33歳、鞄のラインナップが最適化された気がする
クローゼットを整理していたら、「これ最後に使ったのいつだっけ?」というような鞄がいくつか出てきた。どれもデザインを気に入って買ったはずなのに、いつの間にか使わなくなって、忘れ去られた鞄たち。
20代のころは出かけるときに「この服装に合うバッグがないな……もっとこういうのが欲しいな……」という気持ちになることが多かった。そうして闇雲に鞄を買い足して、でも満足できなくて……を繰り返した結果が、この化石化した鞄なんだろう。
思い返せば最近は、そういうことがなくなった。どんな服装でも「今日はこれだな」と、鞄をすんなり選んで家を出られている。
これって今稼働している鞄のラインナップがついに最適化されたということでは?
そう気づいてうれしくなったので、手持ちの鞄について書いてみる。
通勤鞄はリュック一択
通勤=PCを持ち運ぶ という図式が確立されて以降、通勤鞄はリュック一択になった。肩、首、腰、大事。
おしゃれリュックを導入した時期もあったけれどやっぱり肩への負担が無視できず、現在はザ・ビジネスリュックに落ち着いている。
ACEはレディースのデザインもあるんだけど、メンズの方が機能美全振りって感じで好み。意外と普段着に溶け込んでくれる(フェミニンな服装の方だとさすがに違和感が出る気はする)。すっきりした見た目と、ポケットがたくさんあって荷物が整理しやすいところが好き。
背中の部分や肩紐の内側がメッシュで蒸れにくいし、体に吸い付く感じのフィット感で、PCの持ち運びが本当に楽になった。
電車に乗っていると周りのサラリーマンとめっちゃ被るけど、仕事道具と割り切っているのでヨシ。夫ともサイズ違いでお揃い……というか、夫が先に持っていて、あまりに使いやすそうだったので私も真似して買った。
業務外の布陣(荷物が少ない順)
① 稼働率20%:革のミニバッグ(A.P.C.)
↑ね、値上がりしてる……!
ひぃ。
去年買ってから大活躍していたA.P.C.のショルダーが、後述するオニツカタイガーの台頭により稼働率2割にまで落ちてしまった。同じくらいの大きさで軽くて荷物がたくさん入るの強い……。
とはいえちょっと改まったお出かけとか、シュッとした感じになりたい気分のときにはやっぱりこれだよね、という感じ。艶のある革を撫でると背筋が伸びる。
あとは服がどカジュアルなときのバランサーとしてとても優秀。
ボーダーのカットソーとチノパンスニーカーにパールのピアスとこのバッグを合わせる、みたいな服装が大好き。
② 稼働率50%:帆布のショルダーバッグ(オニツカタイガー)
↑これもなんか仕様変わったかも?
私が買ったときはストラップが外せなくて、その代わりもう少し安かった。
今年の初めに衝動買いして以降、予想の10倍くらい使い倒している。
小さいくせにいっぱい入るし軽いし、なにより虎の顔どーん! の刺繍がユーモラスで持っていると元気が出る。斜め掛けしてもかわいいので、たくさん歩くお出かけや屋外イベントなんかは迷わずこれ。
白の帆布なのでちょっと汚れが目立ちやすいのがネック。よい手入れの仕方を知りたい。
③ 稼働率20%:ナイロンのショルダーバッグ(ロンシャン)
新卒のころから使い続けて、一昨年くらいに3代目を買ったル・プリアージュ(黒)。どんな服装でも持てるしいっぱい入るし軽い。OLの制服か? ってくらい街中で被るけど使いやすすぎて手放せない。
3代目は1・2代目より一回り小さいサイズを選んでみたけれど、やっぱり荷物がめちゃくちゃ入るところが魅力なので4代目は元のサイズに戻そうと思う。
羽織物を持って行きたいな……とか、出先で書類をもらう予定があるな……とか、上二つのバッグだと収納力に不安があるときに手が伸びる。
④ 稼働率10%:布製トートバッグ(ミュージアムショップ等)
美術展や雑貨屋なんかでつい欲しくなるトートバッグは、本やお酒など、重たいものやかさばるものを買い込む予定があるときに便利。
よく使うのは写真右側、何年か前にムサビの学祭で買った帆布のトート。魚と鳥のキメラみたいなドローイングが、博物画っぽい雰囲気でかわいい。
布が分厚くて縫製もしっかりしているので、重たいものをいれても安心感がある。マチがあるところもよい。
3月にヒグチユウコ展で買った黄色いトートは、美術館や映画館へ行くときに選びがち(フライヤーがきれいに収まってくれるので)。持ち手がやや繊細なので、重たいものを入れるのは避けている。
稼働率は低いけど持ってる時の幸福度が高いのでお気に入り。魔除けにもなりそうだし。
使わなくなった鞄の特徴
せっかく鞄の化石を掘り出したので、なぜそれらを使わなくなったのか、ということもついでに整理しておこう。また同じ轍を踏まないように……。
ワンハンドルのかっちりしたレザーバッグなんかは定期的に欲しくなるんだけど、下手したら①~④をすべて満たすものも多そう。おめかし用と割り切ればいいのかな。
①重い
本革のクラシックな感じの鞄とか大好きなんだけど、いかんせん重い。重いと結局手が伸びなくなっちゃうお年頃。
②テトリスが発生する
口が狭かったり中の構造が個性的だったりで、ものの出し入れの時に気を遣わないときれいにおさまらないバッグが時々あって、デザインは凝ったかわいいものがおおいのだけれどだんだん使わなくなる。荷物をぽいぽい放り込める大らかな鞄が好き。
ちなみにA.P.C.のショルダーはコンパクトなので最初ちょっとテトリス疑惑があったのだけれど、フラップががばっと開くし内部の空間がきれいに直方体で、あまり苦労せず荷物が収まる。
③ワンタッチで開け閉めできない
留め具をパチンとやるとか、ファスナーをビッと引っ張るくらいが限界。
お気に入りの籠バッグがあったのだけれど、内布の風呂敷みたいなぴろぴろを結んで中身を隠す仕様(見た目はピクニックバスケットみたいになってとてもかわいい)がめんどくさすぎていつの間にか使わなくなってしまった。
④ 肩掛けができない
外出先ではたくさん歩くことが多いので、肩にかけられない鞄はだんだん鬱陶しくなってくる。
次の出会いはいつかしら
ということで鞄の話でした。使わなかった鞄の特徴を振り返ってみて気づいたのだけれど、どうやら私は鞄をあくまで道具として使いたいタイプらしい。アクセサリーのように凝ったつくりのものや、美術品みたいにずっしりと重厚なものも見る分には素敵だけれど、こちらが気を遣って傅かないといけないような使用感だと結局疎遠になってしまう。
スタメン6つ、という数が一般的に少ないのか多いのかはよくわからないが、今の私にはこれが過不足ない状態。機能性とときめきのバランスを取れている実感があってうれしい。
前はインスタの広告なんかで素敵な鞄を見るとついほしくなってしまっていたのだけれど、最近はその欲望もなりを潜めている。
次に「鞄が欲しい!」となるのはいつかしら。たぶんその時は、生活スタイルや好みが今とは変化しているのだろう。ちょっと楽しみだ。