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アルカとカイのお話
当時シリーズ化を想定していたのですが、結局書くことができなかったラノベっぽいもの。結構人気があり、続編待ってくださった方もいたのですが、書けなくてすみませんでした。主人公の女の子がブログに書いている設定で、顔文字多様。今はあんまり使わない顔文字ですね。イラストも描いたりしたのですが、どこかに行っちゃいました。
2009年9月15日 (火)
アルカ17才 夏〜冬 1章
あたしはアルカ。
17才。高校3年生。
高校最後の夏休みはサイアクだった。
えっ?今頃なに言ってんのって?
まあ、たしかに今1月だけどさ(;^_^A
これには深ーい事情があって、
だから、このブログ始めたんだけど。
とにかく、
あたしがどんなひどい目にあったか、
聞いて、っていうか、読んでください
~~-v(* ̄・ ̄)。。o(ヨ)(ロ)(シ)(ク)~
どっから始めたらいいだろう( ̄ω ̄;)
まず、あたしをこんなに
してくれちゃった奴についてかな?
あいつは近所に住んでるってだけの
幼なじみ。全然仲良くなんてないし、
好きでもなんでもない。
一応、ちょっとイケメンなのは
認める( ̄‥ ̄)=3
学校でも人気あるしね。
でも、おっそろしく性格悪いって
ことは皆知らない。
あ、名前はカイね。
とにかくヤツと夏休み中に
バッタリ駅で会ってしまったことが、
ヒゲキのはじまりだった(/_<。)
その日は、夏休み中間の登校日。
夏休みなのに制服で出かけなきゃ
行けないのはつまんないけど、
ウチの制服はけっこうクラシックな
セーラー服で、スカーフがふんわり
可愛いので許すd(⌒ー⌒)
とにかく、学校に行こうとして
駅に入ったあたしの背後に
暗―い影が近づいてきた...((((( ̄‥ ̄;)
「おい、アルカ」
「げっw( ̄Д ̄;)w」
逃げようとしたあたしは、
カイに髪をギュッとつかまれた。
「なにすんだよ!」
「しょうがないからオマエで
我慢してやる。来い」
「はあっ?!」
強引に手を引っ張られ
駅の外に連れ出された。
「ちょっと!なんであたしが..」
「うるさい!黙ってついてこい!」
なんてゴーイン。
でも、昔からなぜかカイに逆らうことが
できないあたし・・・( ̄  ̄;)
しかも今手なんて握られてるから。
..いや、ドキドキしてるとかじゃなく
いつもと違うから、
気になったってコトだよσ(^_^;)
どうやらカイは尾行をしている
ようだった。
ターゲットはハデなオバさん。
いまだに信じられないけど、
実は
カイは正義の戦士なんだノ( ̄0 ̄;)\
ということはあのオバさんが
vicky's(悪の組織の名前らしい)
なのか( ̄ー ̄?)
と、カイが突然立ち止まったので、
手を引っ張られていたあたしは、
勢いで転んでしまった。
「って!バカ、離してよ」
両方の膝を思いっきり擦りむいて
しまったじゃない\(*`∧´)/
「痛ったいなあ。
あんたのせいだからね」
血のにじんだ膝についた土を
払い落としていると、
また、手を引っ張られた。
「痛い、痛いってば。待ってよ」
あのバカは構わずにどんどん歩く。
あたしは
泣きたくなってしまった(TmT)
カイとあたしは、
なんか立派な塀のある家の脇にいた。
あのオバさんが5分ほど前に
入っていった。
カイは塀を見回してる。
まさか、ここから侵入する気じゃ?
高校1年のころ、
同じようなシチュエーションに
つきあわされ、
両足首を捻挫してしまった
ケーケンがよみがえったo(>_<)o。
あん時1ヶ月くらい
まともに歩けなかったっけ....
その時の話をすると長くなるから、
今書かないけど。
そんなこんなで、
あたしは、
ヤバいと思って
逃げ出そうとしたけど。。゙(ノ><)ノ
握られていた左手首が
グギッとねじれた。
「きゃあっっっ☆⌒(*▽×)」
悲鳴をあげたあたしの口を
カイがふさぐ。
「...んぐぐ...う..」
「黙ってろ。行くぞ」
カイが手を引っ張る。
だから、痛いって(/_;)
なぜか裏口が開いてたので、
塀を乗り越えることはなくて
ほっとした。
カイは相変わらず無言で
何をしようとしているのか、
なんであたしが一緒に
いなきゃいけないか
全然わかんない(?_?)
手が痛い、と言ったら
今度はあたしを
前に押し出すように肩を押す。
ズキンズキンと痛みが脈打つ
左手首を右手で抑えながら、
ズキズキ痛む両膝をなんとか
前に出すしかなかった(ρ_;)・・・・
庭はすごく広くて公園のようだ。
なんなんだろう、ここ?
と、きょろきょろしながら歩いてたら
地面の凹みにひっかかり、
あたしはハデに吹っ飛んだ
☆⌒v⌒v⌒v⌒ミ(((・_。)
「いってててて...」
左手を右手で持ってたから、
顔から着地してしまった。
ああ、嫁入り前なのに..(TmT)
地面は草が生えていたから
思ったよりは痛くなかったけど、
絶対アザになっちゃう!
ぶつけた右側のおでことほっぺを
押さえて座り込んでたら、
カイが左腕をぐいっと引っ張って
立たせようとした。
「もううっ!
いいかげんにしてよヾ(。`Д´。)ノ彡☆」
「いいから立て」
なんなのこの男、王様?
カイを睨みつけながら
「もうやだ!絶対帰る!」と
力をこめて立ち上がったら、
ズキーン!!!!と
右足首に痛みが走った<( ̄口 ̄||)>!!!
「あっっっつ☆ ̄(>。☆)!!!」
あわてて左足だけで立ち、
その場でぴょんぴょんはねた。
そんな私の左腕をガシっとつかみ、
カイが歩き出す。
「あっっ!!ちょ、ちょっと.
..痛い.!!ああああああ
あっつ・°°・((((ノTTTωTTT))」
家らしきものの近くまで、
ほとんど引きずられるように進んだ。
あちこち痛くて、
特に古傷の右足首が
グギグギいって痛くて、
あたしは声もでない(lll __ __)
またカイが急に立ち止まったので
右足首にギュンっと力がかかり、
思わずあたしは
カイにしがみついてしまった(*/>_<)o
「うっく.....!!!
う、ううっっ....!!!」
不本意ながらカイにしがみついて
泣いてしまったあたし( p_q)
ああっ、痛いっっ。・゚゚・(>_<;)・゚゚・
意味わかんない。
それにクラクラする。
気持ち悪くなってきた。
ああ、もうダメ。
倒れる....┏(|||`□´|||;;)┓
その時、カイがあたしを抱き上げた。
もう、びっくりw( ▼o▼ )w
血圧が一気にあがって、
意識がいきなりハッキリした。
「な、なに.....ヾ(゚0゚*)ノ」
カイが耳元にささやきかける。
「オマエは余計なこと言うなよ」
「は?」
「いいから黙ってろ」
そのままカイは家のインターホンを押す。
なんと、あたしたちは家の中に
入り込んでしまった。
「道で女の子がケガをして倒れていた」
という、
ものすごくありえない嘘をついて(;^_^A
「あら、大変ね。手当てして
あげなきゃね」と、あのオバさんが
あたしたちを中に入れてくれた。
いい人じゃなくない?
オバさんて言っても
ウチらから見たらってことで、
たぶん20才後半くらいの
けっこう色っぽい美人だし。..
急にフォローしたりして\(;゚∇゚)/
オバさんは学校の保健室にあるような
箱を持ってきて、
まず、おでこやほっぺ、
両膝の消毒をしてくれた。
くうーっ、しみる(>_<;。
薬を塗って、ばんそうこうをはる。
それから、右足首を調べる。
はいてたストラップシューズと
白いソックスを脱がせ、
触ったり押したり
足首をいろんな方向に曲げたりする。
い、痛いっっっ...
(*/>_<)o!!!!!
涙がポロポロ出てくる(/_<。。。。)
「うーん、かなり腫れてきてるけど、
骨は大丈夫だと思うわ。捻挫ね」
足首におっきな湿布をはり、
大きな包帯でふくらはぎまで
グルグル巻きにする。
すごい。本格的d(>_・ )
ウチにはこんな立派な包帯ない。
次に左手首。
こっちも捻挫らしく、
同じように湿布をはり
手の甲と手首に包帯を
いっぱい巻いてくれた(* ̄o ̄)b
「ありがとうございます<(_ _*)>」
あたしと一緒にカイも頭を下げる。
「倒れてたって、車にでもひかれたの?」
..これって、
あたしに聞いてるんだよな?
「あの、ええっと....( ̄ω ̄;)」
カイの冷たい視線を感じる。
「あの、...覚えてないです(・_・;)」
「お家はどこ?」
「あの、...それも、覚えてないです!
あ、名前も!」
もう、やけくそ(;^_^A
「あの、少し混乱しているようだから
申し訳ないんですけど、
しばらく休ませてやって
もらえませんか?」
カイがまたしらじらしい嘘をつく。
「うーん、でも...」
しぶるオバさんに、
「それとも警察に連絡した方が
いいですかね?」
「え、あ、でも、
少し休めば思い出すかもしれないし.
...。大げさになったら大変だから
警察に連絡するのは後でいいんじゃない?
さ、そのまま横になって休んで。
そうだ、飲み物でも持ってくるわね」
急にいそいそと世話を
焼き始めたオバさん。
やっぱ、なんか後ろめたいこととか
あるのか( ̄ー ̄?).....
ソファに横たわり、
右足をクッションに、
左手をおなかの上にのせたあたしは
ちょっとうとうとしてしまった。
ガタン、という音にビクッとして
右足首と両膝に
ズッキンと痛みが走った。
「いっっつ☆ ̄(>。☆)」
思わず左手もついてしまい
「ぎゃっっw(☆o◎)w!」
と悲鳴を上げたあたしは
ソファから転げ落ちてしまった。
左手と膝から着地。
痛すぎるううっ・・・~(>_<。)ゝ
おでこもまたぶつけてしまった。
その後、
何分か何十分かわかんないけど、
あたしはフローリングの床で
グネグネのたうちまわってた。
ってか、
どうやっても起き上がれない。
右手をついて起きようとすると
右足首に力入ってしまうし、
膝はつけないし....。
ようやく、
右手でソファにしがみついた状態で
左足をふんばり、
ズリズリと体をソファに引き上げる
ことができた~~~~~~(;_ _)O
「はあっっ....!!
はあっっっ.....!
ふうーっっ..!!」
ああ、痛い・・・~(>_<。)
なんでこんな目に
あわなきゃなんないの?
ん?そういえばカイは
どこ行ったんだ?
「あのバカ、
まさか一人で帰ったんじゃ?」
そんな、ひどすぎる\(*`∧´)/
なんのために連れてこられたのかも
わかんないのに.....o(;△;)o
泣いててもしょうがないので、
一応、いろんなことに備えて
身の回りを確認する。
....あたしのカバンがない!
ケータイが入ってるのに....。
とりあえず近くにあった
ストラップシューズを足元に引っぱり
左足はいてから右足の先を入れてみる。
痛ったー!!!
腫れてるし包帯でデカくなった右足を
無理矢理入れようとする。
右手しか使えないので、すごくたいへん。
「いたたたっっ...~(>_<。)!!!」
結局入らず、ストラップは外したまま
かかとを右手でつぶして爪先だけ
ひっかけるようにするしかなかった。
「くっそお、カイのバカ!
覚えてろよ\(*`∧´)/!!!!」
歯を食いしばって痛みをこらえる(-""-;)。
ソファに右手をついて立ち上がってみる。
「っっつっっ!!!!!」
ダメだ。
右足床についただけで
気失いそう((((_ _|||))
膝の痛みもひどくなって
きてるような...。
マンシンソウイっていうんだっけ?
こういうの...。
ま、今思えば、
このときのあたしの状態は
たいしたことなかったんだけど..。
アルカ17才 夏〜冬 2章
「おう、起きたか」
体中の痛みでソファに
うずくまっていたら、
突然カイが戻ってきた。
「オマエもノンキだよな。
寝ちまうなんて」
「..し、心身ともに傷ついてんの!」
「意味わかって言ってんのか?」
ほんとーーーに失礼な奴。
ゆるさねー\(*`∧´)/
おっと、恨みを晴らすのは後にして
とりあえずジョーキョーハアクだ。
「何してたの?」
「オマエには関係ない」
「な、なにいっ!!!」
人様にこんなケガさせといて、
関係ないだとおヾ(。`Д´。)ノ彡☆!!!!
「とにかくオマエは用済みだから
もう帰っていいぞ」
「....w( ▼o▼ )w?!!!!!...」
あまりの身勝手さに言葉も出てこない。
ひどい奴だとは思っていたけど、
ここまでサイテーだとは
....||||||||||||||(_ _。)
「あ、歩けない...んだけど。
誰かさんのせいで!!」
「あ、そう。じゃ、いてもいいけど、
邪魔すんなよ」
...ああ....
こいつは人間じゃないorz
せめてカバンを探してくれ、と
泣いて頼んでも無駄だろうな....。
もう会話する気力もなく、
うなだれたあたしを置いて
奴は出て行った((((_ _|||))))
たとえアイツがヒーローで、
地球を救ってるんだとしても
許せん。
悪人にやられちゃえ、バーカ(*`∧´)/
....さて、自力で
なんとかしなきゃならないみたい。
とりあえずカバンを探して
ケータイで誰かに助けてもらおう。
広い部屋の中をぐるーっと見る。
あった!なぜか一番遠い壁際の小さなテーブルの上にある。
「うっそお....わざとじゃね?」
うれしくて涙でるよ( TーT)m。
まったく。
試験の時に出せればいいのに、
ってくらいの集中力であたしは考えた。
両膝は擦り傷と打撲のせいで
腫れ上がってきている。
右足首は、かなーり痛い。
たぶん、いや絶対歩いては
あそこまでたどり着けない。
さっき、
ソファから落ちた時わかったように
這っていくのも無理。
左手もさっきの落下のダメージで
ズキズキがひどくなり、
無事な右手しか使えない。
うーん、かなりの難題(━_━)ゝ
結論は出た。
なんかカッコわるいけど
これしかない。
まず、右手でソファの肘掛けに
つかまりながら、
右足首をつかないように
気をつけて床に滑り降りる。
「いたたたっっっ....・(>_<;)・゚゚」
力がかかってしまった
左膝の痛みに悲鳴をあげる。
なんとか床に座り、
左膝をなでようとしたら
左手首がズキっと痛む。
「あたたたた...(T△T)」
コントじゃないんだから...
カンベンして...Y(>_<、)Y
呼吸を整え、ついに出発。
まず方向転換。
右手を床につき、
お尻を少しづつ移動させながら
目標に向かって背中を
向けるようにする。
よくできました( ̄一* ̄)b
あとは、
右手とお尻でジリジリと進むのみ。
たしか骨盤体操に
こういうのあったよな...?
おバカなことを考えて、
痛みから気をそらす(;^_^A
進み方は正しいと思うんだけど、
右足首とか膝に体重がかかってしまい、
痛くてなかなか進まない。
左足ふんばって「はあっ(>_<、)」
右足首床についちゃって
「うっ・(>_<;)・゚゚」
「くくっっ(T△T)」
少し進んでは
体を震わせて痛みをこらえる。
「はああっ!っはあっo┤*´Д`*├o」
それでもあたしは必死で進んだ。
道のりはやっと3/4を過ぎた。
あと2メートルちょっとくらい。
少しだけ休もう。
そこにあったソファにもたれかかり
グッタリする<(; ̄ ・ ̄)=3
なんで、ソファがあっちにもこっちにも
あるんだここは。
それに広すぎなんだよ。
ずっと一人で(?)頑張ってた右手と
足首を持ち上げていた
右の太ももは、ぷるぷる震えている。
明日は絶対筋肉痛だ....。
...今でもよく考える。
あの時、
途中で休まずに頑張って
カバンにたどり着いていたら..?
ケータイで連絡しても
すぐに助けは来なかったかも
しれないけど、
場所的に、
もしかしたらあたしは
無事だったかもしれない。
いや、すでに無事じゃなかったけど。
もしあのケガだけだったら....
しばらく歩けなかったとしても、
残りの夏休みはフツーに遊んで
いられたのに・・・( ̄  ̄;)
いけない、いけない。
先を急いでしまった。
グッタリしたまま
なかなか気力がわかない。
先生にも
「おまえは、いつもあと一歩の
がんばりが足りないんだよ」って
よく言われたなあ、
とか現実トーヒしてたら、
ドアがバン!!!!と開いて、
あのオバさんが
すごい勢いで入ってきたw(*゚o゚*)w
「ど、どうしたんですか?」と
聞く暇もなく、カイが中に走り込む。
二人は拳法の構えのような
ポーズで向き合っている。
やっぱオバさんは敵だったのか。
二人ともめまぐるしく動き回り、
たまにパンチとかキックとかを
繰り出している。
なんとなく二人の戦闘位置が
あたしに近づいているような気が
...ヤバい(・_・;)
あたしは必死でソファにしがみついて
左足だけで立ち上がった。
「いたた・(>_<,)って
場合じゃないよお(;・・)ツ」
ケータイのある壁際へ
ぴょんぴょん跳びながら移動する。
「たっ!いっっつ!
つっっっ・(>_<;)・゚゚」
よろけながら近くにあった
スタンドを右手でがしっとつかみ、
杖代わりにする。
っても、
やっぱりなかなか進まない。
それどころか、
焦って左手を使っちゃって
グキッ☆⌒(*▽×)!
「ぐおおっ!!!!!」
思わず倒れそうになり、
左足をテーブルにガッとぶつけて
ズッキーン☆⌒Σ(≧д≦)ゝ!!
「ひえええっっ!!!!」
痛みのあまり右側に転んでしまって
右足がグキバキッ~~(*/>_<)o!!
「ぎゃああああっっっ
||||||||/(≧□≦;)\|||||||!!!
!!!!!!!!.」
「....うっっ...
...くっ....
.っっっっ.....」
もうだめだ。
死にそう(____△____;)...
遠のいていく意識の中で
二人がガッチャン、バッタン
やりあっている音が聞こえる...。
と、その時、
頭の上を大きな花瓶が飛んできて落ち、
パアーンッ!!!!!!と弾けた!
とっさに目をつぶる。
何かがヒュン!ヒュン!と顔や肩、
胸をかすめて飛んでいった。
「ひやああっっっ<( ̄口 ̄||)>」
おそるおそる目を開けると、
体のまわりに破片が飛び散ってる。
「お、おい....あぶなっ
..てか、
怖いよお.o(;△;)o...」
頭をなんとかあげて二人の姿を探す。
カイがあたしの横に立っていた。
「カ、カイf(´-`;)..」
弱々しく呼びかけたあたしに、
振り向きもせず
「てめえは、
ぎゃあぎゃあうるせえんだよ!」
叫びざま、カイはジャンプして消えた。
その後見えたものは....
「えっっ....
えええええっ((((≪*****)゚0゚(*****))))」」
あたしがさっきグッタリしていた時
お世話になってたと思われる
ソファが飛んでくる。
あのオバさん投げたのかあ、
さすが悪人すごい力....。
そんなことを考えた
オバカなあたしの上に
ソファが
「どっこおおおおおんっっっ○+<≡≡
≡≡3((((((BOMB))))))ε≡≡≡≡>+○」
と落ちた...
アルカ17才 夏〜冬 3章
気がついたら病院だった。
全身がドクドクして熱い(___ ___ ;)...。
「アルカちゃん?」
白衣のけっこう可愛いお姉さんが
話しかけてくる。
「は...い..
っつつっ...(>_<。。。。)」
頭をちょっと動かしただけで、
全身にズキイインっと衝撃がきた。
「はあっっっっ....!!
!!ああっ」
息をするだけで痛い。
あたしはその後
気を失ったらしい(*+_+)
同じシーンのリピートが何回か。
まともに会話できるように
なったのは、ケガしてから
4日後のことだった。
...鎮痛剤の点滴で
モーローとしてたけど。
ママがゲッソリとした顔で
そばにいてくれた。
「よかった。熱もだいぶ下がったし、
もう大丈夫よ」
「ママ、あたし....」
「両足の骨とかがいっぱい
折れてて大変だったけど、
内臓とか無傷だったから大丈夫。
すぐに治るって」
「すぐ、って....?」
「えっっとお、...詳しくは
お医者さんに聞いてみましょう(;^_^A)」
ママが話をそらしてるのは
わかったけど、突っ込む元気もなし。
すっごくダルくて、また眠りに
引きずられていく(mー_ー)m.。o○ zZZZ
そのとき、ママが言った。
「でも、カイくんが
助けてくれて本当によかった」
「....∑( ̄[] ̄;)?!?!!!
....た、助けてくれたあ?!
うっっっΣ( ̄Д ̄;)!!!!!」
あまりにビックリして
飛び起きようとしたあたしは、
全身にダメージを受け
また気を失ってしまった(;_ _)O
その後、また3日くらいたって、
やっといろいろわかった。
まず、あたしのケガだけど、
顔や頭、肩、胸なんかに
擦り傷・打撲・切り傷。
左手首の靭帯損傷。
まあ、ここまではたいしたことない。
飛んできたソファは
足の上にキッチリのってしまったようで
両足の骨が何カ所も折れたり
ヒビ入ったりしていた
(説明聞いたけど
よくわかんなかった(;^_^A
ヒコツとかダイタイとかなんとか)。
ついでに、左腰の骨折と
右足首靱帯断裂ってやつ。
上半身は包帯とばんそうこだらけだし
左手にはギプス。
あたしの腰から両足の先までは
全部ギプスで固められてて、
足はなんか宙に浮いた感じで
吊り下げられている。
つまり、寝たきり状態。
そして全治6ヶ月...!!!!
6ヶ月って1/2年だよヾ( ̄o ̄;)
信じらんない..._θ☆( >_<)
でも、お医者さんは
「脊髄とか内臓が無事だったのは
不幸中のサイワイ」って言ってた。
それから
「応急処置がきちんとしてたから
手術も必要なく
きれいに骨がくっつくだろう」って。
どうやら、カイが
モップやカーテンなんかを使って
あたしの足とかに
添え木をしてくれたらしい。
そう言われれば、
カイが「ごめんな」とか言いながら
手当てしてくれたような気はするが、
たぶん幻覚( ̄人 ̄)
あいつが謝るはずない。
なにしゃべったのか知らないけど
ママなんかカイを娘の命の恩人だと
信じ込んでるし .....
ホントにひどいヤツ┐( ̄ヘ ̄)┌
5ヶ月間の入院中、
ほとんど2ヶ月寝たきり。
その後ギプスが小さくなったり
外れていったりして、
つらいリハビリがあったり
したんだけど、けっこう地味で
つまんないし、思い出すと
あたしも悲しくなるから
ここには書かない(´_`。)
でも、やっとやっと
退院ヾ(@⌒▽⌒@)ノ
って言っても、両足全体には装具、
腰にはコルセット、
両手には松葉杖....。
ヨロヨロと少しずつしか歩けない。
全治6か月ってのはムリっぽい(ρ_;)・・・・
久しぶりの学校、
皆の視線が突き刺さるようで
イタイ(>_<;)。
ついでに体もイタイ(T△T)。
しかも体力レベルが
ゼロに近いからバテバテ(T_T;)。
ママに迎えにきてもらって、途中で帰ることにする。
校庭のベンチで座って
ママを待っているとき、
黒い影が近づいてきた。
ヤバ、カイだ゙(ノ><)ノ
逃げ出したいケド、
急に動くことができない。
「よお」カイが言う。
あたしは反対を向いて黙ってた。
「早く治るといいな」
「え?」
思わず振り向いてカイを見てしまった。
も、もしかして、
やっぱり心配して
くれてたんだヽ(´ ∇`)ノ
「ありがとう(^▽^)」
微笑んだあたし。
でも...!!!!
やっぱり、やっぱり
あいつはアクマだった。
「オマエいないと任務の時
おとりが使えなくて不便なんだよな。
でも、動けるようだからまた使えるな。
じゃ」
「...Σ( ̄ロ ̄lll)!!!!!!!!!!!」
もう一度言う。
たとえカイが
地球を救うヒーローだとしても、
やっぱりこの世から消えてほしい。
....神様お願いm(゚- ゚ )