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第5話 「ザ・~クナイ?」
岸辺露伴に「ザ・ラン」というエピソードがある。
このエピソードは、昨年末に実写版として放送された。
筋肉に憑りつかれた橋本陽馬という男の物語であるが、次のようなシーンがある。
ここで注目したいのが、「以前と違くないか?」とい露伴のセリフである。
そもそも「~くない」がつくのは「近い」のような形容詞である。
(例:「近い」→ 「近くない」)
一方、「違う」は動詞であるので、否定形は「~わない」に
第4話 「行為者 僕-誰」
昨年末にも岸辺露伴の実写版が3話放送された。
NHK制作だけあって、かなりのクオリティーであった。
実写版には取り上げられていないが、「月曜日 天気-雨」というエピソードがある。
奇妙な物語で、次から次へと人が線路に落ちていく(興味がある人は『岸辺露伴は動かない2 』を読んでほしい)。
最初に線路に落ちたのが、露伴である。
この窓辺語楽にとっては、「人が線路に落ちた!」というセリフは注
第1話 「あの日」の謎
意味は言葉の中に元々あるのではなく、人によって与えられる
-ヴィトゲンシュタイン-
マンガに憑りつかれた男、「岸辺露伴(きしべろはん)」。
そして、言葉に憑りつかれた男、「窓辺語楽(まどべごらく)」
これは、窓辺語楽が岸辺露伴の物語から言葉の謎に迫る短篇 (snippet)である。今回とりあげるのは「懺悔室」のこのシーン。
露伴は好奇心から教会の懺悔室に入るが、神父と間違えられる懺悔を聞くこ