自分と相手の境界
相談をしに来てくれた相手の方の、一生懸命な気持ちが伝わってくると、
私も、一生懸命に、応えたい、と思う。
一生懸命さを、私にぶつけてくれることが、ありがたい。
「私も、一生懸命になろう」と思って、肩に力が入ってしまうと、
いい「お返し」ができないので、
相手の真摯な気持ちに感謝しながら、
自分の心と頭を開放して、自由に考える。
自分の意見の押し付けにならないように、
相手の気づきや考えが、何等か進んでいくような、
呼び水になるようなアイデアや言葉を探す。
問題の解決に、正解があるというよりも、
本人が、どれを「正解」として選ぶかが、大切だと思うから、
「こうした方がいい」ではなくて、
「例えば、こういうアイデアもあるけれど、どう思う?」と、聞いてみる。
そうやって伝えたアイデアや言葉が、相手の中で、何らかヒントになって、
化学反応のように、新たな気づきや発想が生まれてくる場面に出会えると、
とっても嬉しい。
自分のことは、自分が決める。相手のことは、相手が決める。
この境界は、踏み外してはいけない、と思う。