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#304 「一人両利きの経営」における「自分資本」の活かし方
いかがお過ごしでしょうか。林でございます。
今日は、「一人両利きの経営」における「自分資本」の考え方を深掘り・言語化していきます。
「一人両利きの経営」は、私が30代後半から今後10年近くをかけて徐々に当たり前に取り込んでいきたいと考えている人生戦略を指しています。過去記事で解説してますので、ぜひこちらもご覧ください!
この「一人両利きの経営」は、究極的には自分資本そのものをパワーアップすることにより、人生のあらゆる局面を楽しんでいく人生戦略そのものです。
私の人生経営における定款として半年以上前に整理しましたが、「自分の人生は何の事業を行うことを目的とするのか?」という究極的な問い。
以下はそこからの引用となりますが、今でもこれらは全く変わっていません。
当時、30分ほど考えて言葉にしたものになりますが、今見ても自分の価値観と照らして違和感を感じないので、自分が考えている本質的なところが、ここに割と上手く凝縮されている気がします。
1. 「学ぶ・遊ぶ・働く」を一体化して、「未来には光がある!」と感じられるような影響を周囲にもたらす事業
2. 自分と関わるあらゆる人間関係の中に、相手への「尊敬」と「思いやり」をもたらす事業
3. 自分と関わるあらゆる縦割り構造を溶かして、新たな「楽しさ」を創出する事業(産業間の壁、ワークとライフの壁、国境の壁など)
特に、一点目の「学ぶ・遊ぶ・働く」の一体化は、今においても感じることがありますし、今後もっと取り組んでいきたいところです。
「学ぶ」こと、「遊ぶ」こと、「働く」ことって、一般的にはそれぞれ別物として扱われることも少なくないのを感じています。だから、「働く」時間は我慢して、その後に「遊ぶ」時間がある、みたいな。
「学ぶ」のは、「働く」ことも「遊ぶ」こともしていない、休日の昼間に行う、といった感じで、それぞれが分離した時間として語られることが少なくないなと。
でも、学んでいるのも、遊んでいるのも、働いているのも、結局は自分なのだから、「働く」ことをしながら「学ぶ」こともできるし、「遊ぶ」ように「働く」ができれば、仕事も苦痛ではなくなり、パフォーマンスも上がります。
私が「一人両利きの経営」を通じて体現したいのはこれで、会社員として働いている現状においても、割とやっていると感じる部分もありつつ、もっともっと出来ると感じています。
ただ、単純に何も考えずにやればいい、というのでは、なかなか上手くいかないでしょうから、自分なりに考えている「自分資本」という切り口から、上手く「一人両利きの経営」を成立させていくために必要なマインドセットについて、ご紹介します。
全ての発想を「自分資本」を大きくすることに持っていく
この考え方ができればあらゆる物事をポジティブに見れるんじゃないか?て思ってる、個人的に最強の考え方なのですが、「働くこと」の目的を「収入を得ること」ではなく、「自分資本を大きくすること」に主眼を置くだけで、日々の仕事への取り組み方や、何に時間を使うのか?という日常の小さな選択がまるで変わってきます。
一般的な収入を得る構図
一般的に、仕事をして収入を得るときの考え方って、個人が「労働力」を組織に提供して、その対価として収入を得る、というものですね。
そして、「定型勤務」の会社員であれば、労働力は究極的には個人が持つ「時間」になります。
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これは、会社との労働契約に準じて、個人が持つ「自分資本」の「時間」を切り売りして「収入」を得ているというわけです。だから、1日の「勤務時間」というのが設定されて、日中の9:00-17:00は仕事をしないとダメ、そこに遅れたらダメ、何ならその間に終わらない仕事は、残業して時間延長してやらないとダメ、となります。
ただ、私の考えでは、個人の「人生の時間の使い方」を多くの人に対して「9:00-17:00はオフィスに集まって仕事に使うべし」というのを強いる労働契約は、言葉を選ばずに言うと、かなり暴力的な手段だと感じています。
もちろん、効率性などの合理的理由があってそれが一般的になっているわけですが、テレワークなどの技術の進展による新たな選択肢は、本来の人間らしい生き方を助長する本当に素晴らしいものです。
「一人両利きの経営」における自分資本
「一人両利きの経営」におけるマインドセットというのは、「労働時間を提供する対価として収入を得る」という考え方を前提とすると、なかなか達成できないと考えています。必要なのは、「会社で働く」というのも、あくまで会社のリソースを上手く使って、会社が欲しい成果を渡す経験そのものを通じて、自分資本に新たなスキルや知識を蓄積しよう!という考え方です。
収入は、結果として後から入ってくるもの、という位置付けでよく、仕事から得られる一番の報酬はあくまで「自分資本を大きくするための経験・スキル・知識」であり、金銭的報酬はオプションで入ってくるもの、くらいで構えていることです。
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絵にするとこんな感じです。
左型に示しているように、「労働力を会社に提供してその対価として収入を得る」ではなく、会社という基盤を使って、経験・スキル・知識を自分に蓄積するところを主眼に置く。それだけでも報酬があるのに、さらにお金までもらえる、という発想です。
本業からの経験を通じて大きくした「自分資本」は、一箇所のみに投資するのではなく、「別領域」に対しても投資することで、さらに資本効率を上げることができるかもしれません。
それが上図の右側に示したところで、「別領域A」に位置する場所にいる人たちは、「やりたいことがあるけれど、自分たちだけではできずに困っている」という課題を抱えています。
「自分」視点で見れば、今の職場とは別の領域から学べることは基本的に新しいことであり、ここでの経験を通じて、さらに自分資本を大きくしていけるわけです。
一つの環境から得られるものはいつか限界が来ますが、別フィールドに身を置くことで得られるものがより大きいというのはイメージしやすいと思います。
そして、別の環境で得られた新たな知見を活かして、また自分の本業で提供する、というところまでできれば、職場の中では「みんなが知らないやり方を知っている」となり「需要>供給」の力が働き、さらに希少価値を高めていける、という生存戦略です。
単なる「副業」との違い
表面的には類似しているのですが、単純に「副業をする」というのとは違うんです。
「単なる副業」の場合、自分の「労働力」を複数の場所に分散投下して、その対価として金銭報酬を得る考え方です。
つまり、自分資本を複数の環境から得られる経験・スキル・知識を掛け合わせて大きくしていこう!というところにフォーカスしているのではなく、あくまで自分の時間資本を別々のところに切り売りしているだけです。
ここを間違えてしまうと、「一人両利きの経営」は単に自分を忙しくさせてしまうだけになるので、必ず失敗します。
このあたりのセルフコントロールについては、明日また詳しく解説しようと思いますが、「時間提供の対価として収入を得る」の考え方が根底にあっては、自分をマネジメントできなくなってしまうので要注意です。
そうではなくて、冒頭述べた「学ぶ・遊ぶ・働くの一体化」は、究極的にはこれら全てを「自己資本の拡大」に繋げていく、という考え方です。
遊びながら学び、学びながら働き、働くことの中に遊びを入れる。
「仕事で求められた以上のことはしたくない」とか「お金になるか分からないことはしたくない」というのは、とても勿体無い考え方です。損得勘定が滲み出ている時点で、何とも器が小さいなぁとしか、僕は感じません。
「すぐにお金にならないけれど、この挑戦は、自分資本を大きくするかも?と感じられたら、まずは気軽に飛び込んでみる。」
これが出来る人は、いつの時代も最強だと考えています。
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