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【ドラマ感想文】モンスターを観て
主役が趣里さん
あの演技力のある女優さんなら、と思って観た。
想像以上に良かった。
私は、法律事務所で事務員として20年勤務していた事があって、
法律事務所でなければ、知ることのなかったであろう人間模様、
そして、弁護士の高くて広い視野を、事務員という立場で、垣間見てきた。
ありとあらゆる視点からの分析力
裁判の持って行き方の巧妙さ
そういう考え方があるんだと、目から鱗の瞬間は数知れず。
自分には無いものばかりで、
頭がいいとは、こういう事なのかと目の当たりにした。
今回のモンスターは、
・弁護士役の趣里さんと同じ事務所の弁護士役のSixTONESのジェシー
という意外な組み合わせ
・弁護士趣里さんの事件や依頼者、相手方など、全体を高く深く見極める力
・弁護士趣里さんの謎に包まれた過去
などなどに、関心を起こされるのだけど、
私は、何と言っても、あの趣里さんの演技力。
目つき、言い方、声の大きさ、表情、
ただそれだけで
ドラマのストーリーに匹敵するほど、魅了される。
モンスターは誰かという話が、
ネット上に挙がっていたのを観たので、公式サイトを見てみた。
サイトでは、
「弁護士神南亮子がモンスター弁護士で、人間が訳もなく悪意に満ちてしまうモンスターになる瞬間を見逃さない」と書かれていた。
人は、環境に大きく左右される。
家庭環境、そして、成人してからも、どんな人に出会うかで、
意識できないところにまで左右されていく。
法律事務所で、いろいろな事件を垣間見てきて思うのは、
人は生まれながらに悪意に満ちているということも
突然、悪意に満ち、事を起こすという事も、たぶん少なくて、
いろいろな周囲の状況に翻弄されながら、だんだんそうなっていく。
だから、自分をどこに置くかは、とても大きい。
「モンスター」は、弁護士の手腕も見どころだけど、
人が、どんな状況で、どんな思いを持って、どんな行動をしていくのかも
私にとっては、見どころ。
ただ、サイトにも書いてあった通り、
「訳もなく」という事もある。
訳があるけど、分からないだけなのか
本当に「訳もなく」ただなんとなく、そうしてしまったのか、
人間とは、まだまだ読み解けない存在だ。
こういうストーリーを書き上げた脚本家さんは、
どんな方なんだろうと調べたら、橋部敦子さんという方だった。
この方自身の人生にも魅了された。
紆余曲折あるのが人生だなと。
そして、若い時に抱いた夢通りにならなくても、
その後、様々な経験を経て、違うカタチで花開くこともあるのだなと
思った。
橋部敦子さんは、『僕の生きる道』『僕と彼女と彼女の生きる道』『僕の歩く道』を書かれた方だと知り、脚本家さんを知らずに観ていたけれど、
いい内容だった事は覚えていて、この方だったんだと分かって、
なんとなく嬉しくなった。
ドラマは、謎がいろいろ見え隠れしている。
古田新太さんも、YOUさんも、趣里さんに協力するコンビニ店員さん、
そして、趣里さんの過去も。
今後、どんなストーリーで、どんな裁判の仕方で、
趣里さんは、どんな演技をされるんだろう。
楽しみなドラマの1つだ。