宙わたる教室 6話感想

自分の責任じゃないところで経験させられた大きな挫折。それを受け入れるには時間もかかるし心への負担も大きい。周りを見下すことでなんとか自分を保っている。そんな丹羽くんが、大好きなプログラミングと向き合っている時だけは自分のやるせない気持ちと自分を切り離すことができる。成果を得て、達成感を覚えることでこの世に存在する意義を見出す。
引きこもりになってしまい、時々家中を破壊するように暴れる弟という問題を抱える彼にとって、シェルターのような場所が常に存在すること、本当に良かったと思う。
そして弟も家族を傷つけないよう、自分を保っていられるようものに当たっているのだろうと新しい解釈を柳田に与えてもらったとき、弟との何気ない幸せな日常を思い出す。彼ら兄弟の雪解けで、私の涙腺は完全に崩壊した。
個人的に、丹羽くんを演じた南出凌嘉くんがこんなに大きく成長していたことにびっくりしたし、演技もどんどん上手くなってて今後も見届けたくなった。(姉ちゃんの恋人のときのイメージが強かった)

学びたいという気持ちその一点で集まった科学部のみんなは、丹羽くんの聖域を決して無碍にすることはない。その気持ちを否定されたときの痛みを知っているから。そして丹羽くんが「知りたい」と思ったとき、彼らは前のめりで説明してくれる。知的好奇心が満たされる喜びを知っているから。
全日制と定時制という普段は交わりもしなかったであろう彼らが、学びを通じて絆を育む。こんなに素晴らしい学園ドラマ、今まで見たことがない。

どんなに拙くても、何もせず嘲笑するだけの人よりも勇気ある一歩を踏み出した人間の方が圧倒的に強いし、その勇気を馬鹿にすることは絶対に許されない。

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