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思いを書く。その時間、僕らはケアの意味を知る。

写真を選び、その写真について一言添える。
職員が思い、思いに書く。

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最後に寄せ書きも書く
おんなじ感じに書いていることもあるけどそれぞれに思い出す描写は違っていて「あんなときこんなことあったな〜」とペンを進めながら思い出す。その時、僕らはケアの意味を知る。「あんなときはああしてこうなったな〜、その後はこうでこうで色々あった〜」「こうなった時は本当もうどうしていいか分からなかったけどまわりの人に救われてなんとかなったな〜」「いっつもああ言えばこう言う人だったけど、たまに出る優しい言葉、あれズルいよね〜」

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書いてると近くにいる人が寄って来ることも多々あり…

ババ:
「ん?あのばあさんか?あい〜いい顔っこしてること」
どこか嬉しいそうに本をめくってくれた。

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もう一人のばあちゃんは
ババ:
「あい。おらほと同じ部屋だった人だべ!?んだ。そうだ。そうだ。見れこの時、おいも隣さいたんて〜!」

その時の話をいい顔で話してくれた。

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本を作ることで、亡くなったばあちゃんがここにいた証が残る。
それをまわりのじいちゃん、ばあちゃんと一緒に見て思いでを語ることによって僕らは自分たちのケアがどうだったか…言葉を聞くことができる。


それを家族へ贈ることによって、ばあちゃんの証が次へと継ながる。
仏壇とかに飾ってくれれば大型連休で帰ってきた娘、孫が
仏壇に手を合わせた時に「これなーに」ってなるかも。
その時に「これは、おばあちゃんがいた施設の人が作ってくれたおばあちゃんの本よ」そう言ってパラパラとめくってくれたら、きっとばあちゃんは家族の中で生き続けることができるだろう。

人は必ず最期を迎える。そこに関わることを誇りに思う。
いろんな時に僕らは自分のケアがどうだったか振り返る機会をもらう。
間違いなく、看取ったあとはその瞬間のひとつだ。

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佐藤弦|副業 × サラリーマン
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