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「同様に確からしい」って大切なの?
こんにちは。
お久しぶりです。
今日は、中学2年生の確率で学習する「同様に確からしい」という数学の考え方について書いてみたいと思います。
最後まで読んでいただけると嬉しいです!!
1 確率って何?
そもそも確率とは何でしょうか。
それは、不確定なことがらの起きやすさを割合で表した数といえます。
たとえば、さいころを1回振ったときにどの目が出るかは誰にも分かりません。しかし、「1」の目が出るということがらや「3」の目が出るということがらの起きやすさを割合で表そうとするのが確率です。
![](https://assets.st-note.com/img/1708722359020-21Ap6Lzm5i.png?width=1200)
2 どうやって確率を求めるのか
では、確率の求め方です。
統計的確率
まず考えつくのは、たくさん実験してみるということではないでしょうか?
実験回数を100回、1000回、10000回、・・・と増やしていけば、確率の精度が上がりそうなのはイメージできますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1708722803246-aDiytPNq5h.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1708724988814-XFq1aRJwXU.png?width=1200)
このように実験して求める確率を統計的確率といいます。
この確率は、実験回数を増やせば正確な確率を求められますが、手間や時間がかかってしまうというのが弱点です。
この弱点を克服するために考えるのが、次の数学的確率です。
数学的確率
例えば、さいころを1回投げたとき、1の目が出る確率を、数学的確率で求めてみます。
さいころの目は全部で6通り。
そのうち1の目は1通り。
よって、求める確率は$${\frac{1}{6}}$$
$${\frac{1}{6}}$$は、小数で表すと約1.6なので統計的確率と合致します。
このように、数学的確率は、起こりえる場合の数(今回であれば、さいころを投げるので、さいころの目の種類)のうち、あることがら(今回であれば、1の目が出るという場合)が起きる場合の割合といえます。
では、次のようなさいころだと、上と同じように数学的確率を使って求められるでしょうか?
あるさいころがある。そのさいころは通常のさいころの「6」の目の場所に「1」の目が書かれている。
このさいころを1回投げたとき、「1」の目が出る確率を求めなさい。
同じように解いてみると、さいころの目は「1」~「5」の5通り。
そのうち、「1」の目は1通り。
よって、求める確率は$${\frac{1}{5}}$$
この答え、違和感がありませんか?
違和感の原因は、求めた数学的確率と実験したら得られるであろう統計的確率の乖離ではないかと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1708750988622-m1wosBHsY1.png?width=1200)
3 同様に確からしいか考える
では、違和感を払拭するためにはどうすればよいか。
それは、下の図のようにさいころを投げたら6通りの目が出ると考えるわけです。
![](https://assets.st-note.com/img/1708751187231-gEUR2YJtu5.png?width=1200)
こう考えれば、求める確率は
$${\frac{2}{6}=\frac{1}{3}}$$
となります。
ちなみに、「1」以外の目が出る確率は、それぞれ$${\frac{1}{6}}$$となり、「1」の目が出やすいはずという直感とも合致しますね。
では、改めて最初に求めた数学的確率($${\frac{1}{5}}$$)は、どこに問題があったのか振り返ってみると、下の考え方ですね。
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このように、数学的確率を求めるときは、出やすさが同じ程度かどうかを考える必要があります。そして同じ程度のとき、同様に確からしいといいます。
同様に確からしくないとき、もしくは分からないときは数学的確率を求めることはできません。
なので、同様に確からしいかどうか考えることは、超超重要だということです!!
4 おわりに
同様に確からしいという数学用語は、教える先生によってはあまり強調されないかもしれません。私が習った先生はそうでした💦
でも、これを意識していないと、学習が進んでいったときに躓くことになります。
こういった、数学の根本にある概念は大切にしたいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
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