読書感想文?上田晋也著「経験 この10年くらいのこと」
GACKT=ガクトが炎上してるらしい。
「自分の愛犬を、ペットロスで落ち込んでる友人に譲った」ことに端を発してるという。
どっちも、わからんではない。
おすすめのガールズバーを善意で紹介するようなテンションだったGACKT。
愛するガールズバーだったら、人に紹介せず愛でるのが責任感だろ!という愛犬家。
うん。どっちの立場もわかる。つまりは、別にどっちでも良い。
ここで、私が敬愛するくりぃむしちゅー上田の名言を紹介させてください。
上田は幼少期から犬が好きで、両親にねだり、ようやく犬を飼ってもらった。
上田はその犬をロッキーと命名し、とにかく可愛がり、絆を深めていく。
そんなある日、妹が病気になってしまった。
どうも、気管支系の病気らしく、入院・静養することに。
やがて幸いにして、治療の結果、妹は退院することができ、家に帰ってこれるようになったのだが・・・ここで問題発生。
療養明けの妹と、犬は、毛玉やら埃やら、どうにも相性が悪い。
妹が戻ってくる以上、悲しいけれど、愛犬とはお別れしなければならない。
そう両親は告げた。
悲しいけれど、誰か貰い手を探さなくてはならない。
そんな議題の家族会議が妹同席で開かれ、悲しみが沸点に達した上田少年、魂の名言。
「犬をあげるくらいなら、妹をあげろよ!」
それ以来、妹とはどこか距離を感じるとのことである。
愛犬家の鏡のような名言ですね。
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さて、そんな上田が本を出しました。
経験 この10年くらいのこと
表紙のしたり顔・不自然な大根表情なカバー写真。
これだけでも好事家は悟るのですが、この本、玄人向けである。
名ツッコミ・名司会者と思われがちな上田ですが、実はいじられて輝く存在。
この表紙、「俺を存分にいじってこい!」というぶっこみが感じられる。
まぁ、そんなこと知らない人にしてみりゃ、なんだこの気取った感じ、てな感じなので、誰も手に取らないでしょう。
このエッセイ、ファン垂涎です。
なぜなら、みんな大好き・例えツッコミが全編オンパレードであるからであります。
1ページ1回は例えツッコミ。
熱帯の昆虫ばりに大きな虫の知らせ
7月上旬に「あっ、明けましておめでとうございます!」みたいな遅さ
体感的には「Coco壱」がトッピングなしのカレーを出すより早いくらいの時間
ここまでで、全体の5%程度の分量。
敬愛する上田の本なので、付箋を貼りりながら読もうかと思ってたが、そんなの追いつかないくらいの、例えツッコミ大盤振る舞い。
ポストイットが、めちゃくちゃ本からはみ出ちゃうよ!「ふたご」のカルビかwww
と、上田風にツッコミたくなる。
というわけで、村上春樹レベルで、比喩表現というか直喩表現に溢れているので、ツッコミフレーズが欲しい方、上田ファンでなくてもおすすめです。
私が陰ながら好きな、上田の傑作例えツッコミは、
「産婦人科で処女を探すくらい難しいよ!」
なのですが、こんなもん、ビジネス上使うタイミングはない。
ということは、残念ながら、大半の方には参考にならないかと思います。
でも面白いので、気軽に読みたい書籍を探している方、ぜひいかがでしょうか。
GACKTも、上田語録を学んで、
「愛犬を手放すのは、18連敗したときのロッテファンくらい辛かった」
とか言っておけば、もしかしたら炎上しなかったのかもしれません。