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【DRY】貧困の行き着く先は衝撃の結末だった【原田ひ香】

帯の「衝撃作」は嘘じゃない!
こんな結末、誰が予想してた??

では、読書感想いきます!

『DRY』
原田ひ香
光文社文庫

あらすじ

離婚して子ども達と引き離された藍。
一人暮らしを始めるも生活は困窮し、母と祖母が暮らす実家へ出戻ることに。
母、祖母ともに問題があり、生活力のない藍達を助けてくれたのは隣に住む美代子だったのだが…

クセ強めの登場人物


不倫が原因で離婚。
子ども達と引き離され、住んでいたタワマンを追い出された。
近くに部屋を借り1人で住み始めたが、すぐに生活は苦しくなり実家に出戻る。


藍とは10年以上会っていない。
お金と男にだらしない。
喧嘩の最中に藍の祖母を指し警察沙汰に。
留置所に入れられ、藍に連絡がいく。
久しぶりに会った娘に「保釈金100万円貸して」と頼む。

祖母
口うるさく見栄っ張り。
日本舞踊を習っていた。
片付けができず、母親同様お金がない。

みよちゃん
藍が小さい頃から隣に住んでいる。
藍が実家を出てから母と祖母を気にかけてくれていたらしい。
2人の殺傷沙汰の喧嘩を止めたのもみよちゃんだった。
しかし、彼女もワケ有りだった。。。

感想(ネタバレなし)

とにかく重い!暗い!闇深い!!

『三千円の使い方』がとても面白かったので、「今回は貧困にあえぐ女性のお話か〜」と軽い気持ちで読み始めて後悔…。
読み進めるほどにどんどんテンションは下がっていく。
でも登場人物たちの結末が気になって、読み進める手は止まらない。
「この本はもう2度と読まないな」と感じた1冊でした。
勘違いされるかも…なんだけど、そう思ったのは面白くないから、ではないのです。

「2度と読まない≠面白くない」

彼女達の抱える心の闇がリアルでとてもしんどかった…
もう一度この闇に触れるのは無理ー!
だから読まない。
読者にこんな風に思わせる原田ひ香さんの表現力はすごい!
原田ひ香さんの本は全部コンプリートしたい。


ちなみに原田ひ香さん『三千円の使い方』の感想はインスタに置いてありますー↓↓

感想(ネタバレあり)

以下ネタバレ感想です。
大丈夫な方だけスクロールを!








狂ってやがる…!!とんでもねぇ狂気だぜ!!
本編を読む前に、たまたま参考文献を先に見てしまった私。
「なんでこんなミイラの資料載ってんだ?」と思ってました。

ミ、ミイラ作ってる…!!!

読みながら何か私もミイラ作れるんじゃないかって気がしてきた。
藍もお母さんもおばあちゃんもちょっと問題アリ、しかも本人の自業自得部分が大きくてゲンナリしてた。
でも1番ヤバいのみよちゃんだった…
でもさ、みよちゃんも最初からやばかったわけじゃないんだよね。
少しずつ、少しずつ壊れていってしまったわけで…
誰しもが陥る可能性のある闇。

だからってミイラはつくらないけどね!

とにかくミイラのインパクトが凄すぎて、他が霞むんだけど、藍の母親も相当酷い。
今でいう「毒親」。
男を作っては家を出て、別れればふらっと戻ってくるの繰り返し。
何でこんな事になってしまうのか…

更におばあちゃんは認知症に。
生活保護を受けさせるために世帯分離して、一人暮らしの祖母。
介護するか、知らないふりをするのか。
その先は書かれていないけど、どっちにしたってしんどい未来が見えている。

キッツいわー…

この小説はフィクションだけど、現実にも起こってるんだろうな、と気が重くなった。

あーしんどい。
次は幸せな気分になる本が読みたい。

前回の読書感想はこちら↓

ではまた次の記事で!
素敵な読書ライフを〜(*´∀`*)ノ

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