バニラな毎日 1週目感想
失敗を許されない環境に身を置いてきた人、失敗した時に誰かに心無い言葉をかけられた人、自分の劣等感に苛まれるのが怖くて失敗できなかった人。
どんな人間でも失敗するのが怖いという気持ちはどこかしらで抱えたことがあるはず。失敗して逃げ出したくなった時も、逃げ出したことがある人もきっといる。
それでも、私たちは生きていく以上、失敗を糧に成長しなければいけない。失敗したって次に繋げられたらいいし、繋げられなくたっていい。遠回りしたっていい。綺麗事かもしれないけどそういう気持ちでいられるなら幾許か心も軽やかに過ごせるかもしれない。
そんな綺麗事も私の心に余裕があるから言えることなのかもしれないけど。
ネガティブな思考に支配されそうになった時は大声でかき消してやればいいんだ。時々暗い気持ちに沈んでしまう私にとってはまるで天啓のような、神のお告げのような救いの言葉になった。
関西在住の身としては永作さんの大阪弁に少し違和感はあるけれど、あれほどの図々しさと思慮深さを兼ね備えた人が身近にいたら心強いのかもなあ、と思った。
宙わたる教室でも印象的だったjizueさんの劇伴が、このあたたかい作品をより優しく繊細に包み込んでくれる。