【コラム】理想の結婚相手について数学的に解説してみる。
いやあ、最近思うんですけどね。
世の中には憎いほどモテる男っていません?
もう常に彼女がいてさ、恋愛遍歴ALONEな時期なんて全然ない。みたいな?
いやもうBAD COMMUNICATIONなんて絶対しねーし、
LADY NAVIGATIONだけは俺に任せとけ的な奴。
飲み会にそいついればまず盛り上がる。
そりゃもう、その巧な話術もお手の物。
まさにIT'S SHOWTIME!って感じなわけだ。
女の子のオトシ方もすっげー上手くってさ。
それはもう吐くセリフもいちいちロマンチックなわけだ。
いやいや、もう「吐く」っていう表現がよろしくないね。
湧水のように溢れ出るミルクティーのような甘い台詞を彼女の耳元に「注ぐ」が正しい。
「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」っつー少々正面衝突気味な愛のバクダンを投げつけちゃう強引さも口説きのスパイス。
女の子から「もぉ~。褒めすぎだよぉ。Liar!Liar!」つって言われても、いつかのメリークリスマスのように右手にワイングラスを揺らしながら「Don't Leave Me...」という決め台詞でオトシにかかって、あっさり「きゃっ。素敵。」って言わせちゃう。
そんな男、いませんか。
マジで、そういうモテる男って一体どんな技を使ってるんだろうな?
だって、恋愛の揉め事で起こる独占的な嫉妬と多数からモテちゃう特別感の希薄性という事象は両立しにくいはずなのに。
さて、そもそも数々のカップルが口にする「特別感」とは何だろうか?
と、と、特別感・・・?
まず、【特別】って何?って思うわけだけど、
「OK, Google 特別の意味。」
「【特別】 《ダナノ・副》普通一般のものとは別扱いにするのがよい(ほど違う)こと。」
うん、なるほどね。
つまりは「特別」とは他と比較したときに別扱いにすること。
じゃあ「他」って何?って思うんやけども。
その『他』という比較は2つパターンが考えられると思うんすよ。
1つ目は通時的比較対象、2つ目は共時的比較対象
というわけで、本日のアジェンダはこちら。
通時的な特別感と共時的な特別感
わかりやすく言うと、1つ目の通時的比較対象というものは「過去」の自分と「現在」の自分といったような場所を固定した際の時間(歴史)で変わる比較。
一方、2つ目の共時的比較対象は現在の「自分」と現在の「他人」という時間を固定した際の空間(場所)で変わる比較。
では、ここでいう恋愛における「特別感」というものは、以上の2つの場合によって種類が分けられることがわかる。
例えば、経験人数1000人超えの男から「世界でお前だけを愛してる」って言われときの「え、絶対嘘でしょ」って疑ってしまうのは無意識のうちに彼の過去を遡っているわけだ。
それは、彼の過去を遡るという『時間』を動かしてしまったせいで、彼から特別感というものを感じなくなってしまっている。
また、恋人に女友達に抱くような恋愛、すなわち友愛性を求めたり、逆に彼が女友達に気安く「好き」を乱用しまくった結果、同じ密度の「好き」を恋人に渡したところで薄っぺらく感じてしまう。
他の女友達と私にくれた「好き」はどう違うの?ってな。
女友達に「好き」というチップを渡しすぎて、この交友関係の市場にそいつから発行された「好き」っつーチップが出回りすぎた結果、「好き」の価値が暴落してしまう。そう、為替的には好き安。
いわゆる、好きの余白が残ってない状態。っつーの?
やべえ、かっこいい。もっかい言うね。
好きの余白が残ってない状態。っつーの?
自分でも何を言ってるか正直わかんないけど、これは彼の交友関係を見るという『空間』を動かしてしまったせいで、彼から「特別感」というものを感じなくなってしまっている。
何が言いたいかって、男女の持つ特別感の差異、はたまた喧嘩の原因だったりするのは、この『時間』と『空間』のすれ違いなんじゃねーだろうかって思ったりするわけです。
彼女が彼氏に求める特別感というものは「時間」を動かしたときの過去の恋愛遍歴においての特別感なのか。
はたまた「空間」を動かしたときの共通の知り合いの他の女友達から一線を画す特別感なのか。
お互いが違う土俵の上で見えない恋の幻影、すなわちLOVE PHANTOM相手に一人相撲しちゃってるんじゃないかなって思ったりするわけです。
さて、じゃあ、時間的にも空間的にも「特別感」が与えられた存在って誰なんだろう?
そう。その人こそが、恋人の過去を受け入れて、未来も一緒にいると約束した「結婚相手」と言えるのではないでしょうか。
この時間的にも空間的にも、究極的に具現化した愛という形が結婚だとするならば、この結婚っていう事象は人生というイベントの中でめちゃめちゃ難しい出来事じゃねえか。
そう、ある意味「戦略」が必要なのだ。
付き合う相手の延長線上に結婚相手があればベストなのかもしれないが、中には付き合うことと結婚することを分けている人も実際多いような気がしてならない。そう、彼らは空間的な"区切り"を行っているのだ。
この「結婚」というイベントを難しくしているところは、付き合ったからといって結婚できるとは限らないし「付き合う」という行為に「時間」と「愛情」を消費している点だ。
人間だから、誰しも生物的に劣化していくのは自然の摂理。
付き合う前と別れのときは誰しもが老いているのだ。
つまり、結婚したい人からしたら、この限られた時間の中で最もベストな結婚相手を見つけることは人生を豊かにするかもしれないイベントであると同時に、精神がすり減ってしまうことのひとつだ。
個人的な意見になって申し訳ないが、『晩婚化』という言葉があまり好きになれないのは、結婚していない未婚の若者に将来的な結婚の可能性を常に暫定的に残してしまっている点だ。
結婚しないという生き方もきっとそこにはあって然るべきなのに。
ただ、今日はどちらかというと、結婚したい側の人に寄り添ってみることにした。
また、当方、理系院卒ということもあり、何人目の人と結婚するのが一番いいのかということをある数学的な理論に沿って、説明をさせていただきたい。
それは『最適停止理論』と呼ばれる「運命の人」を捕まえるための最適な戦略についての理論だ。
数学と聞いて蕁麻疹が出てしまうキラキラ文系女子、覚悟はいいか。
社会に出たら数学は敵ではない。人生を豊かにする素敵な武器なのです。
「運命の人」を捕まえるための最適停止理論
例えばの話ね。これから100人と付き合うとして、何人目の人と結婚するのがベストなのだろうな。
『最適停止理論』という言葉にあやかれば、この婚活という"ゲーム"を終わらせるために、どこでストップするのが人生の幸福を最大化できるかっつー話。
確かに、これは難しい。
1人目の人がめちゃめちゃ自分好みの人だったとして、2人目から100人目まで惰性で付き合ってみるも、1人目が超えられない場合、思い出に勝つことができず「結婚」に踏み出せないのだ。
1人目で感じた「特別感」を超えられなければゲームオーバー。
逆に、99人と付き合ってみて、その彼がとてもいい人で結婚を決めたとしても、もしかすると、100人目がスーパー素敵な男だったかもしれない。
難しくカッコつけると、時間を巻き戻しすることができない『時間の不可逆性』というものが結婚という決断を難しくしている。
なぜなら、時間を戻して決断を改めることはできないし、未来から現在を覗くこともできないからだ。
もう一度言うが、数学の成績が悪すぎて文系に進むことを決めたとしても、数学は敵ではない、社会に出れば君の最強の味方と言える。
まずは設定から説明する。
主人公は婚活OL。生まれてからゴールインするまで、人生でn人の男性と付き合うものとする。
具体的な話に移ろう。この理論では、以下の戦略を取ることを前提としている。
ステップ1:最初から数えてr人目は見極め人数と割り切る。
この理論では、最初のr人目は自分は恋人に何を求めているかを見極める期間として割り切るのだ。
良く言えば"見極め"、チャラく言えば、"遊び"の期間。
ステップ2:そして、最初のr人の中で歴代最高の元カレを決める。
忘れられない恋ってヤツ。
ステップ3:次に、見極め期間が終わり次第、その歴代最高の元カレをはじめて超えた「i番目の恋人」それが運命の相手である。
以上が、この理論の概要である。
今の話を図に置き換えよう。
数学は客観性を重視するがゆえに、時に残酷である。
この図から分かる通り、人生で恋人になりうる人数をn人とする。
この結婚という複雑な"ゲーム"を模式化すれば、あら不思議。
「人生でn人付き合うとして、何人目で見極め期間を終えればいいのか」という単純なルールに置き換わる。
まず、ベストな人物(i人目)のところでこの結婚相手探しという"ゲーム"を最適なところでストップさせる確率を求める。
ごめんね、何でもかんでも"ゲーム"として考えてしまうのは、本当に数学の悪いところなんだけど、ここは許していただきたい。
次に、最初にお断りする人数をr人として、婚活市場の感覚を掴む必要があるというのがこの理論の要であることは再度申し上げちゃうよ。
まず、一番厄介なのは、理想の運命の相手「i」が見極め期間中に来てしまったら、もう結婚できない。
だって、どんなにいい男でも、お断りするって決めてる期間だもの。
そう、元カレを永遠に超えられないという事態が巻き起こる。
つまり、数式に直せば、
と表せる。
もっかい言うけど、運命のカレ「i」が1番最初から、見極め期間中に出てきてもらっちゃ困るっつー式だ。
じゃあ、見極め期間が無事に終わり、それ以降に運命のカレ「i」が現れてきれたら、そらもう万歳。
それを数式で表すと、こう。
運命の彼「i」より1人手前の元彼(i−1)までに見極め期間が終わってしまえばいいという式だ。
また、付き合う人数(n)が増えれば増えるほど確率は下がっていくので、
それらの重み付けを行って、導き出された式はコチラ。
つまり、この式は見極め期間(r)をいつまで続けるかによって、運命の人とゴールインできる確率が決まっちゃうっつー式だ。
この式はさらにこう簡潔にすることができる。
じゃあさあ...。
この結婚できる確率Pを最大値にする「見極め期間の長さr」って、めっちゃ知りたくない??
さあ、遊び盛りの君たちへ。
「ウチらはどこまで遊べばいいの!?」って気になるくない??
「ウチらが最高の男と結婚できる確率を最大化させるrって何よ!?」ってなるくない??
数式ばっかじゃおもんないと思うんで、近似使いまくるんですけど、ここで近似式の詳細載せちゃうと、即効note閉じられちゃうと思うので、詳細の数式は割愛しますね。
さて、
上の式は結果的にこう表せちゃう。
3分クッキングで言うところの、冷蔵庫からいきなり前もって準備してた具材が出てきたシーンね、これ。
じゃあ、これの最大値を求めればいいってことなんだけどさ。
そうだね。単純に微分すればわかっちゃう。
微分って覚えてる? とりあえず最大値求めるときに使うっぽいヤツです。
P’(r)=0のときにP(r)は最大値をとる。
そのときは、もちろんlog(x)=−1なので、
と求まるわけ。
「eってなんだよ!」っていう気持ちは一旦抑えてほしいんやけども、xの表記をもとに戻して、具体的に数値として求めてみたら
つまり、37%と出る。
この式の意味するところは?
ズバリ、こうなの。
つまり、見極め期間を最初の37%と設定するのが良いということだ。
最初の37%で恋愛、婚活市場の感覚を掴み、37%の中で現れた最も忘れられない元カレを頭の中に記憶しておくのだ。
今までの話を一つの図にするとコチラ。
いいかい女子たち。
恋愛で上書き保存なんかしちゃだめ。
その元カレをはじめて超えた人が"数学的"には「特別」な人なのだ。
10人の男と付き合う女がいたとして、最初の4人は見逃す。
100人の男と付き合う女がいたとして、最初の37人は見逃す。
そう、37人目までは見極めモード、38人目から婚活モードってわけだ。
さて、ここまで長々と話してしまったが、ここまで打算的に生き過ぎてしまうのは、どうも、冷徹かつ冷酷な感じがしてしまう。
数字というものはいつも冷たいし、人間は数字のように扱いやすい存在でもない。
「結婚」はゴールのようであって、ゴールでもないし、幸せな人生を送るための一つの手段として、結婚は位置づけられるべきであり、結婚する人生もしない人生もあってもいいと思っている。
一人でも余裕で生きていける男女があえて二人で生きることを選ぶときにこそロマンってあると思うのです。
そうでなきゃ、誰しも愛には辿り着けない。
さまざまな苦難を乗り越えてこそ、この運命の「i」に辿り着けると思うのです。
こんなんすぐ数式で説明したがる男が結婚できる確率なんてZEROなんですけどね。
やかましいわ。やめさせていただきます。