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堺 アルフォンス・ミュシャ館へ
それほど遠くはないのに、
ずっと行きそびれていた
「堺 アルフォンス・ミュシャ館」を
先日ついに訪れた。
大都会ではないにもかかわらず
世界有数のミュシャ・コレクションを
目にすることができる美術館であり、
年3回の企画展が催され、テーマに
沿って作品の展示替えが行われている。
今回の企画は、8月5日から始まり、
「モラヴィアン・ドリーム」と題されていて、
ミュシャの祖国チェコへの想いが感じられる
作品と、プラハ在住日本人人形作家の
林由未さんの人形とのコラボ展示である。
![](https://assets.st-note.com/img/1692255105443-PIMpixOUjB.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1692255116008-QzTaoZmBEi.jpg?width=1200)
それほど広い美術館ではないけれど、
ミュシャの絵は細かく描きこまれているので
じっくり見ていると、1時間以上は必要だった。
この日は運よく、学芸員さんによる解説ツアーが
あり、ミュシャ本人や作品についてのお話を
興味深く聞かせていただけた。
ミュシャと言えば、他の美術館でもポストカードは
よく見かけていて、何枚か買い求めたことがあり、
優雅でエレガントな女性の印象に惹かれていた。
この美術館では、大きなポスターや油絵なども
見ることができて、ポストカードではわからなかった
魅力に触れ、ミュシャの世界をより深く
知ることができてよかった。
また絵に関連して、チェコの民族衣装も
展示されていて、これは、国立民俗博物館から
貸し出されたそうである。
一部の作品は写真撮影OKで、この衣装もそうだった。
繊細で可愛い刺繍のモチーフに見入ってしまった。
![](https://assets.st-note.com/img/1692256314571-Y1kPpdx4R8.jpg)
この巨大な鏡を囲むように描かれている絵も
幻想的で美しく圧倒的だった。
![](https://assets.st-note.com/img/1692864517522-7Zhib1IEsv.jpg?width=1200)
ショップで買い求めたポストカードの絵も
展示されていた。それぞれに、音楽、絵画
ダンス、詩という芸術を表現して描かれたそうで
素晴らしかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1692864699579-FfDxjjpXbF.jpg?width=1200)
他に、四季が表現された4枚の絵も気に入った。
ミュシャと親交があったフランス女優
サラ・ベルナールを描いたほぼ等身大のポスターも
素晴らしかった。
パリで活躍していたミュシャであったが、
フランスでは、祖国チェコについてはあまり
知られていないことを残念に思っていて、
ミュシャ自身が民族衣装を来ていたり、
作品にもスラブ民族の特徴が表現されていたり
して、作品の中に美しさだけでなく
凛とした精神も見出すことができた。
スラブの国々は昔から他国による侵略を受け
危機や困難を経験してきた。それ故に
民族の精神や文化を大切に引き継いでいきたいと
いう思いが強いのだろう。スラブの国と言えば
東欧だけでなくロシアやウクライナもそうである。
今の日本はどうだろうか。
先の戦争以後、他国の指導により教育が変えられ、
民族意識が薄められてきた。
グローバルな視点や国際関係も大事だけれど、
今一度、日本とは日本人とは、立ち返って
考える時が来ていると思う。
話はまた展示に戻って、
チェコ在住の林由未さんの人形も
可愛らしさの中にも凛としたものを感じ
素晴らしかった。
人形が着ている衣装は、ガブリラ・
ブディーコバーさんという衣裳縫製家
によって手掛けられ、林さんの人形に
よく似合っている。
![](https://assets.st-note.com/img/1692865677482-Klj63NDTGo.jpg?width=1200)
また、映像ではミュシャの「スラブ叙事詩」も
紹介されていて、大作を垣間見ることができて
よかった。
別の階に移り、そこでは雰囲気が一変して、
人形のファンタジーの世界を楽しめた。
こちらは、過去に飾られていた
大阪梅田の阪急百貨店のクリスマスシーズンの
ショーウィンドーのディスプレーで
林由未さんの作品だったと、この日初めて知った。
![](https://assets.st-note.com/img/1692258148040-fdN52QGZMx.jpg?width=1200)
クリスマスツリーもあり、まだ残暑の夏なのに
冬のクリスマス気分を味わえて楽しい気持ちに
なれた。このようなヨーロッパ風のディスプレーは
なぜか懐かしいと感じてしまう。
![](https://assets.st-note.com/img/1692258437724-zgvMIJVieH.jpg?width=1200)
他にもこのようなファンタジーの世界が。
![](https://assets.st-note.com/img/1692866903863-CiV2ZeoilY.jpg?width=1200)
見終わってから、駅の近くの「本と珈琲」という
カフェでオムライスを食べて、美味しかった。
お店の名前にあるように、書店と隣接していて、
静かにくつろげるカフェでよかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1692427115927-nPxORnXZyV.jpg?width=1200)
今回の企画は11月26日まで開催されているので、
11月に行くとよりクリスマスが近くて
楽しめると思います。
「堺 アルフォンス・ミュシャ館」のHP