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1名の採用決定が生まれた採用広報活動の振り返り
はじめに
ご覧いただきありがとうございます!
株式会社M&Aクラウドで人事をしている仙波です。
来月で弊社は下期を迎えるため、上期の振り返りを兼ねて、今回は採用広報活動の言語化をしておこうと思います。
一応断りを入れておくと、本記事は弊社の公式見解ではなく私個人の主観で記載しております。
また、採用広報は多くの方のご協力のもと進めることができたものであり、私だけの成果ではございません。(むしろ私の力は超微力でしたので、関係者のみなさんにスポットライトを当てられたらと思います。)
なぜ採用広報に力を入れたか
端的に言えば、弊社M&Aアドバイザリー事業部「M&A Cloud Advisory Partners(通称 MACAP)」の採用を加速させるためです。
弊社はM&Aと資金調達のマッチングプラットフォームと、M&Aアドバイザリーサービスを展開しているスタートアップです。
後者のM&Aアドバイザリーサービスのビジネスモデルを分解すると、「売上=アドバイザー数×1人当たり成約数×案件単価」となっており、アドバイザー数の増加(採用)が事業の重要KPIとなるため、恒常的に採用が必要となります。
また、M&A仲介企業の多くが事業承継の領域に取り組む中、MACAPは「スタートアップM&A」というまだまだ未開拓の領域にチャレンジしています。スタートアップM&Aは、まだ型が定まり切っていないため難易度も非常に高く、現フェーズにおいては基本的にM&A経験者を中心に採用を進める計画を立てておりました。
そのため、転職市場においてパイが小さいターゲットに対して、まずは認知度を高めることと、興味を持ってもらうことが重要であったため、ストック資産にもなる採用広報に注力することになりました。
何を行ったか
リクルートメントマーケティング
まず最初に、「リクルートメントマーケティング」のフレームに則り、分析を行いました。具体的には、スプレッドシートに表を作成し、ファネル毎に「空雨傘」のフレームで事実~仮説を整理しました。
当時読んだ本が良書でしたので、おすすめです!
分析の結果、下記の方針になりました。
既に弊社のことを一定認知してくださっているM&A仲介企業在籍者に対して、「興味/関心」を持ってもらえる訴求をすること
M&A仲介企業以外のターゲット企業の方には、そもそも認知を取れていないため、出身企業別の記事を作成することで「リーチ」すること(見てもらいやすくする)
上記の方針を策定するにあたり、恥ずかしながら定量的なデータはほとんど持ち合わせていなかったため、「リクルートメントマーケティング」のフレームに沿って、採用面接を担当している事業部長と広報担当の方と感覚を共有しながら議論を進めました。
大手企業の方ならまだしも、私と同じくスタートアップ企業で働かれている方は情報やデータが足りないことが多いかと思います。そんな時は、候補者の生の声などがとても貴重なので、参考にすると良いかと思います。
note オウンドメディア
では、上記方針を元に、何をしたかと言えば、noteでの記事制作です。
一口に採用広報と言っても、様々な手法があるかと思いますが、弊社は以前からnoteでのオウンドメディアを運営しており、社内にも優秀なライターの方がおりましたので、note記事を制作・発信することになりました。
(リソースも限られていたので、他の選択肢を十分に検討したというよりは、まずできることからやろうというスタンスです)
私はどちらかと言えば、0→1のアイデアを出すのは得意ではないのですが、広報担当の方が様々な切り口の質問を通じてアイデアを引き出してくださったおかげで色々な記事案が出ました。
また、M&Aという専門性の高い領域で働かれている方にどう訴求していくか、という点においても難しさがありましたが、事業部長が採用面接を通じて、解像度高くターゲットのインサイトを把握していたこともあり、記事の打ち出し方を定めることができました。
また、それらのアイデアを外部ライターのオバラさんがインタビューを通じて形にして下さりました。大変感謝しております。(採用広報以外でもM&Aクラウドの広報で以前から何度もお世話になっていたこともあって、会社のことをとても深く理解下さってました)
NewsPicks オウンドメディア
もう一つ行ったことは、NewsPicksのオウンドメディア活用です。
こちらは、NewsPicksが実験中の新規サービスで、もう一名の広報担当の方からNewsPicksの担当者の方をご紹介いただいたことをきっかけに、開始しました。
弊社としても実験的な取り組みだったため、明確な成果目標を設定したわけではないですが、note記事を転載することでリーチを広げることを目的に運用しました。
ただ、結果的にはNewsPicksで発信した記事経由で1名の入社が決定し、採用単価を大幅に削減できたので、とても良かったと思います。
本件についてはこちらの記事でまとめていただいております。
ダイレクトソーシングと選考プロセスでの活用
また、制作した記事の活用も心がけました。採用広報記事の一番有効な活用方法はダイレクトソーシングと選考プロセスでの活用だと思います。
なぜかと言えば、シンプルですが悲しいことに、記事を制作して拡散するだけでは、この情報飽和時代において効果が限定的だからです。もちろん、意味が全くないわけではないですが、やはり届けたい情報は、届けるまでの行動を伴ってはじめて効果が生まれます。
とはいえ、弊社も特別なことをしたかと言えばそんなことはないのですが、普段行っているダイレクトソーシング(主にスカウト媒体でのスカウト送信)で制作した記事を添付して送ったり、カジュアル面談の予定を組んだ候補者の方に記事を送ったりと、地道に行いました。
どんな成果が生まれたか
大きく3つあると思います。
記事経由の応募から1名の入社決定が生まれた。
記事添付のスカウトによって、これまでなかなか返信をもらえなかった属性の候補者から返信をもらえるようになった(微増)
選考プロセス中の候補者の意向上げに繋がった(感覚)
3については定量的に計測はできないのですが、面談/面接前に記事を送ることで、事前に見てきてもらえたり、記事に関する質問も生まれたりしました。また、お互いの予定の関係上リードタイムが伸びてしまう際に、「次回まで少し時間が空くので、~~、もしよければ記事をお送りいたします」のように連絡を連絡を取る口実にもなったりしました。
あとは、副次的な効果ですが、メンバーのインタビューを通して、メンバー自身の想いを言語化する機会にできたのも、個人的にはとても価値があったと感じております。
まとめ
今回は、弊社で行った採用広報活動を言語化してみましたが、いかがでしたでしょうか。
これから採用広報に取り組む方が少しでもイメージを湧かせられる体験談になっていれば嬉しく思います(体系的なノウハウや、専門的な知識に関してはその道のプロの方にお聞きください!笑)
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