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小川洋子『心と響き合う読書案内』

いい本を読むと、周囲の人についお喋りしたくなります。まるでその本を読んだこと自体が自らの手柄であるかのように、どこがすばらしいか自慢げに語ってしまいます。

FM番組「Melodious Library」の書籍化とのこと。

引用した言葉は、まさにこの“ステキコトバ”を書きたくなった動機そのままなのです。
素晴らしい作品や、面白い本があるのは、自分の手柄ではないのに、あたかも宝物を見つけたように見せびらかしたくなってしまう。

小川洋子さんといえばこちらの作品でしょうか。

第1回の本屋大賞作品なのですね。

博士と私と私の息子とが紡ぐ、静かで、優しくて、そして切ない物語。

小川洋子さんの小説は、お茶を飲んでいるような気持ちになるのです。

緑茶や紅茶だけではなくて、ハーブティーだったり、中国茶だったり、色々ですが。

素直な味のようで残り香が独特だったり、すっきりした喉越しなのに後味が妙に残ったり。

そんな小川さんが紹介してくれる文学作品の数々。
元々がラジオ番組とのことで、語り掛けられるような文章。
司書さんか、カフェのマダムか、小さな書店のご主人かが、そっと差し出してくれる一冊。

大切な一冊にきっと出会えると思います。

有名な作品が多いので、自分の好きな本もあるかと。
私の場合は『モモ』とか、『万葉集』とか。
それらが紹介されているのもまた嬉しいもの。

ぜひ小川洋子さんから本を手渡されるような、至福の時間を味わってみて下さい。


最後までご覧下さり、ありがとうございました。
どうぞ素敵な読書生活を👋📚

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樹田 和(いつきた なごむ)
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