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右脳優位のニーチェ ユングのタイプ論における感情×直感タイプ
そういう有頂天と、そういう悪ふざけを、私は、かの意志の代わりに置き据えた。「どう見てもありえないことが一つある──理性ですべてが説明できるということ、これだ」と私が説いたときに。
「理性ですべてが説明できる」と考える人は左脳タイプの傾向がありますが、それを否定するニーチェは右脳タイプの傾向があると言えます。
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深い黄と熱い赤。わたしの趣味はそれを欲する。──わたしの趣味は、すべての色に血を混ぜるのだ。だが、おのれの家を白く上塗りする者たちは、白い上塗りの魂をさらけだしているのである。
黄や赤が好きな人は右脳タイプの傾向があるため、ニーチェも右脳タイプの傾向があると言えます。
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わたしはわたしの本性上戦闘的である。攻撃することはわたしの本能の一つである。敵となりうること、敵であること──これはおそらく強い天性を前提とする。
いずれにせよ、これは、すべての強い天性の所有者に起ることである。こういう天性は抵抗するものを必要とする、従って抵抗するものを求める。
攻撃的パトスが強さに必然的に伴なうものであることは、復讐や遺恨の感情が弱さに伴なうのと同断である。
ニーチェは戦闘的であり、攻撃的パトスを持った人物です。アニメでは、戦闘的、攻撃的なキャラクターは「火」(情熱、エネルギー、意志の強さを象徴する)のエレメントと結びつけられることが多いです。
「火」のエレメントは、ユングのタイプ論では直感と結びつくため、ここからもニーチェは右脳タイプの傾向があると言うことができます。
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ユングの四つのタイプ(思考、感情、直感、感覚)を右脳と左脳に振り分けた場合、以下のように分けられます。
左脳(論理的、分析的、言語的な処理に関連)
思考(論理的で客観的な判断)
感覚(現実的で具体的な情報の処理)
右脳(創造的、直感的、感情的な処理に関連)
感情(主観的で個人的な価値判断)
直感(抽象的で全体的な認識)
ニーチェはバランスの良い性質の持ち主ですが、どちらかといえば右脳タイプに偏りがあるため、思考×感覚よりも感情×直感の働きの方が優位であると言えます。
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【引用】
ニーチェ、森一郎訳『ツァラトゥストラはこう言った』講談社学術文庫、Kindle版
ニーチェ、手塚富雄訳『ツァラトゥストラ』中公クラシックス、Kindle版
ニーチェ、手塚富雄訳『この人を見よ』岩波文庫、Kindle版