読んだ本 【3月】
1.いつかはF1 私の履歴書 中嶋 悟
去年からハマったF1観戦。
モータースポーツは父の影響で全く遠い世界ではなかった。
実際にバイクの世界最高峰選手権であるMotoGPの日本グランプリは何度か現地で観戦したことがある。
F1、面白すぎる。
私が面白いと感じる最大のポイントは車の開発だけでなくちゃんとした戦略が必要である点だ。というか戦略がはまれば車の性能で劣っていても勝ててしまうこともあるだろう。
というくらい頭脳戦で見ている側も各チームの戦略を予測しながら観るのが堪らない。
画面越しでこれだけ面白いのだから、現地でF1サウンドを聞きながら観たらもう最高だろう。
そこに各ドライバーの人間ドラマなど様々なことも相まってエンターテイメントととしてのF1の面白さに気づいてしまった。
F1には現在、日本人の角田(ゆうき)選手がスクーデリアアルファタウリチームの選手として参戦している。私と同じ22歳。
角田選手は日本人フルタイムドライバー(年間参戦)の10人目としてF1に挑んでいる。初開催から70年以上の歴史の中で10人しかいない日本人ドライバー。
そのパイオニアがこの本の著者:中嶋悟さんだ。
中嶋さんの人生を綴った本書。
現在の選手からは想像もつかないようなユースキャリアやF1参戦までの長い道のりと苦労。そして、そこに垣間見える中嶋さんの人柄。その道のパイオニアというのはどこか孤高な佇まいを見せ、大衆とは異なる雰囲気を纏うことがあるが、中嶋さんはたまたまの運が重なったと言うように謙虚さを要所要所に綴っている。
また、F1の進化も勉強できた。
時代の最先端の技術が持ち込まれるF1。
ホンダをはじめF1やそれ以外のフォーミュラカーのコンペティションには日本を代表する自動車メーカーが参加している。最先端のF1から得るフィードバックを基に一般車の開発も行われていると考えると当たり前だよなと思いつつなんだか面白い。
F1の興行としての生い立ちも現在はまた過渡期に来ているのではないだろうか。国際映像の放送も様々な技術を駆使して視聴者を飽きさせない工夫が随所に施されている。グローバル化もさらに進行し現在はアメリカで大ブームだそう。知らない人も多いだろうがF1イギリス発祥。
中嶋さんという日本のレジェンドのストーリーを楽しみながらF1についてもさらに勉強ができたとてもよかった一冊。F1好きは必読だ。
私はLewis・Hamiltonが好き。
2.武器になる哲学 山口 周
山口さんの「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」を探している時に出会った1冊。
ちょうど哲学系の本を読みたいと考えていたので良いタイミングだと思い手に取った。
哲学についてはこれまで大学の一般教養で少し齧った程度でほとんど勉強したことがなかった。
本を読むようになってから思考やマインドセットの大切さに改めて気づき哲学からも何か学べるだろうと思っていた。
この本の特徴は堅苦しいイメージのある哲学を「人」「組織」「社会」「思考」のキーコンセプトに分けて現代に活かせるコンセプトとして紹介されている。
私は「人」と「社会」の章が印象に残っている。
それぞれ「その人・社会がなぜそうするのか・あるのか」を理解することを助けるキーコンセプトとして役立つし、実生活の中に当てハマることが多く意外と簡単に理解できる。
生活の中に落とし込むことで哲学という敷居の高い学問を身近に勉強でき活かせるこの一冊は一度だけではもったいないのでバイブルのように何度も読み返して生活に落とし込んでいきたいと思う。
3.やり抜く人の9つの習慣 ハイディ・グラント・ハルバーソン
近頃の私は以前の私に比べて自分でも継続力がついてきたと思う。
継続することの大切さって、継続できるようになるとちゃんとわかる。
だからこそ継続の旨みを覚えて継続できる人って結果が出るんだと思う。
本書のテーマである「やり抜く力」は継続力のさらに先の力だ。
物事はやはり“やりきる“ことが大切である。
もはや、そんなことは誰でも知っているのだが、難しいことにやりきることが我々人間は難しい。
途中で投げ出さずにやりきるには根気・忍耐が必要と思うかもしれない。以前の私もそう思っていた。
ただ、やり抜くための習慣を意識することでそれは突然簡単なことに変わると本書では紹介されている。
目標設定、意識の向け方、意思の持ち方など習慣化によってやり抜く力を一段と高めることができる方法が凝縮された一冊。
9つのうち全部じゃなくても実践するだけでやり抜く力が成長し成果が変わるのではないかと思う。
4.超ミニマル主義 四角 大輔
ミニマリスト勉強のために前々から読みたかった一冊。
ざっくりな要約は、持ち物や住まいといった物質的なことから仕事におけるルーティンや思考法といった目には見えないような部分まで全てにおいて自分の必要な分・ことだけを身の周りに整えることで、周りのノイズ(自分にとって不要なあらゆること)に邪魔されることなく自分の生活に向き合い豊かにできる。
某ウイルスの流行で日本の社会にどれだけのノイズがあるか皆さんも分かったのではないだろうか。仕事で考えると伝統やしきたりのような本来業務には無関係の付き合いや空気・雰囲気が多いのではないだろうか。
特に日本は外国に比べそういったいわゆる「空気を読む」というようなことが一般化している風潮にあるためノイズと分かりつつもなぁなぁにしてしまっているのではないだろうか。
私は大学卒業したばかりで社会経験は皆無だが、そんなことを理由に自分の一度きりの人生を無駄にしたくないと思う。知れば知るほど日本の旧体質な社会の闇を感じる。
闇というのは現代社会には適していないという意味で。
このような「物事を本質的に捉える」考え方は今後トレンドになっていく。
著者も本書で自然環境への配慮についても言及しているように1人の人間として社会・自然のことを考えた時に大量生産・大量消費のような考え方は今すぐに無くさなくてはならないことだ。
ただ、これを一気に変えることは不可能だろう。
しかし、1人1人が意識することで社会は変えられると私は信じている。
そのベースとなるのがこの「超ミニマル主義」に始まる本質的な考え方なのだと思う。
私はこの本質的な考え方に日頃からとても共感し意識しているので、本質的な社会に向けて活動できたらと考えている。
読書感想とは言い難い感想になってしまった。
とても勉強になりすぐに実践できることも多いためとてもオススメできる一冊。
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