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日記 仕事に張り付く時間を延ばすコツ

さっそくだが、日記に限らずの、創作や執筆一般の話である。書きたいことはたくさんあるはず、なのに頭の中の整理ができなくて書けない。あるいは単純に時間がなくて書けない、もしくはタイムマネジメントが苦手だから、そんな自分に執筆は向いていない。不安に向きあうのが面倒くさくなり、他のことに目を向ける。うっかり手にした本を読む。

こんなふうに思考やイマココがばらけてしまう。ハッと我に返っても、思考が理由や言い訳探しの旅に出てしまい、いつまで経っても肝心の仕事が捗らない。

ソングライターのプロは「ともかく書き始める」「なんでもいいから終わらせる」と秘訣を教えてくれた。大学教授な翻訳の先輩は「机の前を歩いたり、椅子から立ったり座ったりするごとに、一行でいいから訳しておく」と言っていた……ような。ホントの先輩ではなく、にわか知人の私の耳には中途半端に刺さっただけだったけど。

なんでこんなことを書き付けているかというと、案の定。仕事が遅れているからです、とココだけなぜかです・ます調。まあ、いま抱えている仕事の担当編集氏がこんなところまで読みに来てくださっているとは思わないけどね。とはいえ、十年前に似たような状況になったときとは、いろいろ違って、まず自分は図太くなった。今更おしごとを干されたところで泣かない。ちっ、と舌打ちして次へ行くだけ。そして、ホントにやりたい仕事への執着心が強くなった。昔に比べて仕事に命までかけようとは思わないけどさ。だってもう、そんな思いこみのパワーはないよ。30代の自分を思い出し、あそこまで命をかけて身を削ってまでしなきゃいけない仕事なんて……あってもいいけど、それよりは自分のことを大事にして、自分と家族の心や体の移り変わりを面白がる方が、よっぽど楽しい。誰が喜ばなくても、私の魂がね。それと家族が。喜んでくれるのがいちばん。

死んだり寿命を縮めてまでしなきゃいけない仕事は、四十歳くらいで終わらせた。あとはもう余生。

そのうえで、じゃあなんでこんなに、せっかくの長期の仕事が捗らないか。雑念が日常を支配しているから、というのがたぶん大きな理由。だけど、それよりもっと中枢の本質的な理由はね。

自分で自分の能力とか、理想を思いっきり高く設定してしまっているから。しょせん他人事、とまでは言わぬ。でも、その程度の気軽さで向きあう方が、かえって本気の仕事は捗る時代。軽く楽しむほうがお得か。

明日から本気だして楽しみます。おしごと。


ここから日常の鑑賞メモ。
日曜日のFMラジオは、ビバ!合唱に始まり、現代の音楽、そして名演奏ライブラリー。どれもかなり好き。今朝は寝過ごして、おそめの散歩に出たので合唱はうっすらとしか聴けなかった。現代の音楽は湯浅譲二の特集。8月に豊洲シビックセンターホールでおこなわれた演奏会のライブ音源。こんなふうに同じ作曲家の色んな曲をいちどに聴く機会って、意外とないので備忘にURLを張っておきます。

名演奏ライブラリーはラゴヤ&プレスティ特集。せっかくなので、そっちも張っておこう。

以下、海外ドラマ『LAW&ORDER:性犯罪特捜班25』の第1話を見たメモ。15歳のマディ・フリンが誘拐され、たまたまアマンダとカリシの子であるニッキーの洗礼式に代母として出席した帰りのオリヴィアが、エナジードリンク販売の車(毒々しい塗装でティーンエイジャーの女の子が乗っていることに違和感があった)の助手席に座っているマディを目撃。

ところがトンネルから出た瞬間の日光に目が眩んだのと、息子との会話に気を取られて、違和感はおぼえたのにオリヴィアは見過ごしにしてしまう。そしてマディの写真を見せられ、エナジードリンク販売車を職質で止めなかったことを深く後悔する。

仕事にのめりこむと、家庭生活との線引きがうまくいかなくなる。そのへん、今週(第23週。原爆裁判と義母の認知症の話がメイン)の『虎に翼』で自分自身や身内の仕事スタイルのことなど思い起こすこと多、だったので、しんどい思いも再体験したような。

ただ、自分の感覚としては、上に書いたように「自分のすべてを犠牲にして仕事or使命に身をささげる」ほどのことって、いまどきそこまで多いのかな、と。もちろん、何を選ぶかという選択の問題でもあるわけだけれど、何かを手に入れるためには何かを手放す(犠牲にする)ことが必要だという思想も、いまとなっては単なる「選択肢の一つ」なのではないだろうか。

なんと第25シーズンのドラマの初回。
ヒロイン・オリヴィアも、初登場からもう25年の大ベテランにして捜査班のチーフにまで地位を上げてきている。子育てや人間関係のお悩みもこれからまた、どんどんと更新されていくだろう。後進の育成や、どういうスタイルを若手らに実践で伝えていくのか、ということもテーマになってきている25年目ということか。


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