桜の世界
私の住んでいる地域では、桜が満開を迎えました。
晴天の下、ピンクの衣装に身を包んだ木があちらにもこちらにも。
遠くから眺めると、青空やほかの木々の緑に華やかなピンクが混ざりあい、その対比が美しい一枚の絵のように映って、カメラを向けて切り取りたくなります。
近付いてみれば、香るように咲く姿に思わずほぅっとため息。
幹から見上げれば、空を埋め尽くしてしまうほどの桜、桜、桜。
その見事な咲きっぷりは、儚さよりも力強い生命力を感じます。
ひとつひとつの花弁に目を向けると、華やかさよりも可憐さの方が際立ちます。
枝先を見つめれば、おそろいの花びらを付けた小さなお顔と次々に目が合って、微笑みのごあいさつ。
可愛らしいですね、という私の心の声は届いているでしょうか。
風のブランコに揺られ、少女たちは楽しそうに笑います。
春雷の訪れですでに散ってしまった花びらもありますが、自らの足元にピンクの絨毯を広げ、上を見ても下を見ても桜、という素敵な演出をほどこしてくれました。
雨風に弱くあっという間に散ってしまう花だから、その美しい様を目に焼き付けておこうと思います。
まだ散らないでいてね
一日でも長く咲いてね
あなたが咲く姿を、ずっと待ち望んでいたのだから。
2023.03.31 朝