見出し画像

“これなら出来そういいご飯”《マガジン“新書沼にようこそ” vol.25》

80代現役医師夫婦の賢食術』/家森幸男

日本人の「平均寿命」は世界トップを誇る一方、日常生活が制限されることなく元気に過ごせる「健康寿命」はそれより約10年短いのが実情。過去40年にわたり、世界25か国61地域の長寿・短命地域で健診を行い、食と健康の関係を研究してきた85歳の京大名誉教授がたどりつき、夫婦で実践している「世界最高の健康長寿食」とは?

表紙そでより

著者の家森幸男氏は85歳の現役医師。

40年間、世界の25か国61地域で健診を行い、体当たりで各地の食事を調査し、食と健康の関係を研究してきた方。

マサイ族の健診行かれた話が好きです。

私たちは、前年の健診で採血をして持ち帰っていたのですが、マサイの間では血は魂だと信じられています。もし、たまたま採血された人に不幸があったら、敵討ちが正当化されている文化なので健診チームは殺される可能性もあるというのです。
そこで、日本に国際電話をかけて、健診チーム全員に最高額の生命保険をかけてもらい、マサイの村長に健診の許可を得るために、決死の思いで現地入りしました。
前年の健診のデータでは、マサイの食塩摂取量と血圧はこれまで調査した地域の中で一番低かったので、食塩の少ない地域を山の頂上にしたグラフを見せ、「マサイは世界のトップ、一番健康だ」と力説すると、村長もほほえんでそれなら村を挙げて協力すると言ってくれました。

p37

なんか、そんな方が語る健康食って、ものすごく説得力ないですか?

なんでも健康についてはどうせ自分は親が太っているからとか、がん家系だからと諦めることはないそうです。

世界でも「長寿は遺伝か環境か」という究極の問いをめぐっては、数多くの研究が重ねられてきました。
一九九〇~二〇〇〇年代にヒトゲノムの解析が進み、一時は遺伝子ですべてが解明できるかのようにも期待されましたが、結局のところ、現在に至るまで、寿命は遺伝要因よりも環境要因のほうが、実はずっと大きいという研究報告が数多くなされています。

p45

それを踏まえての「賢食術」

ポイントは「まごわやさしい」食材と、「たんぱく質」、「低塩」、「低脂肪」

とりあえずごまやかつおぶしをかけるとか、大豆食品やヨーグルトを食べるようにするとか、なんとかできそうなことを提示してくれているので、取り組みやすいのです。

レシピ本などもたくさん出してらっしゃるので、詳しくはそちらを参考になさるといいかと。

とは言いつつ、なかなか三食バランスよくなんて無理!という人にとっても福音が!

これまでの研究で、一日のうちの一食を適塩の理想的な食事に変えるだけで、血圧やコレステロールなどに効果があることが分かっています

p75

それならなんとかなるのでは!?

第11章では管理栄養士の森真理先生も加わり、健康長寿食の20のヒントが示されています。

そこではインスタント食品などを食べる時のコツも。

食べないに越したことはないですが、もしどうしても食べたいという時は、せめて塩分を排出してくれるカリウムが多い野菜や、塩分を吸着する食物繊維の多い海藻などを一緒に摂るようにしてください。
たとえば、レトルトカレーを使うなら、半量に無塩のトマト缶を混ぜれば、トマトの酸味で味は補えますし、塩分を半分にすることができます。

p231

これならなんとかできそうかと。

そして、こういう、ちょっとのことで、「健康」になれるなら、それに越したことはないですよね。

樹田家、最近は物価も高いため、ついつい安けりゃいいやで買っていたところ、この本を読んで以来「野菜はケチらない」と「サプリを買うと思えば安い」を合言葉に、野菜やごま、かつおぶしなどを買うようにしはじめ、気持ち減塩を心がけてみたところ…

なんと3日でツレアイ共々1キロ減!!!
これはいける!!!

と、なんだか胡散臭い健康食品の広告みたいになってきてしまったので、この辺にしておきましょうw

最後に、家森ご夫妻の対談が載っているのですが、これがなんだかラブラブで微笑ましいのです。
それだけで、もうご馳走様という感じでした。

おすすめです。

とは言え、料理自体が大変なんだよ!と言う方にはこちらおすすめです。

これを参考にしたら、うちのブロッコリー利用率爆上がりしました!


最後までご覧下さり、ありがとうございました。 どうぞ素敵な読書生活を👋📚

#読書
#新書
#本紹介
#家森幸男
#食事
#新書沼にようこそ

いいなと思ったら応援しよう!

樹田 和(いつきた なごむ)
何かしらでも、あなたの琴線に触れることができたのなら、サポートいただければ幸いです。 いただいたサポートはありがたく活動費(つまりは書籍費、笑)にさせていただきますね。