晩餐ブルース 2話感想

今回は優太の“言わない優しさ”が身に染みる話だった。相手が触れてほしくないと思っている事柄に不用意に触れないし、他人にも言ったりしない。時間をかけて付き合ってきた友人同士だからこそわかるちょうどいい距離感を保っている。
そんな優太にだから、耕助は自分の今の状態を正直に話すことができたんだと思う。
お互いがお互いに救われたと思う経験があって、それが確かな強い絆になってゆく。まさに理想の関係だと思う。

最近はドラマの中でプロのカウンセリングを受ける描写が増えて来たと感じる。私自身ももう何年もカウンセラーや精神科のお世話になっている。世界にどれだけ絶望していても、私の思いの丈を聞いてくれる人がいるだけで世界の見え方がちょっぴり変わることもある。カウンセリングの描写が増えることで、苦しい思いやつらい思いをしている人にリーチできるような世の中になってほしい。

ドラマ内で性自認やカミングアウトに関する描写をどう描くか、という問題に切り込んだのも良かった。今後、エンタメとしてデリケートな話題に踏み込む時の制作側の覚悟を見せてもらったような気がした。このあたりの問題に疎い人を説得するためには、多少の強い言葉やあまり適切でない言葉選びもしなければならないのは切実な問題なのでは。

耕助が時折見せる、目に光が宿っていない覇気のない顔がメンタルを病んでしまった人間の表情そっくりで、金子大地さんの演技力の高さを改めて思い知った。

そしてやっぱりこのドラマ、出てくるご飯が全部美味しそうですごくお腹が減る。深夜に見るんじゃなかった〜と先週後悔したけど、今日もまた同じ過ちを繰り返してしまった……。
明日は何か温かいものが食べたいな。

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