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【極悪女王】のネタバレ注意「毒親」について
私の元にやってくるクライアントは、大概の確率で、自分の両親は「毒親」である、と訴えます。
「毒親」の代表格は、虐待、ネグレクト、過保護、モンペ、などなど、いわゆる、子供を支配したり、傷つけたり、子供にとって「毒」となる親のこと。
先日、話題になっている「極悪女王」を一気見しました。
その時の、ゆりあんレトリィバーさん演じるダンプ松本の父親も、紛れもない「毒親」の代表格でしょう。
…余談になりますが、この映画、本当に完成度高いですね。
当時の女子プロレスをリアルタイムで観ていましたが、ゆりやんさんはもとより、どの役柄も本当にご本人以上にご本人でした。
インタビュー動画でも、長与千種役の唐田さんが「プロレスラーという役を、俳優の自分として重ねていた」と語っていたのが印象的でした。
撮影の裏話を聞けば聞くほど、作品作りへの「思い」がたくさん詰まったドラマだと感じさせられました。そういうドラマだからこそ、観る側の魂をも震わせる作品となるのでしょうね。
で、「毒親」の話に戻りますが、この物語のダンプ松本こと松本香の父親は、家にお金を入れるどころか、香の母親にしょっちゅうお金をせびりに来たり、(物語の後半で心臓の持病があったよう)よそで子供をつくったり、香が女子プロで稼ぐようになると、千種のサイン色紙を陰で売りさばいたり、とにかく、一見最低の親です。※何度忠告しても別れない母にも憤っていた。
そのことに憤慨した香の「成れの果て」が「ダンプ松本」なのですね。心優しい女の子が「モンスター」と化してしまった瞬間です。
ここで、スピリチュアル的に、「どんな両親の元で育ったか?」ということにはとても大きな意味があります。
輪廻転生を繰り返す中で、生まれて初めて「対面」するのが「両親」です。いわば、一番近い存在。
そして、信じられないかもしれませんが、この関係は予め決まっていて、「お互いの魂の成長」のためにその親と子の関係を変えながらその死後も転生を繰り返す、と言われています。
それは親子のクリアすべきテーマとも言えるものです。
心理学的にみても「親を否定すること」は「自分を否定すること」と同等であり、その関係を修復することがウェルビーイングへの最重要課題となっています。
「両親との真の和解」があって初めて、人は自分の人生を生きることができるようになるのです。
「ダンプ松本」という「キャラクター」は、この父親がいたからこそ誕生しました。
そして、この物語で、「髪切りデスマッチ」の試合のTV中継を、父親も見ていました。そこで、自分のしたことを心から反省したのではないでしょうか?
そして、最終的に、香は父親のことも許します。父親が危篤状態になったとき、すぐに病院に駆けつけ、命が無事だったことに大きく安堵、涙するのです。
会話のシーンはありませんでしたが、この瞬間、親子の大きなわだかまりが解けたように映りました。
人生こそが、壮大な「ドラマ」です。この物語はまるでTVの中のダンプ松本さんを芸人のゆりあんさんを通じてまたTVで観ている、1粒で2度美味しい?そんな感覚になるドラマです。
ダンプ松本さんも、ゆりあんさんも、人生というものを思いっきり「味わって」過ごしている。
そして、今、まさにあなたの人生にも同じことが起こっています。
あなたは、どんな両親の元に生まれ、育ちましたか?
ダンプ松本さんのように、魂ぶつけ合っていますか?許し合っていますか?
一度、ご両親との関係も見直してみてはいかがでしょうか?
P.S. しかし、当時こんな流血試合のオンパレード、よく放送できたものだ、と思います。恐るべし、昭和。「生命力」を感じます。SNSが発達している令和では考えられないですよね。