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君のプロ入りが嬉しくて嬉しくて

元青森山田高校10番・現在法政大学二年生、小湊絆くんのFC東京入りが発表された。
いやーー嬉しい嬉しい嬉しい。おめでとう。最高だよ。



第101回高校サッカー選手権で、小湊くんは青森山田の10番をつけていた。

その前年大会では松木玖生くん(FC東京→トルコ1部ギョズテペSK)が10番でキャプテンマークをつけ、その高校生離れしたメンタルと統率力でチームを率い、圧倒的な強さで優勝した。しかも三冠だ。

個人的には、長い高校サッカーの歴史を「松木以前・松木以降」と区切っても良いほど100回大会という節目の大会を彩ってくれた。


そんな歴史的優勝の翌年の、青森山田の10番だ。嫌でも注目され比較されてしまう。かなりのプレッシャーがかかっていたことだろう。

わたしなんかにそれが分かるわけないのだけど、そのプレーや表情から勝手に感情移入し応援していた。
最終戦となった神村学園戦では、一般席のほとんどが「打倒・青森山田」というように神村学園を応援していて、もうほんと勝手にムカついた。小湊くんや他選手たちの重圧が分からないのか?!と。いやわたしも分からないんだけどさ。



あんなにかっこよく見えた金色の10番の文字が、試合を重ねておれが着るごとにどんどん価値が見えなくなった。おれが着けていい番号なのか……という思いがあって、本当に最後までおれでよかったのかな、おれには山田の10番は重すぎたのかなと

「おれが10番で、青森山田を勝たせられなくてすみません」涙止まらぬ小湊絆へ、指揮官の愛ある言葉「いまここで約束しろ」


このコメントから滲み出る重圧が、彼の悲痛な表情が、ずっと忘れられないほどこの年の青森山田の敗戦は苦しかった。

この大会が黒田剛監督にとって最後の高校サッカーの舞台でもあった。黒田監督と、現在青森山田を指揮する正木監督の2名から「絶対にプロになれ」と言われたそうだ。

「2人とも絶対にプロになれよと、いまここで約束しろと言ってくれた。この悔しさは忘れることはない。この先に大学4年間がある。黒田総監督からも正木監督からも言われたプロになれという言葉を背負って、その成長の糧につなげていけたら」

「おれが10番で、青森山田を勝たせられなくてすみません」涙止まらぬ小湊絆へ、指揮官の愛ある言葉「いまここで約束しろ」



この年の決勝戦、会場である国立で私服姿の小湊くんを見かけた。サッカー少年たちが囲む、その中心にいる小湊くんのオーラに圧倒されてしまった。表情はどこか晴れ晴れしていて、ミーハーっぽくて申し訳ないのだけど、めちゃくちゃにスターだった。
ああこの人はきっと、いや絶対、プロになるんだろうなと思った。‘青森山田の10番’って、やっぱりすごいんだな。



加入コメントで「偉大な松木玖生選手、安斎颯馬選手のように、みなさんに誇りに思ってもらえるような選手に…」と言っていた小湊くん。

青森山田ファンとして2人の先輩につづくことが嬉しい一方で、これからも彼が彼らしく輝いていくことを何よりも楽しみにしている。



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