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思考力を鍛えて物事の本質が掴めるようになる「メタ思考トレーニング/細谷 功」
こんにちは
本日は久しぶりに読書感想です!
読んだのは細谷功さんの「メタ思考トレーニング」です。
メタ思考とは
メタ思考ってなんぞやって感じですが「メタ=高次な」という意味合いの通り、普段よりも視座を高めて物事を俯瞰的にとらえる思考のことを指します。
人って自分を中心とした視点で物事を捉えて思考する癖があります。本書では「常にバイアスがかかっている」なんて書かれてもいます。僕も今でこそだいぶマシになりましたが、自分ほど劣悪な環境で仕事してる奴もいない、みたいな自分目線の考えに支配されてた時期があります。メタ思考はこういった自己中心思考の打開策でもあります。
経営者の本とか読んでると抽象⇆具体とか本質を捉えることの重要性というのは共通してたびたび出てきました。僕自身はあまりそういった抽象思考が得意じゃないこともあって「これは勉強せねば」と手に取った本が本書です。
仕事をしていて自分に降ってくるような業務というのは大体が、「具体的な」業務です。それをメタ思考を行って俯瞰的に「この業務は何故するのか」「何のために?」といった本質を掴むことで生産性を上げていけるのではないでしょうか。
WHY思考とアナロジー思考
本書では大別して2種のメタ思考を紹介しています。
一つがWHY思考。物事に「何故」と問いかけをすることで抽象的な上位目的を掴むことができる思考法です。これはやって人も多そうです。
仕事で言えば業務に対して「なぜやるのか」と自問することで、上司の意図やさらに上、会社の意向を把握して方向性を掴むみたいな感じです。
一方でアナロジー思考は「アナロジー=類推」として、似たパターンをもつ別種のものから要素を借りてくる思考法です。WHYが地続きの連続した思考法とすると、アナロジー思考は飛躍したぶっ飛んだ思考法とでもいうのか、新発想を得るのに向いた考え方です。
なんとなくですがアナロジー思考は「見出すこと」であったり「こじつけ」みたいな感覚で全く違うもの同士を結びつけるものと捉えています。が、僕の頭が堅いのか、この本を2周してもアナロジーは理解した感触が掴めませんでした💦引き続き勉強します。
「本質を掴むこと」が違う道を示す
両思考法において共通しているのは物事を抽象化した「本質」を掴むことです。
WHY思考を使って業務の上位目的を把握したとします。そのときに今の業務が上位目的を達成する最適な手段なのか、他にもっと効率の良いやり方があるんじゃないかって考えられますよね。抽象と具体を行き来することで他の具体が見えてくる。
また、アナロジー思考で言えば全く別領域の物事に対して共通点を見出していくわけです。結びつけた先でやっていることの本質を輸入してくることで新発想を得る感じです。
ですので、メタにあがらず自分視点でのみ物事を捉えていると、広がりがなく方向性さえ正しいのかわかりません。
メタ思考の対象は広い
このメタ思考、読んで思いましたが使い道は幅広いなと。業務や商品開発はそうですが、自己分析やコミュニケーションにおいても使えそうです。
メタ思考で自分の本質を掴めば、何がモチベーションで何が嫌かってはっきり出てきます。コミュニケーションであれば俯瞰してみれば相手の言外の意図を読み取りやすくなるでしょう。というか、知らず知らずのうちにみんな使ってそうな感じですね。
著者はメタ思考、特にアナロジーにおいて日常生活の中で抽象化・本質を見つける作業をしてストックしておくことで、いざという時に使えると記していました。
感受性を培う
僕の話ですが、昔から自分が思いつく「これがあると便利だな」ってものはすでに実現化されている、って考えがありました。ですので、その延長としてそのまま成功例を引っ張ってきたりして仕事をしていたこともありました。それってすごく表面的でその場限りのことだったなぁ、と本書を読んだ今だと思います。
コンテンツや商品の形ではなく、目に見えないものをもっと吸収しないと他に生かすことができません。
まだなんとなくの段階ですが、本書を読むことで全く別業界の成功を自分ごとに形を変えて捉えられるようになってきました。本質が見えるようになったのかもしれません。
無思考不感症とでもいうのでしょうか。レールの上をただ歩いてきた人にとっては頭をハンマーで殴られるぐらい衝撃的な一冊だと思います。おすすめです。