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蜜城 結々
2022年8月1日 22:37
温もり燻らす白花の香り。喉元伝う、爽やかなアールグレイは、さながら命の泉たるもの。小さく震わす白花は、命の泉に花弁を落とす。広がる波紋の意のままに、揺らめく花弁の真白なこと。強く優しいその波に、ずっと揺られていたい。それでも、何色に染まることもない。純粋無垢に揺蕩いて。やがては、冷めた紅茶を飲み干して。ただ、青く白く、夢見心地に沈むだけ。