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【歌詞】声

雨を待っていた
干乾びた心と体で 立ち上がることもできず
笑えなかった 泣けなかった
膝を抱えて ただ 虚ろに空を見上げた

降り注いだのは あなたの声
私をやさしく包むように「大丈夫」と 
とめどなく涙は溢れて でも また生きていける気がした

目を閉じて 耳を塞いで
その声だけを感じるから
突き動かしてよ 眠っていた私の心を
あなたの声が ねえ 聴こえるなら
何度だって目覚める

太陽を探してた
闇の中で怯えたまま 歩くことも躊躇って
名前を呼んだ 祈るように
光見えなくても 前を向いて息を吸った

闇を割ったのは あなたの叫び
私を照らして強く頷く「もっともっと」と
限りなく道は遠くて でも まだ進めるような気がした

手を引いて 背中を押して
私をどうか導いて
声を聴かせてよ 闇の果てまで歩けるように
その声が私を貫くなら
光なんていらない

目を閉じて 耳を塞いで
その声だけを感じるから
突き動かしてよ 眠っていた私の心を
あなたの声が ねえ 聴こえるなら
何度だって目覚める

その声で私は立ち上がる
何度でも何度でも
 



※15年近く前に書いた歌詞です。
当時、雑誌『DTM magazine』の作詞投稿コーナー「島崎塾」で銅賞を頂き、誌面に掲載されました。
あの頃は、こんな気持ちがあったんですね。
今の私からは「私は立ち上がる/何度でも何度でも」なんていう言葉は出てきませんが……。

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