【日記】言語はどこでもドア | 韓国留学3ヶ月目
留学日記3ヶ月目。もう折り返しらしい。慣れてきたのもあって、きっと最初の3ヶ月に比べだら残りの3ヶ月はあっという間だから、そういう意味ではもう半分もないんだな。今の心境としては帰りたいのではなく、早く断捨離がしたい。受験の時も早く教科書を捨てたくてしょうがなかった。それだ。早く物を捨てたい。
留学最大の壁
11月最も辛かったこと。期末テスト。大学の授業の後図書館に行って、閉館後はスタディカフェで深夜まで勉強して、みたいな。久しぶりに大学受験期のあの朝から晩まで机と向き合う体験をした。期末テストは全部で4日間。記述が3日間で最終日がスピーキングだった。スピーキング以外は全て満点。留学先の大学の新記録を目の前に思わずガッツポーズした。期待と緊張とでドキドキでテストを受けた。結果は最悪。準備していなかった質問が飛び、練習していたフレーズも飛んだ。この留学の目標の一つである奨学金。最優秀賞を取るために、受験ぶりに必死にガリガリ勉強した。目標まであと一歩だったのに、最後の最後でヘマをしてしまったことが情けなくて、許せなくて、久しぶりに悔しい経験をした。
筆記のテストは得意だ。テスト中も考える時間が与えられるから緊張しない。でも問題はスピーキング。ほんとなんでこんなにチキンハートなんだろうか。発声障害の後遺症でもあると思うけど、やっぱりまだまだ“話す”っていう行為が苦手だ。就活どうすんのさ。スピーキングの即座に回答を求められるあの感じが苦手だ。瞬発力のある人間になりたい。
チェジュ島一人旅
前期が終わって、頂いた奨学金を軍資金にチェジュ島一人旅へ。目標にしていた最優秀賞は逃したけど、上位10%にあたる奨励賞はいただくことが出来た。韓国語を勉強する中で、ずっと韓国語学習のメリットを考えていたけど、うーん特になくて(おい)だから所詮暇つぶし論にたどり着いて落ち着いていたんだけど、でもチェジュ島に行って意識が変わった気がする。
チェジュには英語を話せる人なんていなくて、しかもオフシーズンなのもあってバスとかお店で自分1人きりってことも多かった。「あなた何しに行くの?」とか「1人で来たの?」とか話しかけられることが多くて、行き方を教えてくれたり写真を撮ってくれたり、本当に暖かい人が多かった。でもそんな暖かさに触れられたのは韓国語が話せたからだ。相手の言ってることが分かって、自分も文法とか発音とかまだまだだけど伝えようと頑張って、この瞬間が1番言語を勉強していて良かったと思う瞬間だった。
言語学習って、学校とか社会の在り方のせいで(でかい)自分にとって点取りゲームの一種だったんだけど、いやいやまてまて。当たり前だけどコミュニケーションの手段なんだよな。当たり前のことなのに、なんでこんなことに今まで気がつけなかったんだろう。英語を話せれば社会では生きていけるかもしれない。でも英語だけでは繋がれなかった人がチェジュには沢山いた。言語は習得すれば習得するほど繋がれる人が増えて、この世にどこでもドアがあるとするならば、それは言語だと思う。言語学習にはいろいろな形があると思うけども、最終地点はコミュニケーションだと思うし、そこを見失わないようにしていきたいとも思う。本当にチェジュ島に行ってよかった。期末テストの失態でだだ下がりだった勉強意欲が、この旅行で回復できた気がする。
ギャップイヤーという答え
この3ヶ月間ずっとこの留学は何のためなのか、これをどう活かすのか、とかそういうことに頭を悩ませてた。そこで、たどり着いた答えは“ギャップイヤー”。それ以降「なんで留学してるの?」って聞かれたら、「ギャップイヤー的なノリです」と答えるようにしている。中国人の友達の多くは韓国の大学に進学するために語学堂で勉強してるらしくて、あんたは?って聞かれた時にいつも困っていた。周りの日本人の友達も韓国で就職したくて留学している子が多かった。私は別に韓国の大学に進学したいわけでもなく、この先韓国で生きていきたいわけでもない。「自分のやりたいこととか分からなくなっちゃって韓国きたんだよね〜ハハハ」って話したら、「それはものすごく贅沢なことだよ」って中国人の友達に言われた。バカにしないで真面目に聞いてくれてありがとう。中国は学歴が重要で、私みたいなフラフラ留学は本当の富豪しかできないよと言われた。友達たちと話していて、あ、これはギャップイヤーなんだって気がついた。それからギャップイヤーをしている人の動画とかみて、すごく腑に落ちた。
ギャップイヤーは単なるスキルアップのためだけに取得する期間ではない。旅行して世界を見たり、いつもならやらないことに挑戦してみたり、自分の内面と向き合ったり、映画を沢山見たりとかとか。あぁこれで良かったんだなと思った。あのまま日本にいたら、自分のやりたいことも自分自身のこともよく分からないまま就活に向かってたぶん詰んでいたと思う。韓国に来てから遊んでばっかりだけども、それで間違ってなかったんだと思う。いろいろな人に出会って、見たことないものを見て、傍から見たら遊んでるだけだけど、それで良いんだと思う。すぐ物事のメリットとか意味を考えてしまうけれど、そんなもの後からついてくるもので、なんか頭硬かったなって反省した。
もちろんこの期間は本当に贅沢なもので、こんなわがまま娘を何一つ文句も言わずに韓国に送り出してくれた両親には頭が上がらない。「ギャップイヤー的なノリで韓国行きます(^_−)−☆」っていう舐めた人間を、否定せずに支援してくれる人いますかね。留学では両親の偉大さを実感してばっかりだ。いつも私の選択を信じてくれて、多くを語らずに背中を押してくれる両親のお陰でいろいろなことに挑戦できている。でもだからこそ何かを返せるように頑張りたいし、応援してもらっている以上大学の勉強は一生懸命頑張りたい。残り半分頑張る。