効ではないかと思っています。

尾形:新規のお客さんが食いついたのは、一種の成功かもね!今まで本に興味を持ってもらえてなかった層に対して本を手に取るきっかけが生まれたことが重要なので!

村田ブレインスリープの枕を本とセットで設置したことも良かったかもしれません。普通、書店では書籍しか置かないので、“何か面白そうなことやっている”という雰囲気が面白いという声をいただいています。

松井:今回の検証に関してプレスリリースを出したのですが、他の検証案件よりも多く問い合わせをいただきました。やはり、本が身近なものであり、『睡眠×読書』って掛け算が興味を引いたんだと思います。

ーー今回の検証結果から生まれる新しいプロダクトへの発想はありますか?
村田:弊社ではオフィスやホテル、マンションなど企業向けに書籍の選書を行っています。従業員の睡眠を高めるためのアプローチとして本をきっかけとしたくつろぎの空間を作っていきたいと考えています。

尾形:本を手に取ってもらうきっかけが何よりも大切で、この本を読むと、頭がクリアになってすぐ眠れるとか、毎日の睡眠と本が結びつく製品開発ができたらいいですよね。

松井:人間ってきっかけがないと、日々やらないことはやらない。そんな中で、本を読むきっかけを考えた時に、紙の本を読んでいない方にとって睡眠がきっかけって面白いなと思いました。本と睡眠のプロジェクトが広がることで、日本の睡眠課題を解決するための方法論が広がっていければいいなと考えています。

ーー今後の睡眠×読書プロジェクトの施策でこんなものをやってみたいなどの発想があれば教えて下さい!
村田:今回の検証結果を広げるためにヨムとネ”というブランドを立ち上げたので、zakone参加企業と一緒に何か新しくて面白いプロジェクトを共創していきたいです!

尾形:ヨムとネで公共空地等に出店するのもいいかなと。リラックスしながら本を読む体験ができるイベントとかも面白いかも!!

村田:出店もいいですね!本を設置するだけでは弱いのでヨムとネの象徴的なサービスを作ってからかな、という考えはあります。本を通じた新たな睡眠体験を作っていくのもいいなと考えています!

松井仮眠に対するアプローチも面白いかもしれません。日本は睡眠時間が絶対的に足りていない状態。できるなら夜の睡眠時間を確保してもらうのが一番良いのですが、それができていない現状にあります。であれば日中帯の20分〜30分の時間で仮眠を取ってもらう。そのきっかけとして読書を勧めていくのは良いかもしれませんね!

村田:仮眠はぜひやってみたいですね!ヨムとネは眠るための本についてのプロジェクトですが、覚醒するための本も選び方によってはあると思うし、ヨムとネとは違うブランドで作ってみても面白いですね!仮眠空間を提案するのも面白いかもしれません。


ーー終わりにーー
 
今回取材をして思ったのが、三者の仲の良さです!三者とも躊躇せず意見をぶつけて、その意見を否定せず、常に肯定するスタンスが『睡眠×読書』のような独創的なプロジェクトを生み出すのだなと感じました!この記事を読んでみた皆さんもぜひ寝る前に本を読んでみて下さい!きっと新しい発見があります!!
 ここまで読んでいただきありがとうございます。今後の励みとなりますので、スキを押していただけると嬉しいです!
 最後にこのプロジェクトメンバーの最高の笑顔でお別れといたします。

いい笑顔ですね~。良いアイディアは良い睡眠によって創られる!?

次回の記事もお楽しみに~zzzZ

参考

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ZAKONEコラム>
このnoteでは、ZAKONEを通して立ち上がった共創プロジェクトを紹介していく「ZAKONE PROJECT NOTES」をはじめ、今後様々なプロジェクトやサービス、プロダクト、活動の内容などを発信していきます。
<ZAKONE HP>
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