第1弾 2020年に円高傾向が強まる要因のまとめ!!
はじめに
マンゴーフリマSNSマーケティング部コンサルティングアドバイサーのマンゴー製作所所長です。今回は、2020年は円高になるんじゃないかという思い込みについてまとめていきます。ガツンと円安になったらこの企画は終わりなので円高リスクをお楽しみください。ちなみに、オリンピックも始まるし、中国の景気減速もあって今年は円高要因多いんじゃないの?とおもいます。
アメリカ雇用統計、堅調な雇用情勢を維持
アメリカの雇用統計が予想よりも良くなかった
アメリカ労働省は10日、去年12月の雇用統計を発表しました。「非農業部門の就業者数」が前の月より14万5000人増え、堅調な雇用情勢を維持しています。
アメリカ労働省が10日に発表した去年12月の雇用統計で、景気の現状を敏感に反映する「非農業部門の就業者数」は前月比14万5000人増となりました。市場の予測を下回ったものの、失業率は前の月と同じ3.5%で、およそ50年ぶりの低い水準を引き続き維持しています。
予想を下回ったというだけでそんなに悪い数字には思えないが下回った理由が次の内容になります。
しかし、トランプ大統領支持者の多い製造業の分野では就業者数が1万人あまり減少、直近の1年間でも伸びは4万6000人程度に留まっています。
という事は、アメリカに製造業の需要が少ないか、または雇用がいらないような設備投資をしたかどちらかになりますね。そこで、去年の耐久財受注と資本財受注の思慮を見て見ましょう。
米国 19年11月耐久財受注・資本財受注 ~受注活動全体での下振れも機械設備投資の下げ止まりを示唆
こちらは、第一生命経済研究所の資料になります。
こちらの資料では、耐久財受注統計の推移をみることができます。こちらによると、去年の設備投資は、停滞していたようですが、これが、製造業の分野では就業者数が1万人あまり減少につながったのではないかとおもいます。この資料では、来年には生産活動が持ち直すと予想していますが、果たしてそうなるでしょうか?筆者は、2019年下半期の状態を見て今年上半期の停滞も続くんじゃないかと思っています。
〔需給情報〕-IMM通貨先物、ドル買い越し額が18カ月ぶりの低水準
外国為替2020年1月12日 / 11:16 / 7時間前更新
次の資料は、ロイターの記事になりますが、ドルあんまり買われてないよって話です。
[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したデータを基にロイターが算出したIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組(1月7日までの週)によると、ドルの主要6通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)に対する買い越し額は90億7000万ドルと、前週の148億2000万ドルから減少し、2018年6月第3週以来の低水準となった。
NZドル、メキシコペソ、ブラジルレアル、ロシアルーブルを含む幅広い指標NETUSDALL=で見たドル買い越しは43億3000万ドルで、前週の109億8000万ドルから減少した。
米中通商摩擦の最近の緩和により、安全資産としてのドルへの需要が低下している。また、ポンドの買い越し規模は1万6510枚と、前週の1万2393枚から増加した。
基軸通貨である米ドルの買い越しが減少したってことは、他の通貨を買ってる人がいるってことでしょ。これは、円高圧力になるんじゃないかと筆者は考えています。
WTI原油先物
最後に原油先物を見ますが、なぜこれを見るのかと言うと原油を買う場合、ドルで買い付けを行うので、原油価格を見ておく必要があります。例えば日本が、原油を買う場合にドルで原油を買いますので、何らかの方法(輸出の黒字)で、円を売ってドルを買いそのドルで、原油を買うことになりますが、日本が原油調達のためにドルを入手した場合、円安ドル高になり、相対的に原油の価値は下がります。また、日本などがそのドルで、原油を買おうとした場合に買った分だけ、価格であるドル/原油は平均に戻る又は需要が高まり原油価格は上昇します。そして、その原油を国内で供給するときに円の需要が高まるので円高になります。
何がいいたいのかと言うと、円→ドル→原油→円の順序で価格取引が動くということだ。つまり、先物市場で原油価格が上昇しているとき、原油の需要が高まっているという事です。原油高という事は、ドルの価値が下がっているという事なのでドル安になり相対的に円の価値も上がり円高になります。ただし、地政学的リスクが発生した場合は、原油安、ドル安、超円高になる場合があります。リーマンショック後の民主党政権時の超円高がそれにあたります。
テクニカルの分析
ではテクニカルの分析をしましょう。まず、緑の〇に注目してください。ウリシグナルが、高い位置に出ております。これは、三カ月チャートなので、ちょうど三カ月前も高い位置に売りシグナルが点灯しています。なので、今後一カ月は、原油価格が下がるってことじゃないかと思います。
つぎに、中央のグラフですが、デッドクロスになっている部分が丁度原油価格の下落になっています。最後のデッドクロス、は角度がきついので、これからさらに原油価格は下がるとおも思われます。原油価格が下がるとドルの需要も低下するので、円高になりますね。最後の黄色は、これが転換したら買いですよって言う奴になります。
後一度だけ原油は下がるだろう
長期のチャートを見ると上下運動しながら原油価格は下落している。次の図ではそれについてみていくことになります。
このチャートは、WTI原油の長期先物チャートになります。黄色の線を描いたのがおわかりいただけるだろうか?原油価格は、リーマンショック以降このラインを超えていないのだ。そして、最低価格が、リーマンショックと2016年の暴落が挙げられるが、筆者は後一度だけ、1バレルあたり20ドルまで下落すると予想している。
そうなった場合、産油国は儲からなくなるという事だ。それに関しても、米国も産油国なので、原油価格が上がってもらわないと困るのだ。筆者の予想する限り、70ドルが上限で、その額を達成した後に50ドルも価格が下落する可能性があるので注視する必要があるだろう。
つまりどういうことだってばよ?
まず、米国の雇用統計は横這いだったが、製造業に関しては雇用が減少した。これに関しては、19年の耐久財受注・資本財受注が減少にある。つまり、製造業に関する需要が減少したので設備投資が減ってしまった。これによって雇用も増えなかったという事だろう。
さらにIMM通貨先物、ドル買い越し額が18カ月ぶりの低水準になり、アメリカの製造業が動かないので、原油価格も減少する可能性があるのではないか?そして、オリンピックによる円需要の増加であるが、オリンピックによって、世界の観光客が円を使うことになるだろうと考えた場合、円の需要が上半期に高まり、今年は、原油安、ドル安、円高になる可能性が強まってきたと筆者は考えています。
問題は、オリンピック後の内需低下と増税による内需低下が下半期に起こる可能性があることであり、米国大統領選挙の結果次第では景気減速だけでなく、株価暴落も想定しておく必要があるといえるだろう。
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