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勝手に映画化夢想

9月11日、松村栄子先生の「粗茶一服シリーズ」の新作が発売される。粗茶一服シリーズは「雨にも負けず粗茶一服」をはじめとする3部作で、架空の武家茶道<坂東巴流>の息子、友衛遊馬の物語である。テンポのよい文章で時に笑わせ、時に泣かせて、伝統ある家に生まれたはねっかえりの若の成長と周囲の人々が色鮮やかに描かれる。茶道の本としては森下典子先生の「日日是好日」が有名だが、私は兼ねてよりこの、松村栄子先生の粗茶一服シリーズも素晴らしいと推し、秘かに映画化を待ち望み、勝手に配役なども夢想してきた。

今月、このシリーズの新作が発売予定と聞き、夫とともに本腰を入れて配役検討に至った。念のため言っておくが、残念ながら映画化の予定は聞いていない。あくまで我々の勝手な夢想である。

さんざん紆余曲折したが、以下のようになった(敬称略)。本を読んでいない人には全く理解できないであろう、一日かけた大作だ。

<坂東巴流>
友衛遊馬--伊藤健太郎
友衛風馬--柄本明
友衛秀馬--山本亨
友衛公子--田中美佐子
友衛行馬--寺田心
武藤弥一--笹野高史
武藤カンナ--土屋太鳳

<宗家巴流>
氷心斎朱鶴--鶴見辰吾
巴奈彌子--山本美月
巴比呂希--京本大我
巴眞由子--毎田暖乃
宣--田中泯
鶴安/鶴了--中村勘九郎
高田志野--余貴美子
高田翆--夏帆
桂木佐保--奈緒
坊城哲哉--中村倫也
六角坊不穏--坂東彌十郎
今出川幸麿--星野源
紫門老師(阿闍梨)--森山未來

一方で夫婦間でも意見が割れ、まだ合意に至っていない配役もある。主役は小栗旬が若ければ最も適任だと思う。目黒蓮、中川大志も顔のイメージに合うが、悩んだ末、初読の際にイメージした、伊藤健太郎とした。カンナも土屋太鳳の身長が議論となり、夫は倉科カナを主張。田中泯が宣と阿闍梨の1人二役をやる、という案もあった。

想像上の配役は、個人により全く違うだろう。茶道にご興味のある方はぜひ、過去3部作を熟読いただき、発売予定の「彼方此方の空に粗茶一服」に備えていただくとともに、ご自身の配役をしかと練っていただきたい。