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20010114  ビートルズの犬笛

 最近、涙腺が緩くなってきたせいか、ある曲や映画の悲しい場面に遭遇すると目頭が簡単に熱くなってくる。特に一人で運転する自動車の中でCDやMDを聞いていて泣ける曲が流れ出すと思いっきり泣いてやろうかと思ってしまう。しかし実際には泣いたことはない。

 そんな泣ける曲の一つにビートルズの「A day in the life$${^{*1}}$$」がある。「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band$${^{*2}}$$」というビートルズのアルバムの最後の曲である。発売当初1967年にはアナログレコードしかなかったのでB面の最後に入っていた。

 このA day in the lifeの曲の最後の部分というのか、アルバムの最後の曲と言えばいいのか分からないが、人間には聞こえない超音波$${^{*3}}$$が録音されている。犬を呼ぶときに使う犬笛$${^{*4}}$$の音である。超音波というのは人間の聞こえる音の周波数よりも高い周波数の音のことで、犬はこの音が聞こえるらしい$${^{*5}}$$。

 100kHzが再生できるレコード針$${^{*6}}$$があるぐらいだから、 アナログレコード$${^{*7}}$$では犬が聞こえる超音波ぐらいは録音できるはずである。Sgt Pepper'sではどのくらいの周波数の超音波が入っているのだろうか。超音波だから20kHz以上だろう。
 しかしこのアルバムは現在CDとなって売られている。CDの録音周波数の上限$${^{*8}}$$は約20kHzとなっている。CDは人間が聴く為に作られたので、超音波を録音できるようにはなっていない。そうなると犬笛の音はCDでは聴くことが出来ないことになる。どっちにしても超音波だから人間には聞こえないから問題ないのか。いや、そういう問題ではない。

 CD版の「A day in the life」を聴くと最後に「ピー」という甲高い音が入っている。これが例の超音波だろう。しかし何故聞こえるのか。そして何故その音がCDに入っているのか。

*1 A Day In The Life
*2 Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band(Super Deluxe Edition)を聴きながら新聞を読む。 | カンキョウオンガク
*3 超音波工学入門
*4 Acme Silent Dog Whistle
*5 [犬の話第六話]
*6 マイクロリッジ|MCカートリッジの基礎理論|ダイナベクター
*7 audio-technica|Cartridge Navi|レコードとは
*8 Next generation super audio

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