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教育に携わる一人として・・・

 教育に携わっている私が未来のために取り組みたいことは、教育を通して豊かなアンテナを創り、自分でも創り続けたり、磨き続けたりできる子どもたちを育てることです。

 最近、部落差別についてよく調べています。マジョリティ(多数派)が差別する理由について研究している阿久澤さんによると、マイノリティ(少数派)を支援する特別措置を講じると、「逆差別だ」「特権を得るために、そんな活動をしている」という発言が見られると報告されています。

 このような発言がなぜ噴出するのだろうか?

 1つ目は、阿久澤さんのことばを借りると、「歴史の経緯や現状を知らないから」。
 2つ目は、私が思うにマジョリティ側が豊かではなくなってきたからだと考えます。最近日本人は、経済的に苦境に立たされています。低賃金や物価高の問題などの問題がよく取り上げられいて、SNSでもそれに対する政策批判を目にします。こういうとき、心も貧しくなり、特別措置に関する情報を目にすると、「マイノリティだけ優遇するのは逆差別だ」と批判してしまうわけです。

 「豊かさ」は、経済的な指標のみで測られるものではありません。
 日常の中にある些細な出会いは、人を豊かにしてくれます。

 「出会い」というと、人と人との出会いを想像します。
 でも、普段の通学路の道端に咲いている花を見たとき美しいと感じた、看板を見たときに気になった、親や友達との会話の中に差別を感じた・・・、など、生き物や物、事象との「出会い」も、この記事では含みます。

 「出会い」を通して、心を豊かにしたいのですが、そのためには確かな知識と、物事を多角的・多面的に考察したり、批判的に考察したりする思考力が必要です。このような力を、私はアンテナと表現します。

 アンテナを独学で得ることは中々難しいですし、大人になると、仕事に追われてしまい、もっと難しくなります。

 だから私は、授業を通して、意図的・計画的に出会わせ、豊かなアンテナを創っていきます。この作業を継続していくと、子どもたちは持ち前の主体性を発揮して、自分でアンテナを創りだしたり、磨きだしたりします。(深く学ぶ)
 確かな知識をもっているため、明らかな差別事象はおかしいと感じますし、目に見えにくい差別にも違和感を覚えるでしょう。差別のない日本を創っていくために、そのような子どもたちを一人でも多く育てたいです。

#未来のためにできること

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