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【エッセイ】強制睡眠
睡眠って大事ですよね。
若い頃は無茶もできました。僕も徹夜でゲームをしたりしたことも数え切れないくらいあります。
人間は寝ないと駄目。きっとこの意見に異論を唱える人はあまりいないのではないでしょうか。
けど、人生において絶対に寝てはいけない場面というのは存在します。
これは、そんな瞬間と戦った記憶である。
若い頃、新陳代謝の問題なのかとても眠くなり、強制的に意識がシャットダウンされることが多々あった。
これは本当に強制的で、授業中などはまだわかるのだが、例えば家族と車で移動中、そこそこ爆音で音楽かけている中であったり、学校の委員会の最中、高校入学前の面接の待機会場とかでも寝てしまう。
密かに悩んでいた。しかし、よく高校受かったよな俺。
前日寝てないわけでもない。けどどれだけあらがっても意識が急にシャットダウンされてしまって。
そんな日々を送る中で、僕は専門を卒業しなんとか就職も決まった。
そんな初就職した会社の研修。最初の数日は座学を実施してくれていた。
僕はそんな時でも寝てしまったのだ。
いくら僕でも流石にそんなときに寝るのが絶対に駄目なのはわかる。翌日はかなり早く就寝し、備えた。
しかし、それでも僕は寝てしまった。
時期は春、のどかな気候で寝るにはとてもいい環境だった。それが初就職した会社の研修中ではなければ。
危険を感じて手の甲を全力でつねり意識を保とうとしたが、それでも次の瞬間意識が飛んでしまう。
流石にその時講師をしてくれていた方に怒られた。当たり前だ。僕でも怒る。でも寝るつもりがなくても意識が閉じてしまうのだ。
あれは本当にまいった。最悪内定取り消しもやむなしな状況、なんとかそのまま働かせてくれた。
その懐の深さに心から感謝した。
それから少しずつそんなこともなくなってきた。今思うとなにか病気とかだったのか。詳細はもうわからないが、きちんと睡眠を取っているのに意識が飛ぶことはほぼなくなった。
ただ、一回だけ電車を待っているホームで意識が飛び倒れたのは内緒だ。
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